第四幕:邪道に堕ちた国津神《黒崎⇔博多》

22話 縁番と御言番

 あらゆるすべての事象の一方はきまぐれ、もう一方はそれを利用するもの――


 ***


《――綾乃さん、どうしよう。玉城が、さらわれた》


 いつも飄々としている清水原にしては、静かで、打ちのめされたような、情けない色があった。こんな風に話す彼を、綾乃は一度きりしか見たことがない。

 彼が篠武しのぶ家に預けられた頃、わずか七歳だった当時も彼は取り乱すことはなく、ただただ大人の事情に流され飲まれ受け入れていた節があったのだ。

 そんな清水原慎一がまだ「清水原」と名乗る前、消去人だと疑われたのは十七歳だった。その時の彼の声が今と重なって聞こえる。

「どうしよう」と、静かに狼狽する彼を思い出す。

 綾乃も動揺してしまった。


「お、落ち着きなさいね。今、明水兄さんに代わるから」

《いや、やだ》

「え? いやだ? そんなこと言ったってあなた」

《助言とか、今そういうのはいらん》

「えぇ……」


 だったらどうしろと言うのだ。綾乃は唸りながら頭の中を回転させた。

 どうすればいい。なんと言えばいい。正解がわからない。

 迷っていると、彼の方が先に口を開いた。


《……ごめんなさい。今、本当に頭が回らんくて。姉ちゃんに電話したけどつながらんし》

「あぁ、霧ちゃんは……」


 霧咲は祥山をかついで帰ってきたばかりで、今は祥山が壊したものを修復するのに忙しい。電話どころではない。しかし、それを言っても不安を煽るだけだろう。綾乃は奥歯を噛んで「なんでもない。こっちもちょっと立て込んでるのよ」と曖昧に笑ってごまかした。


《……そっか。そうやったね。うん。まぁ、いいや。んじゃ、道真さんが来たから、ちょっと切るわ》

「は、え? 慎一? 道真さまってどういう……」


 思わぬ名が飛び出し、口が慌てる。しかし、通話はすでに切られてしまった。

 綾乃は傍らで渋面を見せる明水を見上げる。不安と不穏を顔に表して。


「兄さん、どうしよう」

「何があったんですか」

「なんか、事務所が放火されて、玉城さんがさらわれたんですって」

「はぁ……それは一大事ですな」


 短い説明にもかかわらず、彼は顔色も声音もを変えずにあっさりと返した。腕を組む。

 対し、綾乃は手をバタバタ振って落ち着かない。


「それでね、今、慎一の前に道真さまがいらっしゃって」

「おや、それもまた一大事。なんだか向こうも奇妙なことが起きてるようで参りましたね。道真公が出てくるとは。誘拐、放火……放火と言えば、祥山の学校の子でしょうか」

「あぁ、そうだわ。それよ。辻井くんだったわよね。鬼木さんが言ってたもの」

「そうそう……あぁ、でも辻井くんが関係していると言ってもほんの一部かな……黒崎こちら博多あちらじゃあ、どうやっても距離がある。瞬間移動や道祖神さまの時短ルートを使うにしても、立て続けに、しかも明確に慎一を狙うにはやはり非現実的……」


 明水の声は段々と低く深くなり、やがては沈み込んで黙った。思考の中へと潜り込んだらしい。


「兄さん? 明水兄さん? ちょっと、置いてかないでよ。私、どうしたらいいか分かんない」


 綾乃は不安でいっぱいでどうしようもなく、明水の作務衣を引っ張った。思考から呼び戻す。


「……、ちょっと落ち着こうか。お茶でも飲もう」


 明水は綾乃の肩を叩いて、穏やかに言った。思考から無理やり引っ張り出されて呆れているのだろうが、綾乃は知ったことではない。幼少からずっと彼を頼ってきたもので、今さら毅然と当主の顔をしていられるわけがなかった。そもそも当主の器ではないのだから(と彼女は自身を卑下しているが)、御言番みことばんの筋である明水を頼ることは必然であり当然だ。

 明水もまた、綾乃が取り乱せば兄のように振る舞ってくれる。昔のように。

 二人は居間に入った。灯りは最小限の行灯あんどんを使う。五十代も間近なこのところ、二人は目が弱っていた。電灯の明るさは目を刺す。炎のほのかな明るさだけで丁度いい。

 綾乃はポットに沸かしていた湯を急須に入れて茶葉をふやかせた。いい塩梅あんばいに葉が開いたら湯のみに注ぐ。


「どうぞ」

「ありがとう」


 明水はすぐに湯のみを受け取った。飲む。

 綾乃も倣って湯のみに口をつけた。ほんのり甘い緑茶のおかげで少しは落ち着ける。


「……さて、綾乃。今から僕の考えを話すからよく聞いて」


 喉を温めて整えた明水は、まるで子供に言い聞かせるような口調で言う。綾乃は姿勢を正し、彼の細い目をじぃっと見つめた。


「まずは状況の整理といこう。こちらでは今、超能力が流行っているね。霧咲と祥山が調べていたところ、どうやら超能力者、つまり神通力を持つ未登録のカミゴたちが相次いで発生しているという。そのうち身元が判明しているのが、祥山の学校の生徒。念力の荒江くん、敷島さん、発火の辻井くん、そして通信の鬼木さん。鬼木弥宵さんは通信の力で、敷島さんと辻井くんに指示していた。荒江くんにも指示を送ったらしいが、こちらはどうやら通信の遮断をされてしまったらしいね。鬼木さんはを聞いて霧咲を潰そうとした……が、何故か辻井くんが裏切ったわけだ」


 そして、祥山が暴走した。辻井の蛮行に怒り、我を失った。

 明水は眉を寄せてあとを続けた。


「ビルの屋上に焼け跡、のみならず多数の損傷。霧咲の防御がなければビルが倒壊していただろう……ただちに修繕をしてもらい、大事には至らなかったが。警察に通報されでもしたら、いくら僕でも庇いきれんかったよ……えぇと、話を戻そう」


 綾乃の険しい表情を見てか、明水は咳払いした。


「これとほぼ同時、つい昨日だったね。倉稲魂命うかのみたまのみことが消去人の手から解放された。消去人の名前は八尋沙与里。八坂神社の巫女であり、元は須佐之男命スサノオノミコト、後に大國主のカミゴとなった。慎一の話によれば、今現在は大黒天のカミゴになっているとか。さらに彼女は、十年前の巫女消失事件の八尋沙耶香の妹で、大國主から逃げてきたらしいが……本当のところは分からんな」

「あら、どうして?」


 不信感を含む明水の声に、綾乃は身を乗り出して訊いた。すると彼は、バツが悪そうに口元を歪ませる。そして忌々しげに、また逃げるような早口で言った。


「慎一は僕を信用してない」

「まぁ……それは兄さんが悪いんじゃないの。恨まれるようなことしてるし。と言っても、私も例外じゃあないからね……あぁ、やだやだ」


 昔のことは思い出したくない。しかし、嫌な記憶ほどしつこいものだから、ついでに思い出していたところだったので、綾乃は仕方なく十年前のことを振り返った。

「俺じゃない」としきりに訴える清水原を一蹴し、黒崎から追い出したのはほかでもない。明水だった。小倉カミゴ倶楽部からの激しい追求とあらぬ疑いをかけられ、黒崎はその脅威に屈する形で清水原を生贄にしたのだ。

 これについて、最後まで断固反対したのが篠武家だけだった。鹿島家と藤磐家を非難し、四神家との契りを解消してでも清水原を守ろうとした。

 結果――


「篠武家が滅びかけるのも目に見えて明らかだった。何せ、四神家ぼくらに黙って、よりによって八坂神社に手を出したわけだからね。大國主の手に堕ちるのは明らかだった。だから、慎一を消すしかなかったんだよ。それが、四神家の最善だった」

「最善とはよく言うわ。小倉を欺くためとは言え、慎一に一言きちんと説明したら良かったのに。殴って追い出すなんて、恨まれても仕方ないわねぇ……ま、こうして頼りにしてくれるなら、まだ私たちも救われるんだけれど」


 真相が分かった今では、こうして何かあれば清水原から連絡がくる。それでも明水は清水原と距離を置きたがるのだ。

 綾乃は溜息を吐き出して、茶を含んだ。ズズっと音を立て、黙り込んだ明水を責める。

 彼は盆に載せた大福餅に手を伸ばした。ビニールの包みを開いて、一口にぱくりと餅を頬張る。


「……一番恨みが強いのは霧咲だろう。篠武家滅亡が明らかだったなら何故きちんと説明しなかったのか、と暴論で責めてきたからね。対処はした。だが、拒否したのは彼らであって、成るべくして成ったというような。もはや結果論だよ……しかし、やはり篠武家の血筋だ。あの子は頑固でしつこい、根に持つ。未だに霧咲は、僕に地味な嫌がらせをするんだ」


 餅を噛みながら彼は不機嫌に言った。


「チャイムの連打とか、小言とか、揚げ足取りとか、嫌いなトマトをわざわざ送ってきたりね。そりゃあ、そうでしょうよ。慎一を一番可愛がってたのは霧ちゃんだったんだから」

「……慎一についてはまぁ、僕もやり方が酷かったとは反省しているよ。お前までそう責めんでくれ」

「はいはい、分かってます。兄さんはいつも正しいのよ。いつだって平等だわ。それを分かっているのは結局、私だけですもの」


 慎一を殴って追い出した理由は、黒崎に二度と戻らせないためだろうと、そんな遠回しな気遣いに気づくのに、綾乃でさえ時間がかかったのだ。

 嫌な時代だった。とにかく、誰もが疑心暗鬼になっていた。


「……あぁ、兄さん。明水兄さん。呑気にお喋りをしている場合じゃないわ」


 二つ目の大福餅を食べようと手を伸ばす明水に、綾乃は先を促そうと急かした。明水の手は止まることなく頷いた。


「そうだった。事態はかなり深刻。もっともこの件は、つまり黒崎と博多の事件は意図して繋がれた、それも十年前からだというわけだ」

「意図して繋がれた……」

「そうだ。始まりはきっと、八尋沙耶香の失踪からだろうが……またどうして今になって、大國主が脅威を見せたのかが分からん。綾乃、あれからお告げはないんだろう?」

「えぇ、ないのよね。ここ一番ほしいって時なのに、まっっっっったく、なんの閃きもない」


 綾乃が「お告げ」をきいたのは昨日だ。


 あらゆるすべての事象の一方はきまぐれ、もう一方はそれを利用するもの。


 これが意味するものはなんなのか。綾乃自身は閃きだけで解決の糸口など考えもつかない。そもそも、綾乃は藤磐家の長女だったからという理由で、四神家統括を任されているに過ぎない。


 藤磐本家――天児屋根命アメノコヤネのカミゴの末裔であり、代々から神と人を繋ぐ縁結びを生業にしている。それこそが縁番えにしばん。そして、彼女は血で受け継がれた神通力、悟りを使う。だが、これにはタイムラグがあり、事が起きてから作動することもある。事実を悟る力だが、言わば受け身で働くものだから、綾乃はやきもきする一方だった。そんな彼女に明水が言う。


「まぁ、慌てても良いことはない。あのお告げがすべてなのかもしれないし、再びお告げがくるかもしれない。僕はそれについて考える役目の御言番。お告げの意味を考えて、正しい道を探すだけ。あなたはただ待つしかできない」


 厳しい言葉だが、それは慰めるようでもあった。

 藤磐分家の長男、明水も先代から受け継がれた役目を担っている。本家の天児屋根命の妻、比売命のカミゴであり、本家の助役として四神家を支える。

 そんな明水の言葉を信じ、慕う綾乃はなんの疑いもなく「そうね」と頷いた。


「でも、やっぱりただ待つなんて嫌よ。イライラしちゃう。歯痒い」


 分かっていることは、大國主つまり恵比須が黒幕であるということ。十年前の事件から、あの神は執拗に八尋姉妹を追い続けている。それどころか、清水原にも手を出そうとした。

 そんな彼の助手として働く玉城が何者かにさらわれた。繋がりがあるのは八尋姉妹と清水原だろう。

 それなのに何故、玉城をさらったのか。

 また、黒崎にはびこる未登録のカミゴたちはどこから発生しているのか。鬼木弥宵にはもう少し詳しく話を聞かねばならない――


「……ん?」


 突如、明水が声を上げる。


「どうしたの?」

「いや、今、玄関で物音が」

「霧ちゃんかしら。あの子、鬼木さんと祥山を置いて出てったきりだし」

「いや、霧咲ならバイクで分かる……これは、二人かな」


 まるでその場で聴こえているかのように、明水は音を聞き分ける。綾乃にはまったく聴こえないのに。

 この居間から玄関までは五十メートルあるのだ。しかも、家の中にいて外音が聴こえるはずがない。


「二人……うん、こちらに来るね」


 ピンポーン。


 チャイムが鳴り響く。綾乃はすぐさま立ち上がったが、明水が早かった。二人で同時に赴く。

 玄関の外へ行き、門までゆっくりと静かに近づく。明水が綾乃を後ろに回らせた。彼女は黙って、明水の背中から覗く。

 すると、またもやチャイムが鳴った。


 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン


「……どちら?」


 明水のうんざりした声。耳がいいからとにかく音には敏感だ。うるさそうに門を細く開く。すると、そこにはやはり霧咲が立っていた。だが、明水の目はその隣にすぐさま移る。


「道真公!」


 冷静な明水も、当然、綾乃も驚いて目をみはる。


「やぁ、藤磐の人たち。久方ぶりだね」


 バツが悪そうな霧咲の横で、にっこりと爽快な笑顔を見せる菅原道真が片手を上げていた。


 ***


 菅原道真は相も変わらず、ラフなパンツスタイルで藤磐家の敷地に入った。今日はオシャレにストールを巻いている。

 霧咲は一度家に戻ったのか、タータンチェックのタイトスカートである。

 居間に入り、薄暗い中で四人が輪になって座った。

 まず、初めに口を開くのは道真だった。


「ついそこで偶然、シノに会ってね。藤磐家に行くっていうものだから、それなら私も同行しようと」


 人間たちの鬱屈した表情にも、天神はまったく憂う素振りがない。明水がおずおずと返した。


「それはまぁ、別にいいんですけれど……こうしてうちに来られたということは、つまり」

「ここまでのおさらいをしようと、私直々に馳せ参じたわけだ」


 愉快に言うが、道真の目は鋭かった。それに動揺する綾乃。明水は眉を動かしただけだが、彼もまた困惑しているのだろう。

 そんな中、霧咲が手を挙げた。


「この件、つまり黒崎超能力事件と博多消去人事件については、道真さまが動かれるほどの事件であるということですね」

「いかにも、その通り。これはね、ゲームなんだ。人間対人間、神対神、さらには人間対神のゲームなんだよ」


 驚くべきことをあっさりと告げられる。霧咲と綾乃は息を飲み、明水は目を開いた。


「さて、現代人よ。私に願えばこの件を迅速に収束することができる。ようやくすべてが繋がろうとしているからね、こうして表舞台に上がったというわけだよ」


 腕を広げて大仰に言う道真。

 これについて、霧咲、明水はともかく綾乃までが疑心に目を細める。


「……おいしいとこは全部持ってくってわけですか」


 不審満載の低い声で霧咲が言った。



 *

 *

 *



 翌朝。


「おはよう、祥山。あなた、もう大丈夫なんじゃないかしら」


 部屋を開け放つのは綾乃さま。朝日に目を細めていると、彼女は笑顔で私に言った。


「そうそう。鬼木さんも快復したみたいよ。せっかくだから会ってきたらどう?」

「え? 鬼木も?」


 それまで寝ぼけていた私は、鬼木という名を聞いただけですぐに布団から起き上がった。

 バキッ! と背中が音を立てる。木材が割れたような音だった。


「あぁ、もう。そんなすぐに起きたらさすがに響くわ。まったくもう」


 痛い……無理は禁物だった。

 うずくまる私に、綾乃さまはくすくす笑う。


「ほら、ちゃんと着替えて支度してから女の子に会いなさい。そんなだらしない格好だと嫌われちゃうからね」

「……はい」


 言いたいことはいろいろあるが、口答えしようとは思わない。まず、背中が痛いからそんな元気もない。

 私は言われた通り、ゆっくり立ち上がって、脇に置かれた私服に着替えた。実家から持ってきてもらったものだろう。母には心配をかけてしまったかもしれない。弟にも。父は……きっとそれどころじゃない。


「そう言えば、タケさんが来てたわよ。お母さんに代わって、服や日用品一式をこっちに持ってきてもらったの。あとで会ったら御礼を言いなさいね。ご両親にもきちんとお話してあります。心配しなくていいわ」


 武甕槌命タケさんまで。

 まるで心を読むかのように綾乃さまが言うので、私は何も言えなかった。

 とにかく、鬼木に会おう。そして、現状をよく確認したい。霧ねえにも挨拶したいし、やることはたくさんある。

 身支度を終えると、綾乃さまは藤磐家の離れにある堂まで案内してくれた。


「簡単には開かないようになっててね。まぁ、もう大丈夫だろうけれど念には念をということで。明水兄さんの厳しさなら分かるでしょ?」

「そう、ですね……何もここまで厳重にしなくとも」

「でもそれが最善。あぁ、心配はいらないわよ。この中は外にこそ出られないけれど生活に困らない造りにはなっているから」


 そう言えばここに入るのは二度目だ。数えるほどしかない。一度目は私が暴走した時だったから、それ以来ない。

 木造の大きな扉。大きな鍵を開け、綾乃さまが戸を開く。観音開きのように開け放たれたその先に、一般家庭のそれと同じような玄関とドアチャイムが現れる。


「あなただけでいいでしょう。鬼木さんに会ったら、また改めてお話することがあるからね」

「はい」


 確かめたいことがある。解決するには、まずは彼女と話をしなくては。

 後ろに下がった綾乃さまに一礼し、私はチャイムを鳴らした。


 ピンポン――


『……はぁい』


 至って元気そうな、少し気が抜けた鬼木弥宵の声が返ってきた。

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