第7降

 転人は、一ノ目高校の一室で目を覚ます。

 『DOG』から三儀の思いを受け取り、三儀を助け出す決意を抱く。


 転人は、六ノ目の笊籬、五ノ目の穂ノ瓜、四ノ目の送、三ノ目の追志、ニノ目の紙芸、一ノ目の願石から、それぞれのダイスを借りて、三儀のもとへと向かう。


 三儀は『DARK』にのっとられ、見る影もなくなっていた。

 そんな三儀に向かって、転人は語りかけ続け、ダイスダウンで救うとちかう。


 『DARK』は、以前と同じように、転人を闇の中へと引きずりこもうとする。

 転人は、笊籬のダイスを使って、その『DARK』の闇をふりはらう。

 闇にのまれることはなく、闇に映し出された巻菜の姿を見ても、もうなげくこともすがることもなく、ふり返らずに『DARK』へと向かう。


 次々にくり出される『DARK』の攻撃を、転人は穂ノ瓜、送、追志のダイスで切り抜けていく。


 闘いのさなかで、転人は、あたりの空気が変わり始めていることに気がつく。

 転人は、その空気とともに、紙芸のダイスで、三儀にまとわりつく闇をはらう。


 転人は、闇のはれた三儀へと手を伸ばす。

 三儀も自分の手を伸ばすが、その手は一直線に転人の胸をつらぬいていた。


 三儀は『DARK』そのものになってしまっていて、闇は三儀の中にいたのだった。


 胸をつらぬかれたかのように見えた転人だったが、それは『DUMMY』が作り出した虚像きょぞうだった。


 転人には、まだ目の前の三儀に、本物の三儀を感じることができていた。

 だから転人は、三儀の身体から『DARK』を引きはがすための一撃を加えた。


 『DARK』は、三儀から引きはがされ戦意せんい喪失そうしつし、転人に対して、三儀は元にもどらないと語る。


 転人は、そんな三儀を取り戻すために、“世界を逆転させる”ことを決める。


 世界がひっくり返り、転人は三儀を取り戻すことができた。

 だが、転人の中にはまだ『DARK』が残っており、その闇は転人をむしばみみ、転人もろともこの世界から姿を消すのだった。

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