亡くなった祖父から引き継いだ探偵事務所を、不思議な依頼を携えた女性が訪ねるところから物語が始まる。その依頼が……。
「わたしを、殺していただけないでしょうか」
死にたいわけでも、生きるのを諦めたわけでもなく、それなのに殺されたい……とは、依頼の難しさに悩む主人公。
そして、このような数奇な依頼に、助手やアルバイトなど来るはずもないと言い募り、自ら助手に名乗り出る、こちらも奇特な依頼主。
アンバランスなふたりが、依頼主の要望に応えるべく動きだす。
すると……、様々な疑問や謎が浮かび上がってきた。過去の事故が、事件へと変わる。
探偵は、名探偵へと成長することができるのか? 無理難題のような、今回の依頼を成し遂げられるのか?
そのすべてはラストに……。謎が解けた瞬間の爽快さを味わってほしい。