最終話  気付く,知る まだ道半ば

落ち込んでゆく、おっさん、病気になったことが悔やまれる、最初の病院で見っかっていれば、こんなことに成らずに済んだのだと思うと怒りがわいてくる、就職活動も上手くいかないし、何もかも納得いかない、そんな思いで弁護士事務所へ相談、経緯や病院との会話などを説明、実は病院の理事長は非を認め、出来る限りのことは致しますと約束を夫婦の前でしていたのだが、理事長の言葉を信じて何も証拠となるものを貰ってなかった、おっさん その後、文句があるのなら裁判でもどうぞ と言われ、弁護士に相談したのである、それを聞いた弁護士、気持ちはよくわかります、でも、法律は正義ではありません、私がどちらに着いた方がよいか問われたら病院側に付きます、との答えに、法は正義の味方と思ってきたおっさん唖然

法とは何か、感情などない只の人間が権力者が決めただけのもの、それを知り無駄に争うより前に進むことを別の弁護士から諭される。次の日、落ち込むおっさんに奥さんからきつい一言、そんなお父さん見たくない、その言葉で目が覚め、以前の活力が湧いてきたおっさん、是では駄目だ、自分を奮起させる言葉が欲しくなり先人たちの言葉、ことわざ、4文字熟語などの本を読むようになる、人間、ポジティブに物事を考えるようになると全て良い方向に向かってゆく、おかげで近くのショウルームで働くことができる様になった。何時ものように、お客さんの対応で、見積もりをされたお客様が翌日、キャンセルの電話、原因はおっさんの言葉で傷ついたとの事。おっさんの話では客の話、客の愚痴、私生活の話が多く商品説明は簡単に告げ、客の話を聞くだけで意見は述べていない、その夜、友人が酒を下げて訪問、飲みながら友人にその問題について問うた、お前が悪い、横にいた息子もオヤジが悪い、おっさんは、何故が駄目なのか分からないから教えてくれと願う、それは俺の問題ではない自分で考えろ、何度聞いても同じ、おっさん 考えろの意味が分からず頭から離れない、答えを求める様に書物を益々読むようになる、論語、中国古典に始まり宗教、哲学、心理学など様々、しかし、学べばどれが正しいか分からなくなる、其れでも学びつずけた

みんな、正解、一人一人の考え思考に間違いなどない相手がどう取るか其れだけ、自分が正しいと思えば正しいのである、聖人と言われる人でも言葉、伝え方の違いだけ、人の解釈次第、何が正しくて何が間違いかは依り知識を増やし良い判断が出来る様これからも学び、良い人生を過ごせることを願う、8年後のおっさん


おっさんの教訓

一番は、やはり奥さん、家族の存在程、力に成るものはない

[有無]

有るものに感謝出来たら 幸せを得る

無いものを求めれば 幸せになれず


有るもの 例えば、空気、屋根付きの家、温かい布団、食物など自分が今、満たされているすべてに感謝出来る様になれば、自然と有難うの言葉が増えてくる。


自分に無いもの 他人と比べ 富、権力、名声 などあれが欲しい是が欲しいとない物ねだりで、他人を妬み羨む これでは何時までたっても、幸せは来ない


[受け入れる]

受け入れるとは信じる事、信じるとは何が有ろうと信じる事、他とえ地獄に落ちようとすべてを受け入れる、聞きいれる其れが、おっさんの信じるという言葉の解釈


[知る]

みんな、そんなことは知っているとよく言う、良く聞くと言葉の上では知っている

でも、その意味の定義を聞くとメンドクサイおっさんと変人扱い、正しく物事を理解していない人が多い、無知の知、佛教でいう無明 釈迦の真理 ブッダの真理の言葉は色んな言葉で真理を教えてくれる、ほかの聖人たちのすべてをまとめて、教えてくれているように思える、おっさんにとって現代、社会人の教科書は論語、人間として老荘思想、おっさんには仏教を核としてこの2つで十分だ、山のふもとで頂上からの景色を椅子に腰かけ妄想スケッチするのも良いが、実際登りわが目で見た方が、感動する、だから、おっさんは人生尽きるまで登山を辞めない、少しずつでもよい、人生終わる時、頂上でなくてもそこがおっさんの頂上

、人生の頂上

力 足らざる者 中道にして廃す 今汝は画れり

どんな山でもいいから 自分の山を 人から聞いた景色ではなく 自分の目でみてくれ 有難いことに自分は目が見える 郡盲 象を評す 言葉がある、自分では考えず、多数派に付く様な事はせず自分で判断し、正しい目で見ることに心がけたい。自分より友達、グループ、友達、グループより社会全体と抽象度を上げて物事を考える様にする。



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障碍者になって幸せを知った、おっさん 葉隠 如水 @k-masa

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