第0.2話 「また明日」
「…………とも、だち……」
「どう?友達?なりたくない?」
「………………私、毎日同じ時間に、ここに来てるの。…明日も来るんだ。」
「……よし!おーけー!」
遠回しに明日も来いってことだろう。正直、承諾してくれるとは思っていなかった。意外と繊細なのかもしれないな。
「……へっくちっ!」
「!ほら~風邪引くってさっきから言ってるだろ?うちへ帰れよ。」
「…………帰りたくない……」
……きっと家で何かあるのだろう。だが、俺が今、気にしても意味がない。ここは家へ帰らせるべきであろう。
「ほら!傘貸してやるから家帰っとけ。」
「………………やだ……」
「………帰らないと明日、俺ここに来ねぇぞ?」
「…………………」
表情が分かりずらいけれど落ち込んでいるのはオーラで分かる。少し心が痛いけれど、やはり、帰らせる事にした。
「気をつけて帰れよ!」
「…コクッ」
「………っ!また明日な!!」
……約束してしまった。また明日、と。最初から来る気ではあったが、いざとなると少し恐怖心を覚える。家に帰りたくないほど両親に何かされているのだろうか。心配だ。
大雨の中、傘もささずにぼーっと突っ立っていると俺は1つ気がついた。
「…そういえば、名前聞いてなかっ
た………」
「………ヘックショイ!!」
佐伯ちゃんの日常(新) まっしろけっけ @saitou_h0222
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