応援コメント

1―3.古傷」への応援コメント


  • 編集済

    見当違いかも知れませんが、グローブタイプのシーンで、攻殻機動隊の電脳手術が嫌で手だけサイボーグ化したお爺さんを思い出しました。電脳通信もある一方で、この世界ではややローテクの技術もあるのがリアルにです。技術があっても表か裏かなど人によって使う手段が違うところが、多様な人々が生きている世界の匂いを感じて好きです。

    追伸
    防衛太郎さんへの返信を遅まきながら拝見し、その考察に平服した次第です。確かに現実企業でもウイルスやハッキング対策であえてスタンドアロンデバイスで対応する事はよくあります。もしやこの世界でも、そう言った対応が面倒くさくて電脳で済ませてしまう輩もいるのでは…、と思うほどリアルを感じてしまいました。

    作者からの返信

     円宮 模人様

     ご感想、誠にありがとうございます(嬉)!

     お好みをお寄せいただいております通り、多様性は作者としても大いに肯定するところであり、ゆえに作品の端々にも顔を覗かせておりますね。
     『原理はシンプルを、構造は複雑を極め、人はもっとも人らしく』とは、『攻殻機動隊』と同じ士郎正宗先生の『アップルシード』で登場する理念の一つですが。少なくとも原理や理念はシンプルであるほど強いのは間違いなく、あとは多様を極める状況に合わせていかに応用していくか、で原理や理念の持つ潜在能力が引き出されていきそうですね。

     お楽しみいただけまして、これに勝る悦びはありません。

     これからも是非よろしくお付き合い下さいませ。

  • いやあ…………

    背景描写力っていうんですかね。
    凄まじい。脳に読み込む速度をやや落としたら、以前に感じた圧縮映像データの解凍が間に合うようになりましたw

    ちょっと特にすごいなと感じたところを抜粋させてくださいw



    細い手首のアーミィ・ウォッチ、プレシジョンAM―35

    ちらりと見せる腕時計までが完璧すぎるw



    空港のシーン

    気付いたアンナが、抱き合う親子の横を抜けてやってくる。

    目に浮かびますね。前話のロジャーが歩くシーンもスタンガンぶちこまれてる犯罪者とすれ違ってましたが、あれも凄いです



    「そりゃ悪かった。おわびに今度ごちそうするよ。〝洛陽〟の中華なんかどう?」

    『人気の中華料理があるんだ、そこでどうかな?』
    で済ませない中村さんのこだわりを感じますw


    そして一番ビビったのはここです

    データ・ケーブルを、さらにグローヴ・インターフェイスとデータ・クリスタルの読み取り機を繋いで準備完了。サングラスから網膜に投影される仮想キィボードと仮想タッチ・パネルの、その感触をグローブ越しに確かめ、ハッキング防止に端末をネットワークから切り離して、マリィはコーウェンのクリスタルを読み取り機に押し込んだ

    もう完璧ですよね。もうビビりますこの設定。
    ちゃんと一度スタンドアロン状態にさせるし、仮想キーボードとモニターと、それを投影するサングラス。
    グローブももしかしたら専用で、タイピングした感触を何かしらの方法で感じれるようになっているのでは……?


    いやあ…………読みながら随所で『マジかよw』と凄さに思わず漏らすように笑いながら読んでました。









    作者からの返信

     防衛太郎様

     熱く詳細なご感想、誠にありがとうございます(嬉)!

     描写の数々に込めました情報とその密度、ご堪能いただけまして光栄至極!

     腕時計。
     チラ見せの中に込めました型式情報は、『見る人が見れば解る』という意味合いも含めての演出としておりますね。ふとした違和感、そこに存在するであろう意味付けに思いを馳せていただけまして光栄至極です!

     空港の到着ゲート前。
     『活きた人々が行き来する光景』が展開される場でもありますことから、『この物語と接する人生の一片が覗く』ところを目指してもおります。『スクリーンの外へも広がる物語世界』でありますだけに、逆から見れば『この物語は、物語世界で数多繰り広げられているドラマの一つに過ぎない』という位置付けでもありますね。お気付きとお褒めをいただきまして光栄至極です!

     中華料理店の名前。
     店のブランドを位置付ける一環として、『相応しいシチュエーションに店を合わせる』という思想が込められている――という考えを、背景に込めております。この考えの中で、『中華料理というジャンルにおける位置付け』を含めた店名を掲げるはず――と思考したところから、中国王朝でたびたび都とされ栄えた〝洛陽〟を採りました。
     コーウェン、奮発する気でいるようですw。
     こだわりを汲み取っていただけまして光栄至極!

     編集インターフェイスのくだり。
     出先での運用、しかもわざわざ物理メディアで運ぶほどのネタということで、セキュリティを最大限に意識しつつの作業です。この背景を念頭に置きまして『作業中に覗かれない、盗まれない』ことを優先している――という前提でデヴァイスや作業を考察しております。
     編集中は端末をスタンドアロンとし、作業内容を周囲に覗かせないように網膜投影機能付きサングラスを使用(これは拡張現実ARを前提とした設計でもあります)、さらにはキィを見せない(携帯性の意義もあり)ために仮想キィボードを使用しております。また記述はしておりませんが有線接続で、そのためにコンタクト・レンズ型網膜投影機の上からサングラスをかけています。ここでグローヴは入力機器としてのみならず、打鍵感をフィードバックすることで作業効率を上げる意味も持たせております(作者自身の経験則より)。
     なお余談ですが、入力機器と兼用で触感をフィードバックする方法としては、『下腕の筋電位に干渉する』という手が当該エピソードを執筆・公開した後に実用化・販売開始されております(H2L社の『UnlimitedHand』)。予想の斜め上をいく発想に、私が喜びと悔しさで大変複雑な表情を浮かべたのはお察しいただけるかと。
     食い付いていただき、また意味付けを掘り下げていただきまして光栄至極!

     と、以上のように深く深く味わっていただけましたこと、お楽しみいただけまして、これに勝る悦びはありません。

     これを励みに、今後とも頑張って参ります。

     これからも是非よろしくお付き合い下さいませ。