エピローグ、8年後の存在

かなり懐かしい記憶の夢を見た気がする。

周りに愛しい仲間に囲まれて。

そして大切なお嫁さんと共に.....今、生活している。

それは.....幸せが多すぎるぐらいに。


思えば弥子と由子が俺達の元に産まれてくれたのは運命だと思う。

俺はその様に思いながら、愛しい、そら、俺の妻を見ながら。

愛しい子供達を抱きながらマイホームを見つつ。

今の愛しい日々を過ごしている。


「.....あなた。どうしたの?」


「.....そらき、君はもう.....小説は書かないのか?」


「.....ふふっ。あらあら。とても懐かしい名前を思い出させてくれましたね」


今となっては.....そら、は。

最近は小説を書かない。

というか、家事と育児で忙しいのだ。

俺はそれをたまに手伝ったりしているが、本当に大変なんだと気が付く。

だから積極的に役に立つ様に動いている。


「.....雄大。あなたが居てくれれば私は小説なんて書く必要は無いんです。だから止めたんです。意味も無いですから」


「嬉しい事を言うね。そら。でも.....それで今の君は満足なのかい?」


「.....満足ですよ」


俺とそら。

別れ別れになり空は繋がる筈が無かった。

それが繋がったのだ。

俺は.....この事を噛み締めて奇跡は有るんだと思っている。


「.....そら、君がおばあちゃんになっても側にいてくれるか?」


「勿論ですよ。あなた。あなたがおじいちゃんになっても.....側に居ます」


「そうか.....そら、愛してる」


「.....はい」


婚約から8年が経った。

弥子と由子は小学3年生になって俺はその二人の姿を見ながら、子供って可愛いと思いながら。

今の日々を生きている。

本当に.....幸せ過ぎるな俺。


「.....そら」


「何ですか?あなた.....」


「.....有難うな。再会してくれて」


今はこの感謝の言葉を。

取り敢えずその言葉しか出ないし。

だから、俺はこれからは行動で示そうと、思うんだ。

そう思ったんだ。

言葉だけじゃ無くて、行動で、だ。


愛しき家族を、娘を守ってそして。

俺は由子と弥子が大人になるまで見守る。

それが使命だと思っている。

8年経とうが何年経とうが.....俺達の愛は変わらない。

そして.....この家族も変わらないだろう。


「.....」


「.....あなた?」


「....いや。.....昔の事を思い出して笑ってしまった」


「.....ああ、もしかして.....再会した当初ですか?恥ずかしいですよ」


そうだな、と俺は和かに見る。

あれは衝撃的な感じだったから、な。

俺は思いながら.....苦笑する。

そして、そら、を見ると赤くなっていた。


「.....さて.....」


仕事に行く時間だな。

今日は昼からの出勤だ、思いながら.....そら、に向く。

そしてキスをした。

そら、は少しだけ赤くなる。


「.....行ってくるね」


「.....はい。あなた」


俺は玄関を開ける。

そして.....この先を見据え。

楽しい事も辛い事も受け止める覚悟で。

革靴で一歩を踏み出す。


全ては.....愛する家族の為に。

思いながら.....目の前を見ると.....空が太陽さんさんで有った。

俺は.....それを浴びながら笑みを溢して。

背後の我が家、マイホームを見てから歩き出した。


fin

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幼馴染はエロエロな小説家です。〜犠牲になる俺の身にもなれ〜 アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

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