内向的な生き方について

16Personalitiesという、欧米諸国ではポピュラーな性格診断テストがある。月の満ち欠け、占星術、タロットなど、スピリチュアルで一見懐疑的な物にどうしても惹かれてしまう性分の私はもう何度もこの診断を受けている。初めて受けたのは19の時分だった。

私はいわゆる内向型で、理想主義、直感的で感情的なタイプらしい。

INFPという型に属していると診断され、それはこの7年間変わっていない。


親しい人たちからすると私は生粋の内向型だと言われるけれど、日々の生活における素の自分と仕事は多少切り離しているようだ。職場では外向型に思われることも多い。(気がする)それは付き合っていくうちに知っていくのだろうろ思うが、私にはいろんな側面があるのだ。それが人より多いのか少ないのか分からないけど。

少なくともその個性を客観的にみている自分がいる。


内向型として、決定的だなと思う部分がある。それは、一人でいるときに充電ができるタイプだということ。休みにそれができないと充電がたまらず、精神を削がれる。誰とでもいい距離をもちたい、大親友だと思うあの子とでさえも、そのくせ寂しくなって落ち込んだり、故郷を思わせる曲を聞くとほぼ無条件に涙がでるような、なんとも繊細な非常にめんどくさい面がある。感情のセンサーが敏感なので、普段はなるだけフラットにするように努めている。(頑固者だけど、協調性は高い方だと自負する)


自分の好きなことに、とことん向き合う(一人で完結できる作業)に興味が湧く、

人と何かをすると、譲ってしまう。好きな人に対する執着心が強く、人間関係でいえば、好き嫌いはハッキリしている方だと思う。どうでもいい人から見ると、多分優しい人だと思われている。何もみせていないから。


好きな人には、できることはなんでもしてあげたいと思う。

しかし相手にもイコールを求めてうまくいかなくなる。人間関係、これの繰り返しだ。あんなに好きだった子への気持ちが、ポキっと、日々が入る瞬間がある。元来直感が鋭いと自負しているが、相手の無意識下を相手以上に読み取り、傷つく。

それを言葉に出して伝えるにはしんどく、一人で反芻しているうちに苦しみが限界になる。そして、嫌いだと思い込みたくて距離をおく。自己防衛、自分可愛さで突然離れた私に、おかれた方は急なので理解できない。聞いてくる人、聞かない人、気づかない人、いろんな人がいた。


そうなってしまった後にはキシキシとした空気が残る。うまく外へ出せない、内側(自己)で解決してしまう私の癖が、結果、私を孤独にしている。頭ではわかっていても、性格をコントロールすることが難しい。実際、これらはINFPの特徴的な部分でもある。逆を言えば、これを乗り越えた友達とはある種の信頼関係が生まれ、

イコールを求める心がなくなる。我ながら、本当にめんどくさい。


それでも、ある種の嫉妬心が芽生えると、同じ友情を取り戻すのは難しい。

それは本当にくだらない些細なことで、自分の余裕がない時に生まれる。

私も同じことをしているのになぜ、や、こだわりを持ってやっていることをコピーされ、我が物顔をしている人や、何事にもマウントを取ってきたりと、ほぼ無意識下で起きる其れ等が、嫉妬心を生み出す。情けない自分の傲慢さがそうさせているのだとは頭で考えられても、それを受け入れてコントロールしていく意識は足りていない。無意識の癖だなと、半ば諦めているが、年を重ねることによって解決していくことに期待もしている。しかし同時に、別の有象無象が出てくるのだな..ともゲンナリする。人は元より矛盾する生き物だと常々思う私にとって、人生は所業無性なのだ。それでも斜に構えたつまらない意地っ張りの部分が、濃く出てる時は注意したい..と諦めきれないいじらしい自分が必ずセットでいるなと、いやいや矛盾を受け入れている。しかし、こうやって文字にすると私の性格がかなり暗く見える。

でも、これもまた私の一面に過ぎない。


そんな私の生活を変えたのが、会社に入社したことだった。学生が終わって四年、初めての経験だった。以前の生活といえば、昼はジャズ喫茶、夜はスナックと時間の境界線を持たない、ふわふわと浮かぶように生きていた根無し草だった。少ない賃金で古本を買いあさり、日記をつけ、喫茶店で一服をするルーティンは今思い出すと最高の時間だった。お金はなくとも、小さな幸せを感じる余裕があった。只々あの頃は時間があり、仕事の帰り道はよく泣いていた。


今が不幸であるとは言わない、いつだってそこそこ幸せを感じて生きてきたのは、悲しみもきちんと経験したからである。と、一人ぼやく内向的な生き方が本当は肌に馴染む..。理想を餌に直感で動き、感情に支配されて生きていく。マイペースに。


続けることで自分がどうなるのか、どう成長するのかみてみたい。


これはただの日記である。


20190916

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ブルー 日の出 @strangegirl

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