第53話 未だつかめない一次の壁

 いよいよカクコンがスタートしますね。

 皆さま、物語は書き終わりましたか?

 カクコンの唯一のレギュレーションが十万文字以上なので、それなりにやる気を出さないとクリアできない文字数ですよね。

 カクコン在住の皆さまはもう慣れたものでしょうけど、最近の私は子供向けしか書いていないので、今書いてみろと言われてすぐに書けるかどうかわからないえーきちです。

 皆さまいかがおすごしでしょうか?


 以前のつばさ文庫小説賞のレギュレーションは十万文字を超えても大丈夫だったのですが、今年から八万文字上限となりました。

 なぜなら十万文字を超えた作品が受賞してしまうと、そこからつばさ文庫の体裁まで文字数を少なくしなければいけないからだと思います。

 本にすることを想定した場合、そのレーベルの体裁あたりが基本的なレギュレーション文字数になるわけですね。

 それでもつばさ文庫の体裁は文字数が多い方です。

 みらい文庫、小学舘ジュニア文庫、青い鳥文庫、このあたりは五万文字くらいです。

 みらい文庫は五万文字でも多いかな?

 なので、十万文字以上で話を組み立てるのって大変だと思います。

 最初に言っておきます。

 十万文字以上の話を書いて完結させられるのって、それだけですごいことなんですからね!

 コンテストに通過するとか落ちるとか、一喜一憂すると思いますけど胸を張ってください!



 *    *    *


 さて、こんなことを書いている最中、青い鳥文庫小説賞の一次選考が発表され、私の作品は無事落選しました。

 ちなみに青い鳥文庫は一度も一次を通過したことがありません。

 どんな傾向なのかさっぱり……いや、どこのレーベルでも一次を通過する必勝法なんてないと思います。

 いくら考察したところでね。

 考察して一次通過できるならみんなできていると思いますよ。

 選考通過はそれほど単純ではありません。

 編集部がなにを求めているのかなんてわからないので。

 

 つばさ文庫の方は一次通過しております。

 こちらもかなりの難関だったようで、選考通過者はプロや色々な小説賞の二次とか最終選考までいっている人たちばかりだとか。

 詳しくはわかりませんけど。

 少なくとも選考通過者の中に私の知っている限りで六人の商業作家様がいました。

 そんな世界ですからね。

 自分が面白いと思うものを書くのは当たり前ですけど、その自分が面白いと思って書いた作品が、編集部も面白かったと思ってくれるかどうか。これは本当に運だと思います。

 運じゃなくて実力だっていう人もいるかもしれませんが、私は本当に概ね運だと思っています。

 実力百%で選通過するのなら、商業作家様が落選したりはしませんからね。

 面白い話、なんて所詮選ぶ人とタイミングなんだと思います。

 事実、私はつばさ文庫小説賞に三作品応募していますからね。

 二作は一次も通過せず落選です。

 自分的に、通過した作品と大きな差があるとは思えませんし、自分の書いた作品なのでもちろん自分が面白い話として書き上げています。

 それなのに通過したのは一作。二作はダメ。

 これって、もし他の小説賞だったら違った結果になっているのだと思います。

 難しいですよね、公募って。

 自分の書いた作品を面白いって思ってくれる編集者さんがいたら、きっと選考も通過するんじゃないかな?



 *    *    *


 結局、選考通過するための必勝法なんてないだろうという結果になっていますが、カクコンは公募とは違います。

 面白い物語を書く必勝法はありませんが、物語を面白くする必勝法はあります。

 この辺が、公募と読者選考の違いでしてね。

 毎度毎度のご紹介になりますが、雲江斬太様のエッセイは本当に面白くてためになると思います。

 かゆいところに手が届くと言うか。


『カクコンの星☆』雲江斬太様

https://kakuyomu.jp/works/16817330649206373250


 初めてカクコンに参加される方々は是非読んでください。

 何度もカクコンに参加されている方々もできれば読んでください。

 あなたの書いた物語で読者選考通過に近づくための努力の方法が書かれています。

 結局、努力が空振るから落胆したりイヤになったりするんですよね。

 正しい努力でダメなら、もっと精進するべきだって思うじゃないですか?

 思いませんか?

 思いましょうよ、そこは。

 読者選考は物語を書いてはいおしまいじゃないですからね。

 公募みたいに、応募したらあとは次回作でも書いていてくださいじゃないですからねっ!

 カクコン期間がおわる最後の最後まで努力したものだけが選考通過できる世界なのです。

 あ、例外はありますよ。

 爆発的人気を得ちゃえば選考通過は間違いないです。

 爆発的人気を得ちゃえば、ね。

 え、それはどうすればいいのかですって?

 そんなことがわかっていたらみんな通過しますって!



 *    *    *


 話はまったくかわりますが、『すずめの戸締り』を観てきました。

 とにかくCMが秀逸ですね。

 まず、『SPY×FAMILY』のアニメの提供をしていること。

 秋アニメ、しかもトップクラスで人気のある『SPY×FAMILY』でCMを流す。

 公開前から公開中も。

 かなりの策士です。

 あとCMの内容もそうです。

 主要キャラと思える男性と女の子が鍵穴に鍵を差して『お返し申す』『お返しします』って叫ぶシーンが流れます。

 これって、盛り上がりなんじゃない? なんて思えるくらいのシーンです。

 全然盛り上がりのシーンじゃないですからね!

 CMからは物語の半分も内容がわからないようにできています。

 それなのに面白そうですよね!

 今回の映画は新海誠監督は攻めたなと思いました。

 日本全国民にオススメしたいのですが、絶対に勧めてはいけない人たちもいるんです。

 ハッキリ言うと大衆向けであるのに大衆向けではない。

 観ていない方、是非観てください。

 私は映画で初めて泣きました。

 

 あんなステキな話を書きたいなと思いつつ……

 次の公募の作品を頑張るか。

 あ、カクコンは短編を出すと……今年はまったくアイデアがないー! 

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