閃光姫と前戦争
このホムンクルスたちは意思を持たない。
故に逃げることを考えない。
つまり指導者次第で凶器にも
どうやら今回の指導者は頭が切れるようだ。
俺たちはからかさ連判状のように囲まれてしまった。
「ひぃ!!何だよこの世界、ダー○ソウルかよ」
全方位を囲まれ万事休すかと思われたが…
上空から一筋の閃光が落ちた
「お止めなさい!」
閃光が消えた先には一人女性の姿があった。
「あなたは!イーリスフェルト!」
「うちのホムンクルス達がすみませんね。」
よくわからないが何とかこの場は生きられそうだ。
「イーリスフェスト様奴らは敵国の者です!討つなら好機かと」
「黙りなさい。彼等は私の客だ。お前たちは常務に戻れ。」
ひどく尖った口調で部下に罵声を浴びせている。
「はぁ静まったか…家の部下にはもうちょっと頭を鍛えないといけないな~」
「取り敢えず此方へどうぞ。」
イーリスフェルトに案内されてカルケイノ城王室の間に案内された
「ここに座ってくれ。そう言えば挨拶が遅れたな」
「私はアハト王国女王イーリスフェルト=ライトニング」
「第12席、皆からは
「自分は雲竜カイトです。メルクリア王国の王子です。」
「私はカイト君と同じくメルクリア王国の時期女王です」
「君たちのことはクレモンドから聞いているよ。敵情視察をしに来たそうだけど私達は戦争をするつもりは無い。我々が武力を備えるのはあくまで自国の平和、文明発展のためであって戦争をするためではない」
少し意外だった。アハト王国は文明に秀でていて機会仕掛け得意とする大国なため、他の国の文明を吸収したがっていると思っていた
「だったらメルクリアとアハトで友好関係築きませんか?」
「……今すぐにって言うわけにはいかないけど、そちらからの願いなら受けなくもないかな。」
「ありがとうございます。あと先程は助けていただきありがとうございます。」
「いやいや、私の大切な客だもの下手して死んでもらっても困るしね」
「困る?」
「もし、君たちが先程死んだら、クレモンドは確実にアハト王国に責めてくるだろうから戦争は避けられない。国の重要人物の命は本人が思っている以上に重く、国を動かすものなんだ。それにクレモンドの逆鱗に触れる恐れがあるから…」
「お父様の逆鱗?お父様は怒ると怖いけど普段はとても優しいよ」
「君たちはクレモンドの犯した悲劇知らないのか?」
「クレモンド王はなにかやったのですか?」
「クレモンドは前戦争で15国統べて神と闘い敗れたんだ。これだけ見ると残念だったねっていう話で終わるんだけど、クレモンドは国を統べるために国民を道具として使い反感を買っていました。逆らった者は処し、さも自分は国民を統べる英雄であると記憶の改変をした。」
「お父様はそんなことを…。そう言えば、更衣室での会話にもそんなことをいっていたような…」
「そして神に挑み敗北、1席から14席にまで降格されて記憶の改変、他の国の割譲を命じられました。」
「しかし、実際に優秀な王であったことには変わりはないのでクレモンドに味方する王もかなりいます。なのでいつ王を集結させ再び過去に後戻りするかわからないのです。」
「なので折り入って私から願い出る。」
「私たちと共にクレモンドを正しき方向へ導いてくれないか」
願ってもない好条件だ。同盟結託においてどちらにもデメリットがない
「有り難う。メルクリア王国とアハト王国の秘密同盟結成だな。」
____________________
「…カエデよ。」
「はい何でしょうか。」
「うぬはカイトをどう思う。」
「どう?とは。」
「きっと奴はこの世界、15の国を統べる英雄に成るであろう。もしや神をも倒してしまうやもしれん。
だがそこで奴は私の本当の姿を知ることとなってしまうであろう。そんな時、奴には私と同じ過ちをしてほしくはないのだ。そこで私は一旦メルクリアを離れようと思う。奴が15の国全てを統べた時再び帰ってこようと思う。其れまでメルクリアと娘たちを頼んで良いか。」
「……旦那様。」
フンッ…グサッ
カエデがナイフをクレモンドに投げた。
「なぜ避けなかったのですか。」
「私はお主を愛しているからだ。お主なら無駄な死は望まないであろう。私に命を教えてくれたのは他でもないお主なのだから。」
「わかりました。あなたがいない内はカイト王に忠誠を誓います。でも、必ず帰ってきてくださいね。」
「ああよろしく頼むよ。愛してるぞ。」
クレモンドは一人メルクリアをあとにした。
転生したら王だった 神城ハクア @haiime
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