最終話 最終決戦

27歳になった俺の名前は鋼雄大。

同じく27歳になった奥さんの名前は鋼そら。

まぁ、それなりに勉強した俺は大手の会社に就職した。

そして、俺は兼ねてから婚約の約束をしていた、そら、に告白して直ぐにOKを貰ってから結婚。

そして。

俺は長年の因縁、最後の決戦に挑んでいた。


「.....」


「.....」


俺達夫婦が立っていたのは。

とある一戸建て。

その一戸建ては俺たちにとってはあまりに因縁深い場所だった。

つまり、俺達の因縁の相手。

俺の元友人だ。

ようやっと名を思い出した。


山下雄平だ。


偶然にも一文字だけが俺の名前と合っている。

俺はインターフォンを押す。

唾を飲み込む。


『はい』


「雄平。俺だ」


『.....入れよ』


その様な、冷たい声で話す雄平。

俺は眉を顰めてそして、玄関まで歩く。

そして、玄関に近づくと、中から27歳ぐらいと思われる雄平が出て来た。

その顔は俺と同じ様に眉を顰めている。


「.....よお。久々だな。お前」


「雄平、俺の住所が分かったからって嫌がらせを止めろ。良い加減にしてくれ。子供達も怯えているんだ」


「なんの事ですか〜?」


耳に手を添える、雄平。

相変わらずムカつく野郎だな。

何処まで俺をクソの様に扱っているのだ。


「しかもお前ら結婚したってな。.....バカはバカ同士集まるってか、クソ夫婦が」


「俺の奥さんの悪口を言うな!!!」


思いっきり俺は雄平を殴り飛ばした。

その衝撃波で、雄平は後ろに飛んで行く。

そら、が俺を止めてくる。


「止めて!あなた!」


「このクソ馬鹿は絶対に許さない!殺す!!」


「ゲホッ.....テメーだけ幸せになるんじゃねえよクソが!!」


そして、カウンターが飛んでくる。

それを避けながら、俺は思いっきり頭突きをした。

更に左手からパンチ。

そして顎の下からカウンター。


「グアッ.....!」


「お前に立ち向かう為に俺は散々鍛えたんだよ。ボケが」


「このクソ野郎.....!」


「もう止めて!」


そら、が間に入ってくる。

俺は驚愕して、トドメの拳を止めた。

腫れた顔を見せながら、そら、を見る雄平。

俺も顔が腫れてしまった。


「これ以上やったら雄平が死んじゃうから.....殺人鬼になっちゃう.....」


「へぇ。あくまで.....庇うのか!其奴をよ!クソアマが!」


雄平は、そら、に左手で掴みかかろうとした。

それを俺は思いっきり蹴っ飛ばして骨折させ、そして鼻血を拭った。


「クソッタレが.....!!」


「お前、2度と俺に関わってくるな。次はマジで殺すぞ」


「.....」


雄平を見下ろしながら。

俺達はその様に話して119番してやり、それから去って行く。

警察沙汰になったらそれはその時だ。

しかし。

ああスッキリした。



「これで良かったの?あなた」


「.....散々やられたのにこれぐらいしないと」


「.....そうかな.....」


散々嫌がらせを受けて親父とか深雪さんとか葉月とかに迷惑を受けたのに。

これで何もしないのはおかしい。

俺はその様に思いながら、フンと鼻息を荒く出す。

すると、傷に心配そうに触ってくる、そら。

そら、に向く。


「それに、そら、お前にも掴みかかってきたしな」


「.....でも.....私、お母さんになってから緩くなったから.....」


その様に少しだけ赤くなりながら、そら、は言った。

俺はその、そら、にそうかと俺は答える。

成長してないのは俺だな。

その様に思いながら。

歩いて行くと、家に着いた。

俺達の住まいである。


ガチャッ


「ただいま」


「お帰りなさい!」


ニコニコ笑顔で弥子と由子が直ぐにやって来る。

栗毛色の髪の毛の小学1年生の妹。

姉の2年生の黒髪の女の子。

俺達の娘である。


「ただいま!弥子、由子!」


そら、が我が子を抱き締める。

俺はその様子を見ながら、笑んだ。

すると背後の玄関が開いて痩せた真がやって来た。


「おーい。雄大。約束の時間になったから来たぞ.....って、お?ちょ、何でお前そんなに傷だらけなんだ!?」


「お前が来るまで決着を着けに行って来たんだ」


「.....は?」


真が???と、首を傾げている。

意味が分からんでも良いよ、お前は知らないと思うから。

後で説明してやろう。

俺はその様に苦笑しながら。

真の後ろを見ると、更に人が居る。


「雄大!」


「雄大」


「雄大!!!」


大学4年生になったゴッド牧瀬。

高校2年生になった白虎。

大人になった撫子さん。

年齢不詳の山手さん。

大人になったミタちゃん。

大学生になったノラに。

少しだけ年取った潾二郎さんに、親父に、深雪さん。

とにかく、それらの方々がわんさかやって来た。

俺はそれらの方々に苦笑いを浮かべる。


「.....この家に人が入るのは限界が有るんだけど.....」


「まぁ気にすんな。こんなもんだろ」


「こんなもんか?」


真と俺は苦笑し合った。

それから背後に居る、訪れた色々な人達を見ながら弥子と由子を引き連れて奥のリビングに歩いて行く。

横に、赤くなっている俺の奥さんを引き連れて、だ。

幸せそうな、笑みを浮かべていた。




アキノリです。

この度はこの物語を最後までお読み頂き、誠に有難う御座いました。

中途半端な終わり方に見えるのは、私の学習不足です。

まだ訂正する箇所は有ると思います。

申し訳有りません。

ですが、そんな中でも着いて来て下さった皆様へ。

本当に有難う御座いました。


アキノリ

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