「カクヨム」の新たな取り組み、みたいな

 新元号発表で騒然としている中、「カクヨム」運営からひとつの発表がありました。


カクヨムの新たな取り組みについて

https://kakuyomu.jp/info/entry/kakuyomu_mid-term_plan


 内容を要約すると――、


 カクヨムはオープンから三年を迎え、当初は少なかった閲覧数も倍増した。これまでにもユーザーの声をキキナラが、さまざまなイベントや改善を行ってきた結果だと思う。今後も捜索活動を続けるための環境を作っていく。

 そして、今後新しいテーマとして「Web小説を書く人が直接収益を得られる環境作り」に挑戦する。


 というものです。

 そして、具体的な方法として二つのモデルを提示しています。


1.広告収入

 作品ページに広告を掲載し、その売り上げを作者に還元する。

 「ノベルバ」や「アルファポリス」で実施されている方法ですね。単純にPV連動にするのか、広告へのエンゲージメントによってなのかによって違ってきますが、後者だとあまり期待できないかな。作品の内容にあった広告であれば、少しは効果があると思いますが。考えておかなければならないのは、PVのみを狙った中身のない作品が増えないか?ということでしょう。悪貨が良貨を駆逐することがないようにしないと。


2.読者から作者へ

 読者がお気に入りの作品に対し、お金を支払う方法です。「note」が実装している機能ですね。「note」では、読者が“投げ銭”と言う形で100円を作者にあげたり、さわりだけ無料で公開して、全文を読むのは有料といった形にしたりできます。

 おそらくは、「カクヨムポイント」のような形になるのでしょう。読者はポイントを買って、作者にポイントを送るというような。「マグネット!」が実施しているように、他人の作品を読んだ文字数に応じてポイントを上げるという方法もできるでしょう。

 現金を直接やりとりすることは、少し抵抗あるのでポイント制は有効ですが、クレジットカードオンリーにしてしまうと、未成年の場合カードは作れないので参加できないという問題があります。TポイントやPonta、dポイント、auポイント、JREポイントと連携してポイントを移動させたり、PayPayなどのQR支払に対応すると利便性型かくなるでしょう。



 このようなインセンティブを作者に与えることは、大きなモチベーションになると思いますし、読者も見える形で作者を支援できるようになるのはいいことです。こうしたシステムができると、いろいろとやれることが増えるのではないでしょうか。



 結城藍人さんは、「カクヨム」の取り組みに対し、クラウドファンディングによる書籍化システムを提案しています。


カクヨム書籍化クラウドファンディング機能の提案

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889091353/episodes/1177354054889091450


 ポイント制が導入されれば、こうしたことも可能になるでしょう。個人的には、たとえばイラストやプロの校正、プロの批評といったものが、

ポイントで依頼できるようになるといいなと思います。イラスト依頼を実現させるためには、その前に「カクヨム」で画像を扱えるようにしなければなりませんが。


 「カクヨム」の新しい取り組みは、今すぐというわけではなく、将来的な話です。しかし、今、これを表明したということは、ユーザーからの意見を求めているということでしょう。より良いものにするため、希望や意見を運営に伝えて欲しいと思います。



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