言葉
桜々中雪生
言葉
言葉は、時として、使い方いかんによって、薬にも、毒にもなりうる。ならば、できるだけ薬になる言葉だけを話して生きていきたいものだ。そう言いつつも、筆者自身も、毒となる言葉を吐いたことも、吐きかけられたことも数知れない。
言葉による暴力は、時には、物理的な暴力よりも深い傷をもたらす。それが、大切なひとから向けられた言葉ならなおさらだ。一時的な感情の昂りによる暴言、溜まった鬱憤を吐き出した醜い言葉。それは心に深く生々しい傷を刻んで、一生消えることのないトラウマを背負わせる。
それがわかっていながら、人は言葉を安易に投げつけることをやめない。
いつだったか、母が言っていた。
「自分がされて嫌なことは、人にするな」
筆者はこれに、もうひとつ加えたい。
たとえ、自分が嫌でなくとも、他人を思いやって、相手が嫌がると思われる行動はしてはならない。
言葉にも同じことが言えると思う。
他人を慮って、その人を傷つけない言葉、喜ばせる言葉だけを紡いで生きていきたいものである。
言葉 桜々中雪生 @small_drum
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