第23話 期末考査への準備
現状況でやるべき事リスト。
1、ミタちゃんの父親と会う。
2、小説対決。
3、期末考査準備。
一応、順としては3、1、2になると思う。
でも、1、3は同格でも良いかもしれないな。
まぁどちらにせよ、どれに至ってもどうにかする必要がある。
「期末考査か.....」
3時間目、10分休み。
クラスでその様な呟きをする、俺。
小説の事は後回しとなり、今は期末考査の予定を建設中だった。
リア充上位の奴らも流石に期末考査には忙しない。
そりゃそうだろうな。
期末考査といや、はっきり言って。
中間よりも大事だから。
「雄大」
「.....どうした。真」
「数学と英語、教えてクレメンス。図形とか無理ぽ」
「無理だ。俺だって今回の試験範囲は自信が無い」
すまないが、マジで自信無い。
俺はその様に思う。
そう思いながら、横を見るとミタちゃんが静かに本を読んでいた。
ミタちゃんの実力って如何程のものなのか。
気になるな。
「.....」
「..........」
圧力が半端無い。
誰の圧力かって?
それは、そら、に決まっている。
いつの間にか、目の前に立っていた。
俺は冷や汗をどっぷりかく。
「あの.....どうしたんですか?そら、さん」
「.....」
俺の言葉に、そら、は。
プクーッと頬を膨らませて、プイッと横を向く。
その仕草がまた可愛い訳ですが。
思っていると、真が言葉を発した。
「.....そら、さん。数学と英語って分かります?」
「.....八坂くん分からないの?」
「そうだね」
「じゃあ、教えてあげるよ」
笑みを浮かべながら、そら、は話した。
そして、そら、は真に数学と英語を教える。
「.....俺も教えてくれ.....」
真の教えてもらっている様子に。
俺も次いでにと、その様な言葉を出す。
今回の範囲はマジで分からん。
教えてもらわないと。
「みんな分からないんだ。どうしようか。教える範囲がデカイね.....」
「.....言われてみればそうだな。うーん」
「.....どうするか.....」
俺達は悩む。
その様に考えていると、ミタちゃんが手を上げて声を発した。
「えっと、私の家に来ますか?部屋が広くて使いやすいですよ」
「.....ミタちゃんの家.....?」
それはつまり、ミタちゃんの親父に会えと?
そういう事なのだろうか。
すまん、巌の様な人格しか思い浮かばん。
その様に、考えているとミタちゃんはクスクス笑った。
「.....今回は違いますよ。雄大くんも困ってますし、勉強だけです」
「.....お、おう」
「御霊さんの家!!!!!是非とも俺も行きたいゼーット!!!!!」
真、お前の大声で教室内ドン引きだ。
いきなり大声ってのは気を付けた方が良いぞ。
俺達はモブなんだから弄られるしな。
「.....じゃあ、ゴッド牧瀬も誘うか」
「.....あ、えっと.....」
そこで。
そら、が手を上げた。
何故か、困った顔をしている。
「.....ごめん。ちょっと用事が.....」
小説の仕事か。
俺はその様に察した。
って言うか。
「そういや、ミタちゃんは?」
「.....小説は暫くは書かないです」
「は?」
何でだ?
俺はクエスチョンマークを浮かべる。
それって相当に困る人達が出るんじゃ。
思っていると、ミタちゃんは赤面してモジモジし始めた。
「.....私は雄大くんと結婚をする為に花嫁修行.....準備をしているので.....」
何。
空気が一瞬にして凍結した。
そら、もガチゴチに固まっている。
真はハチマキを巻いて血涙を流した。
シュプレヒコールを上げだす。
「.....ミタちゃん。.....マジで俺と.....」
「諦めてませんよ?当たり前です」
白髪を梳きながら。
赤面のまま、和かに反応するミタちゃん。
俺は口元を抑えながら、横を見る。
キーンコーンカーンコーン
「な.....鳴ったから!戻ろうぜ.....」
「.....雄大のバカ!!!!!」
「.....雄大の裏切り者!!!!!」
真も、そら、もその様にバッシングして。
プンスカと席に戻って行った。
俺は頭に手を添える。
「.....また後でね。雄大くん」
その様に、和かに話して。
ミタちゃんも赤いまま横に腰掛けた。
俺も席に戻る。
「.....どこまでが本気なのか.....」
その様に、呟きながら。
俺は赤面で口元に手を添え。
考えた。
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