第一幕ノ五 仕置き人を統べる者――仕置き人の大切な者


 はなぁ~~のおぉえどぉ~~はぁ~~八百八町はっぴゃくやちょう~~などと昔からいわれているように、江戸の町というのは大なり小なり規模は様々だが、それこそ星の数ほどに町が存在している。


 その中でも、八丁堀は与力・同心の組屋敷の町として大いにその名は江戸中に知られている。どれくらい知られているかというと、鼻水を垂らす小僧っ子に、八丁堀ってどういうとこだい? と聞いても「だんなしゃまのまち」と答えるほどだ。


 そんな八丁堀の組屋敷の中でも一際大きな屋敷がある。八丁堀のおおよそ中心に位置するその屋敷は、他の組屋敷を監督しているかのごとくデンと構え、その雄々しい姿はその屋敷の主の姿をそのまま投影しているかのような印象を人々に与えていた。


 そしてこの屋敷こそ、公儀御庭番を統べる家――北条家の屋敷であった。


「いつ見てもでっけぇなぁ……」


 煉弥は相変わらずの屋敷の大きさに感嘆の声をもらしつつ、屋敷の玄関の戸を開けた。


「御免よ~~~!」


 煉弥の呼びかけに応えるかのように、どたどたという足音が屋敷の奥から響いてきた。次いで、


 ――――はぁぁ~~いぃん。


 という、ケツの毛までむしりとられるかのような悪寒を感じる猫なで声が聞こえてきた。やがて豪快な足音と共に、その声の主が玄関口へとやってきた。


 その体躯は、武芸者も避けて通ると称されるほどの巨躯。しかし、その身にまとっているものは、赤を基調とした粗末な着物。おたふくのようなご尊顔に乗っかる髪型は、華の未婚女性を意味する島田髷しまだまげ。そんな個性的な見た目を有するがゆえ、この屋敷に長きわたって仕えている女中・橋姫のその姿を初めて見たものは、例外なく身の危険を感じるのだと噂されているのであった。そして、その噂にはほぼ間違いはない。なにせ、橋姫も人間ではなく、妖怪なのだからだ。


 橋姫は煉弥の姿をみとめるなり、


「なんだ、アンタかい。それならあんな声なんか出すんじゃなかったよ」


 と、先ほどの猫なで声をひっこめ、いつもの野太い声でそう言った。


「おはしさん、こいつぁお節介かもしれないが、お客さん相手にあんな声聞かせないほうがいいぜ。お客さん、空恐ろしくなって用件も言わずに帰っちまわあ」


「だからいいんじゃないかい。旦那様も若旦那もお勤めでクソ忙しいってのに、お客さんの相手なんざぁさせちゃかわいそうじゃないか」


 フン! と煉弥が吹き飛ばんほどの鼻息を一吹きし、悪びれる様子もなく橋姫は言った。


 いや、そういう客の相手を女中のあんたがすべきなんじゃないのかい? と思ったが、それを口に出すほど煉弥は命知らずでもないし、また愚かでもない。ああ、それがいいのかもしれませんなぁ、と適当に相槌をうって答えとした。


「ところで、何用だい? 大した用じゃないんだったら、ただじゃおかないからね」


「いやいや、おはしさん。俺はタツ兄から呼び出されたから、徹夜仕事を終えて江戸に帰ってきたその足でここに向かったって次第でしてね。どんな用かは、タツ兄のみぞ知るってなもんです」


「若旦那が?」


 橋姫は今にも着物がはち切れてしまいそうなぶっとい腕を胸の前で組み、首をかしげた。何やら思案しているらしいが、すぐに思いあたったことがあるらしく、


「ああ、あのことだろうね。若旦那は自室にいるよ。さっさとあがりな」


 と、煉弥を玄関口に置き去りにしてさっさと屋敷の奥へと引っ込んでいった。さすがにこのでかい屋敷を一人で切り盛りしているだけあって、とにかく行動が素早く、そしておおざっぱだ。だが、だからこそ、この屋敷の女中がやれるのかもしれない。


「じゃあ、おじゃまいたしますよ、と……」


 わらじを脱ぎ、足元や袴についた砂埃を軽くはたいてから、屋敷の中にあがる。奥へと続く廊下を進み、二つ目の部屋の障子の前にきたところで足を止めて廊下に膝をついた。


「タツ兄――なんでも俺をお呼びだそうで?」


「もう来てくれたのかい? さすが煉弥だね。行動が迅速で、助かるよ。入っといで」


 部屋の中から響いてくる声は、とても穏やかで、そしてとても心地よいものであった。まるで、人の悪いところ全てを受け止めてくれるかのような、落ち着きと優しさに満ち溢れた声。こんな声で語り掛けられたら、そりゃあ町娘が一発でまいってしまうのも無理もないことだと、あらためて煉弥は思うのであった。


「失礼します――――」


 そう言って障子を開くと、部屋の中には一人の青年が将棋盤を前に棋譜の書かれた読み物を手にしてうなっている姿があった。


 身の丈はおおよそ六尺(およそ一八十センチ)に近いところで、聡明さを表すような洒落た青い色合いをした着物を上下に羽織っている。キリッとした切れ長の目に学士らしいメガネを携え、武士の身分にも関わらずまげを結うことをよしとせず、女顔負けのサラリとした髪質の髪を肩まで伸ばしたその姿は、身の丈さえ考慮しなければ絶世の美女と勘違いされてもおかしくはないだろう。


 だが、そのような姿とは裏腹に、この青年の内に秘めたるすさまじいまでの激情を、煉弥はよく知っている。だが、激情を持ちながらも、全てを許容してくれるような慈愛の心の持ち主であることも、煉弥はよく知っている。そんな清流と激流といった相反する心を持つこの青年こそ、公儀御庭番・特忍組の組頭を務める『北条蒼龍ほうじょうそうたつ』であった。


「どうもね、いけないよ。やっぱり、将棋は難しいものだねぇ。もう二、三手早く相手を投了させれそうなんだけど、その手がどうしても見つからないんだ」


 はははっ、と自嘲気味に笑う蒼龍であったが、その手に持たれている棋譜は、初代大橋宗桂と本因坊算砂の対局の棋譜。そんな誉れ高き名人の二人の棋譜を持ちながら言う言葉ではないが、将棋などにまったく興味を持たない煉弥は、そうですか、とまたも適当に相槌をうちつつ蒼龍のそばへと座った。


「ところで、ご用件は――――」


「待ちなさい。順序が、違うだろう?」


 蒼龍から制され、煉弥はそうだったと、気を取り直した。そう、まずは蜘蛛駕籠の件の報告が先だ。


「蜘蛛駕籠の件ですが…………」


 これこれしかじかと蜘蛛駕籠を仕置きしてからの顛末を、煉弥はていねいに蒼龍に説明した。


「…………というわけでして」


「ふぅむ。なるほどねぇ」


 煉弥の説明を聞きながら将棋の駒を対局開始の位置まで戻していた蒼龍は、その手を止め大きくため息をついた。


「タマから大まかなあらましは聞いていたけど、仕置き人としては、あまりいい行動とは言えないねぇ。まあ、人としては褒められる行為には違いないけどね。でもね、煉弥。君は一応、公儀御庭番という組織の中にいるわけだからね。あまり、軽率なことがすぎると、僕もかばいきれなくなっちゃうよ?」


「一言もありません。タツ兄には、本当にご迷惑をおかけします」


 深々と頭を下げる煉弥に蒼龍は、


「そんなにかしこまらなくてもいいよ。僕は一応、御役目の立場上として苦言を呈しているだけで、義理の兄の立場上としては煉弥の好きにしてくれてほしいっていう気持ちでいるからね。だから、そうやって身の危険を冒してまで人助けをする義弟おとうとを、僕はいつも誇りに思っているんだ。嘘じゃないよ。だから、これからも煉弥の好きなように振る舞ってくれると僕はうれしいね」


 と諭すような口調で言った。


 本当に、この人には頭が上がらない。俺がこの北条家に引き取られた時から今の今まで、この人には本当に迷惑のかけ通しだ。


 申し訳なさで頭をさげっぱなしの煉弥に、おいおい頭をあげてくれよ、そのままだと話しができないだろう? と蒼龍がおどけたような口調でうながした。うながされた煉弥が頭をあげると、蒼龍は煉弥の目をまっすぐに見据えて言った。


「さて、それじゃあ今度はこちらの番だ。煉弥に来てもらったのはほかでもない、昨夜起こった辻斬り事件のことなんだけど――――」


 そう話しかけた蒼龍だが、突如として口を閉じ煉弥に目配せをした。煉弥はすぐにその意を察し、体を障子へと向け腰を少し浮かせて小太刀に右手をかけた。それを認めた蒼龍はゆっくりとうなずき、障子に向かって声をかける。


「このような朝時分に、どなたでしょうかな?」


「わたくしです――凛でございます」


 名は体を表すという言葉があるが、この場合は名は声を表すというべきだろう。まさに、凛とした声。たとえるなら、しとしとと降り続いていた五月雨がやっと明け、久方ぶりの陽光の中で吹き抜ける、新緑の息吹を感じさせるような頬をなでるさわやかな風。


「凛かい?」


 そう答える蒼龍に煉弥がとがめるような視線を向ける。タツ兄、よりにもよってあんなめんどうくせえ女と俺をなぜ同席させるんですかい?


 煉弥の視線に気づいた蒼龍は、心外だね僕は凛なんか呼んじゃいないよ、と手をふりふり否定した。


「このような時分に突然の訪問――非礼は重々承知しておりますが、どうしても速やかに北条様にお聞きしたいことができましたので、こうしてここに参上させていただきましたという次第で…………」


 言葉づかいこそ丁寧だが、その口調には何が何でも聞かせてもらうといった有無を言わさぬものが見え隠れしていた。凛がこういう口調になっているときは、何を言っても無駄だということを北条義兄弟は何度も思い知らされている。渋々といった感じに、蒼龍は言った。


「どうぞ、お入り」


「失礼いたします――――」


 すすっ、と音を立てずに、それでいて流暢りゅうちょうに障子が開く。開いた障子から現れたのは、一人の女剣士の姿であった。


 特注であつらえた粋な淡い黒色の袴をまとい、これまた特注であつらえた空色の長着が袴の色を際立たせ、世に名高き藤堂家の家紋の入った黒の羽織りが全体を引き締めている。腰につけた大小は一般的なものよりも小振りで、剣客からすれば一目でその持ち主が抜刀術の使い手だと見てとれる。腰まで伸ばされた黒光りするほどに艶のあるその長髪は、将軍様から直々に『世に、これ以上の美髪なし』との賞賛の言葉を賜るほど。腰の大小の切っ先に負けぬほどの鋭利な目は、世の非義非道を決して許さじという決意の光を帯びた瞳によって彩られていた。


 その姿、まさに凛の名にふさわしき、秀麗皎潔しゅうれいこうけつにて仙姿玉質せんしぎょくしつ。さらには剣術の腕前も江戸の中でも三本の指に入るときて、私生活においてもまったくもって隙がなく、その美しさに群がる男どもを不埒な! の一言で追い払う。五尺八寸(約一七四センチ)という長身を玉にきずととるか、美点ととるかは人次第であろう。


 そんな男勝りな気性と、世の女性がうらやむ美しさを併せ持つ彼女の名は――――『藤堂凛とうどうりん


 名家として名高い藤堂家の生まれであり、そして現当主でもある彼女は、幼いころからの煉弥との馴染みであり、一時期はとある事情で共同生活をしたこともある仲でもあった。


「重ね重ね、早朝の訪問の非礼をお詫びいたします」


 廊下で正座したまま深々と頭を下げる凛に、蒼龍が優しく声をかける。


「気にしない、気にしない。凛は僕にとって義妹いもうとみたいなものだからね。義妹は、兄様に気兼ねなんてするものじゃないよ。さ、頭をあげて、部屋の中にお入り。そして凛の言う速やかなご質問とやらを聞かせてくれないかな」


「ありがとうございます。それでは――――」


 そう言って凛が頭をあげると、部屋のなかにいた煉弥と目が合った。


「よう。先に邪魔してるぜ、凛」


 手をあげ、凛に会釈する煉弥。しかし凛は会釈を返さず、煉弥の姿を見るなり切れ長の目をさらにつりあげ、


「キサマッ!!」


 と煉弥に一喝した。


「うるっせえな。開口一番、怒声をかまされる覚えはねえぜ、俺はよ」


「キサマ……わたしがなぜ怒声を張り上げたか、その理由もわからぬと申すのか?!」


「わかるわきゃねえだろ? 姿見るなりキサマなんざ言われても、俺のどこがてめえの気に障ったかなぞわかるもんかよ」


 煉弥のこの言葉に凛は、なさけない……!! と憤りをあらわにしながらズビシィッ!! と煉弥を射貫くように指さした。


「キサマ、なんだその座り方は!! キサマも武士の端くれならば、きちんと正座をしろ正座を!! それになんだその髪は!! ボサボサで汚らしい上に、武士の誇りともいうべき髷も適当に結いおって!! それに服装もつまらん!! なんだ、そのヨレヨレの袴は!! 服装の乱れは心の乱れだ!! 武士ならば服装もちゃんと正して、町民の模範となるべきだろう!!」


 かぁ~~……きたぜ、いつもの小言の連続が。そして決まって二言目には武士、武士、武士だ。確かに俺は北条性をもらっちゃいるし、身分は武士なのかもしれねえが心は武士になった覚えなどねえんだよ。


「自分の家であぐらでくつろいでどこが悪い? それに俺はてめえと違って忙しいんだよ。髪なんざいちいち気にしてられるかってんだ。服だって、俺はこれが一張羅だ。これを洗ったら、他に着るもんがねえんだよ」


「一々言い訳をするな!!」


「ならてめえも一々つっかかってくんなよな。まったく、何様のつもりだよ凛」


「なんだその口のききかたは!! それに、いつもいつも言っているだろうが!! わたしを呼ぶときは凛ではなく、姉上と呼べと!!」


「ふざけんな。俺とてめえは血がつながってなかろうが」


「それはそうだが、わたしはキサマより年上だ!!」


「だからそれも不確定なことだろうが? いいか、てめえは十九だが、俺は物心ついてこの家にお世話になったころから自分の歳なんざ気にしたことねえから、俺は自分でも自分の歳がいくつかわからん。ということは、俺はお前より年上なことだって考えられるんだぜ?」


「いいや、キサマは十八だ!! わたしがそう決めたのだから間違いない!! キサマは十八で、年下なのだ!! だからわたしのことは姉上と呼べ!!」


「そんなふざけた道理が通じるとでも――――」


 うぉっほん!! と蒼龍が大きな咳ばらいをして二人の言い合いを制した。煉弥と凛の視線が蒼龍の方へと向く。


「僕としては、義弟と義妹の夫婦漫才をもう少し見ていたいところだけど、僕もあまり時間を持て余すような身分ではないからね。よかったら凛が僕に聞きたいことというのを早めに話してくれるとありがたいのだけど?」


「めっ、めめめ夫婦などと!! いいいい、いいいいくら蒼龍殿とはいえ、ごごっごごご冗談がお過ぎです!!」


 月もその身を恥じると言われる白い肌を真紅に染めながら凛が言う。それに続いて煉弥も、


「勘弁してくださいよタツ兄……俺はおしとやかな女が好みなんですよ。それをこんな、しとやかさとつつましさの欠片もねえ女と夫婦だなんて……」


 言ったところで、凛がなにっ?! と睨みつける。それを蒼龍が、はいはいそこまでだよと笑いながらなだめ、話をすすめるよう凛にうながした。


「おっ、おほんっ! それでは改めまして――――」


 凛は姿勢を正し、蒼龍に体を向けてまっすぐにその眼を見据えながら言った。


「わたくしがお聞きしたいことというのは、昨夜起こった辻斬り事件のことでございます。方々からのお話を聞いたところによると……」


 そこで凛は言葉をとめ、両目を閉じて深呼吸した。その時、凛の膝の上に置かれていた両手が震えるほどに強く握りしめられていたことを、煉弥は見逃さなかった。


「……七年前の、あの時の辻斬りと、まったく同じ手口だと、そのように、わたくしは感じているのですが、それについて、蒼龍殿の、ご意見を聞かせていただければと、存じます」


 一言一句、自らの気を落ち着かせるようににして凛は言葉を吐き出した。だがそれも無理もない。凛の言う七年前の辻斬り事件――その事件によって凛の両親はその命を絶たれていたのだから。


 ふぅむ。と一唸りして腕を組む蒼龍に煉弥も問いかける。


「そいつは俺も大いに関心のある話です。どうなんですかい、タツ兄?」


「あくまで、これは僕個人の見解だけどね――――」


 そう前置きし、蒼龍はいつもの優しい口調を引っ込め、御役目の時の厳しい口調になって言った。


「はっきり言わせてもらえれば、今回の辻斬りと七年前の辻斬りの下手人は、まったく別人だと思っている」


「しかし――!!」


「口を――はさむな」


 蒼龍の激流の部分が表に現れる。視線だけで人を殺めることができそうなほどの研ぎ澄まされた鋭い視線に、さしもの凛もたじろぎ口をつぐんだ。伊達や酔狂で公儀御庭番の中でも曲者ぞろいである特忍組を統べることなどできやしない。公儀御庭番特忍組組頭・鬼の蒼龍――ここにあり。


「別人と考える理由は多々あるが、その中でも最たるものとして今回の下手人は武芸者のみを狙っているという点だ。七年前の下手人は武士、町人、商人と、それこそ見境なく斬っていたが、今回はそういうことは見受けられぬ。それに、下手人の使っている獲物にも、七年前との相違が見受けられる。ゆえに、七年前と今回の下手人は別人であるとの考えを強めている」


 うつむき震える凛を見て、いたたまれなくなった煉弥がおそるおそる口を出した。


「ですがタツ兄。それはまだ、たまたま斬られた奴が武芸者だっただけで、今後もそうだとは限らんでしょう? とすれば、万に一つかもしれませんが、七年前と今回の下手人が同一だってこともまだ考えられなくはないんじゃないですかい?」


「だから言っておろうが。考えを、強めている、と」


 横目でにらむ蒼龍の視線をまっすぐに受け止める。そしてその視線の奥に、何かひっかかるものを煉弥は感じた。おかしい。ひょっとすると、タツ兄は何かを隠しているのでは?


「――――わかりました。蒼龍殿がそうおっしゃるのでしたら、きっとそうなのでしょう」


 凛はうつむいていた顔をあげ、絞り出すようにして蒼龍に言った。その表情には、複雑なものが絡み合っており、今の凛が何を思っているのか、煉弥には推し量ることができなかった。


「わかってくれると僕もうれしいよ」


 鬼の片鱗をひっこめ、いつもの優しい声で蒼龍はうなずきながら言った。その表情は、大切な義妹をいつくしむ、仏のような表情となっていたのであった。

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