この物語のあらすじはシンプルです。
「主人公が“しゅうまつ”に風変わりな女の子に拉致られて海に行く」お話です。
けどそれを最高に面白いと思ってしまったのは、主人公が終始繰り出すひねくれたモノローグのせいだったり、世の中を斜めに見た世界観から一転して不意に発せられた正直な感情との温度差にやられたせいだったりするのだと思います。
“青春”と聴くと身体が痒くなって仕方がない、斜に構えた方にこそ読んでほしいと思います。
僕はすごく好きな話でした。
外からは蝉の声が聴こえる夏の暑い昼間に読むと作中とのシンクロ率は高そうです。是非。