第37話 虹の向こう側

虹の橋の次には花で出来た橋が広がっていた。眼下には森が広がっている。エリカとフィリップ・モリスに桜の花吹雪が散っていく。花びらは鳥の形になり、魔法使いメルの姿になる。また来たのか?私のエリカ。何のようだ?なーんだメルのやつまだ生きてたのか。お前とか一生眠ってろよ。誰なのかしら私は思い出せないわ。迷いの森に子供達が駆けていくよ。ネルーもいずれ来るだろう。その時を思い出すはずだ。この画面を見ているもな。言葉の神話を越えようとするものよ。この意味の前、話される以前の言葉には何があるというのか。私は君を愛している。永遠の愛があるとでもいうのか。お前みたいな眠り姫みたいなやつより僕の方がエリカを愛しているよ。眠ってしまえ眠ってしまえ。女の子だったら口説くのになあこいつは。フィリップ・モリス、あなたっていつも女とか男とか、こだわるわよね。君だってここ20世紀前半の設定なのに、チャリこいでるよね。自立した女性の象徴なのかい。君はずっと子供でいいよエリカ。僕が守ってあげるからね。彼らの前に花が散っていく。私は永遠の生を生き、子供達の夢の中を旅する。君たちは所詮花びらだよ。私と一緒に夢の中を永遠に旅しないかエリカ?どうしてロイの夢ばかり訪ねるのかしらメルは。ロイはいつも貴方のことを話しているわ。この世界は貴方の空想にしか過ぎないって。橋の向こうには夕焼けの空が広がっている。迷いの森の図書館に、ロイならいるよ。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054886261948/episodes/16817330658151218685

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る