第54話 選考通過の条件

 年末です。

 大晦日です。

 今年一年、カクヨム低浮上でしたがいろいろお世話になりました。

 来年も低浮上のままですが、皆さまよろしくお願いいたします。

 えーきちです。

 先月一次通過していたつばさの公募も無事落選し、今はアルファポリスの児童向け公募の結果待ち(正式には明日以降結果待ち)となっています。

 今年も年中ずっと結果待ちをすることができましたが、来年はどうするかわかりません。

 もちろん書いていますが、納得できないものは無理に出さずに改稿するのがベストかなぁと思っております。

 それも、自分の気持ちの問題なんですけど。



 *    *    *


 先月、『未だつかめない一次の壁』なんてタイトルでエッセイを書いていながら、なんとなくわかったことがひとつあります。

 みなさんは選考通過に必要なものはなんだと思いますか?


 ストーリーである。

 キャラクターである。

 展開である。

 文章力、表現力である。

 いや、すべてをひっくるめてアイデアである。


 なんて色々な意見が出てくると思います。

 もちろんそれを否定するつもりはありませんし、あくまで私の考えなのですが、このすべてが揃っていても選考通過はできません。

 この中には最も大切なものが欠けています。

 これが一番重要です。

 このせいで、私はしばらくやる気を失ってしまったくらいで……

 それを説明する前に、まずこちらをご覧ください。



 熱意:A

 共感度:A

 キャラクター:A

 ストーリー:B

 表現技術・文章能力:A

 総合評価:A



 これは先月も書きましたがエブ○スタから応募する児童向けレーベル、ポプラキミノベル小説大賞――優秀作品(最終選考外)に選ばれた私の作品への選評です。


 …………は? 私にこれ以上どないせいっちゅーんじゃ!


 この選評が届いたときに本気でそう思いましたもの。

 いやいや、エブ○スタ、これで最終選考に行けないって、どういうこと?

 もしかして、Aが最高じゃなくてSとかあるの? って。

 去年の選評ならわかるんですよ。ちょっとおかしくない? とは思いつつ、総合評価がCですからね。

 だから、総合評価がBとかAならきっと最終選考に行けるんだろうなぁなんて思っていた矢先のこの選評。

 大切なことなので何度も言いますが……これ以上どうしろと?

 や、確かにオールAではないですけどね。


 児童向けクラスタの集まりがあって、そこで昨年のキミノベルのことを聞きました。

 メンバーにキミノベルで大賞を受賞した作家さんがいるので。

 その作家さんは昨年二作最終選考へ進んだのちの一作が大賞を受賞です。

 その作家さんの話では、最終選考に進んだ一作は評価B、もう一作は評価Aで内訳も私と同じようにひとつだけBだったそうです。

 その評価Aの方が大賞を受賞、今年二冊の出版となっています。


 あー、最高評価はSじゃなかったね、Aだったね。

 選評が悪いのなら落ちたのも納得できるんですけどね。

 なまじ評価が高いだけにモヤモヤしか残りませんでした。

 ここから導き出された選考通過の最も重要な条件とは……



 運です!!



『新人賞受賞は運=確率! 1年9カ月で投稿96回、受賞2回、最終候補6回! 投稿戦線異状なし』一田和樹様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888031782


 ここにも書いてあります。

 選考通過は運です、実力なんて二の次です!

 どんなに頑張ったって、運がなければ選考通過はしません、あしからず。

 いつだって執筆は『○○以上の作品なんて書けないよ』なんて自分の中で思いつつも、それを超えるように書きます。

『書けない、書けない』と思いつつ、意外と新しいアイデアで書けてしまうものです。

 そして来年もまた今年くらいの評価を得ても選考通過なんて運なのに、なんで頑張らなきゃいけないんだろう?

 と、少し腐っていました。

 エブ○スタからいただいた評価はうれしいのですが、見る度にやるせない気持ちが込みあげてきて、やる気がぜんぜん起きませんでした。


 しかし、運がすべてであっても、すべてが運じゃないんです。

 私は何年も、何作も書いてきたおかげで、今回のような評価をいただくことができました。

 その努力と評価に運はありません。

 昨年も『表現技術・文章能力:A』だったことから、ずっとコンプレックスだった文章力も、そこそこ書けるようになってきたんじゃないかと思います。

 しかし運がなく、最終選考へ残ることができませんでした。

 ここからがスタートです。

 私はやっとスタート地点に立てたんです。

 運で選ばれる段階まで。


 エブ○スタから送られてきた評価がたとえば低かったとします。

 選考は運だと言っても、低い評価ではその運ですら通用しないことがほとんどです。

 少なくとも選ばれるところまできたんだから書くしかない。

 そう結論を出しました。

 家族に言われて。

 運で選ばれるなら、あとは書いて出すだけですからね。

 落ちても運、受かっても運。

 あとは適切なタイミング。

 取りあえず、あるかないかわからないですけど、運で選ばれるところにはいるわけですから。

 落ちても胸を張ればいい。


 アイデアとかストーリー重視って言う人がいますけど(編集者の中にも)、結局なにがよくってなにがダメなのか明確な答えを持っている人なんていないんですから。

 最終的には運。

 受賞するのも、本が出るのも、売れるのも、タイミングと運。

 受賞できないのも、受賞したのに本が出ないのも、本が出たのに売れないのも、ぜんぶタイミングと運。

 色々考えたところで、結局選考通過の条件なんてそんなものなのかもしれません。

 だから、来年も書きます。


 取りあえずはカクコン用の短編を一本。

 近いうちに。


 それでは皆さま、よいお年を!

 

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