第15話 新入部員の大争奪戦

入学してから一年が経ち、大原達は卒業して、この学校からは姿を消していた。長井が二年生になってから数日後、いつも自分が使っている部室の前に立つと、ここで今から、ある劇的変化を迎えていた。着替える為だけに使ってはいたが、その目的も変わろうとしていて、ぞろぞろと新入生が入って来た。

同じ中学の後輩の部員達が、そのままそっくり全員、自分の元へと入学して来たのだった。大事な先輩が孤立無援で奮闘しているのを、彼等は黙って見ていられなかった。また一緒に、中学校の時に戻ったつもりで、ゼロからのスタートを切ろうと決めたのだった。

「ありがとう、本当に来てくれて。」

それは実は表向きで例の試合後、本当にラーメンで、もてなしていた事が全ての発端だった。その時、話しが盛り上がって…。

『もう一杯ご馳走してくれるっていうのなら、考えてみてもいい…。』

そう誰かが言ったので、すんなり意見がまとまってしまい今日に至ったが、その場には、同好会のメンバーは誰もいなかった。

『言い出したのは長井なんだから、約束通り、その本人に全ての責任を取って貰う。』

台所事情が厳しい実情もあり結局は全員、そう言って逃げ出して、その中には親友の筈の新山も入っており、やはり金銭が絡んで来ると話しは別の様だった。

長井は、みんなを部室に招き入れると部の申請書を取り出し、全員に名前を書いて貰い、揃って職員室に向かった。これを提出さえすれば、この学校で、ラグビー部としての活動が認められる事になる。新入部員は十二人で、中学で活動していた当時は、これに自分と新山、そして中崎が入った十五人で全部員という構成だった。

もし試合をするとなると、どうしても二人足りなくなるが部の申請には、これだけの人数がいれば十分だった。第一、急いで試合を組みたいとは、まだ誰も考えてはいなかった。やがて向かう途中、とある部が立ちはだかり、大原達卒業生の意志を受け継いだ、陸上部の『新上級生達』だった。

「新入生の勧誘は始まってないんじゃないの?勝手なルール違反されると困るのよ。」

大原達がいなくなったからといって、自由が利く様になったかというと、どうやらそうも行かないらしく、予想外の敵の出現だった。

「悪いけれど、みんなで話し合って新しい部を作ろうって決めたんだから、別に勧誘なんかしていない。」

そう切り返したが、通用しなかった。

「今年入った男子は、そう多くはないのよ。そんなに一人で持って行かれたら、ただの独占じゃない!」

毎年の男子の入学生の数に、変動があるかの様な言われ方をされたが、たかだか今年で二年目の話しだった。全校生徒に占める割合は断然、少ないものの、他にも何人かの男子が入学を果たしていた。そこで共学二年目の今年になって、大半の部が、男子部を設立したいと考える様になった。

バスケ部やバレー部が、たった一人の男子を入部させても仕方が無く、去年その話しが出なかったのは、男子が一人だけしかいなかったからだった。そんな事情から長井は、どの部からも声が掛からなかったのである。

散々、爪弾きしていた陸上部も、改めて男子部の必要性を考える様になった。そして今では殆どの部が、新入生の為の男子部を立ち上げ様と、土台作りに動き回っている最中だった。その準備期間が終わったら、一斉に勧誘活動をしようという暗黙の規則が、各部には浸透していた。そのルールを守らずに、さっさと新入生をかき集めてしまった行為は、陸上部だけではなく、全ての部の反感を買いかねないものだった。しかし…。

「ルール?知らねぇなぁ。生徒手帳に、そんな校則があったのかなぁ?」

もう一人ではなくなったので、強気に出た。例え自分が黒い物を白だと言っても、きっと、この後輩達は賛同してくれるといった、絶対的な信頼と自信があった。

「とにかく勝手な真似は許さないわよ!申請は私達の勧誘が終わってからにして!」

「勝手なのはどっちだ!去年は散々、俺を邪魔者扱いしていたじゃないか。それが今度は男子が必要だって、どういう事だよ!文句があるのなら、他の男子を勧誘したらいいだろう!」

それでも、上級生達は引かなかった。

「アンタ二年生のクセに、三年生に立て付くつもり?」

結局、下級生は最上級生が手を付けた後の余り物にしか、有り付けないとでも言いたいらしく『伝家の宝刀』を抜いて来た。

「先輩達が先に勧誘やったって、何も変わらないと思うけれど。」

「どういう意味?」

「なぁ?みんなの中で陸上部とか、どこか他の部に入りたいっていう奴いるか?」

そう後輩達に尋ねると全員、首を横に振り、それは立ちはだかる上級生達を説得させるのに、十分な答えだった。

「誰も入りたくないってさ。言っておくけど、この後輩達は俺の後をついて来る為に、この学校を選んで入って来たんだ。だから、アンタ達の得体の知れない集団なんかに、すんなり入る訳が無いだろう!」

「ちょっと!もう一度言ってみなさいよ!バカにするにも程があるわ!」

「何度でも言ってやるよ!人の実力をねたんだり、後輩に圧力を掛けて退部に追い込んだりするのが、健全な部って言えるのかよ。そんなの、ただの面汚しだ!」

「面汚しはアンタなのよ!」

陸上部との睨み合いは続いたが、こうも言い合いになると、ただのガキのケンカだった。

「いい加減に、通して貰いたいんだけれど…。みんな結構、鍛えているから暴れ出したら、誰にも手が付けられなくなるよ?」

そう言ったのは、後輩の一人の早坂だった。さすがに陸上部員達は一年生が相手とはいっても、これ以上は何も言い返せなくなり、長井は、いい後輩達を持ったと優越感に浸った。

「在校生を使って意地汚い真似をするのは、やめて下さいって大原先輩に伝えて貰いたい…。こっちは逃げも隠れもしないから、話しがあるなら直接、言ってくれって!」

多少、卑屈になった陸上部員達の中を、後輩達を引き連れて、強引に通り抜けて行った。

『もう、一人じゃない…。』

ただ、それだけの現状の変化が、唯一のステータスの様なものだった。今の陸上部員達というのは所詮、大原の回し者に過ぎないし、その意志を受け継いだコピーであるなら尚更、魂胆は分かり切っていた。やっぱり藍子や千秋も来年になったら、ああなってしまうのだろうかという、要らぬ心配もしていた。

後輩達が全員、長井に持って行かれた事を快く思わない人物が、もう一人いた。それは、後輩達は自分と同じ高校に入って来るものだと、すっかり信じ込んでいた中崎だった。確かに予定では後輩達は、高校に入ってからも今の部を続ける為に、彼と同じ学校を選ぶ筈だった。所詮『予定』とは、実に宛てにはならないもので、こうも簡単に変わってしまった事態は、どうする事もできなかった。

「大事な後輩達が、揃って女子校なんかに行ってしまったんだ!聞いた話しだと去年、ラーメンなんかでプチ買収されたらしい。こんな事が許されるのか!どう思う?」

部室で喚き散らしたが誰も無反応で、更に叫び続けていると『ガタガタうるさいだけ』と静止された。今の中崎の実力を見たら、その後輩達など、いてもいなくても変わらないというぐらい、この高校の実力は県内でトップクラスだった。彼は、中学時代からやっていたにも関わらず、ここ一年で、殆どの同級生達に追い抜かれてしまっていた。

決して練習を怠けている訳ではないし、それ程に長井とも実力は変わらないが、元来の、この学校の歴然としたレベルの高さだった。単に今の練習量が、中学時代にやっていた時とは、まるで比べものにならなかった。

数日後、正式にラグビー部が設立されて、自由に活動できる様になった。だが、ここに来る迄の経緯が、学校内で大きな波紋を呼んでしまっていた。勧誘時期が始まる前に、新入生の男子を、十二人も持って行ってしまった事が、全ての上級生を敵に回す結果になっていた。もはや立ちはだかる壁は、先日、払い除けた陸上部だけではなくなっていた。

『自分が入部させたのではない。あくまでも本人達の意思なので、尊重して上げ…。』

そういった理由は通用しなくなりつつあり、遂に、ある日の廊下で何人かの上級生に、取り囲まれてしまった。

「放課後、部長会議があるのよ。出席して貰えるわよね?」

そんな会議が今日、開かれるという事は聞いていなかったが、嫌な予感を察したものの、出ない訳には行かないと思った。放課後、指定された体育館の裏に向かう途中、仲里を始め何人かの部員達が、それを止めに来ていた。

「行かない方がいいよ。部長会議なんて誰も聞いていないし、体育館の裏なんて…。」

「分かってる、そんな事は。」

「じゃあ、どうして!」

「三年生達は、俺のやり方が気に入らないらしいんだ。それなら納得して貰う様に、話しを付けるしかないじゃないか。大丈夫、間違っても殴り合いのケンカだけにはならないから。」

すると同じく部員の、木下が言った。

「大丈夫って、何が!」

「みんなは俺を信じて、この学校を選んでくれたんだろう?だから俺も、みんなを信じている。ただ、それだけだ。」

どう解釈すればいいのかが分からない、意味深な言葉を残したまま、引き止める甲斐も無く、向かって行ってしまった。後輩達には、何だか不安でならなかった。

その場所では、各部の代表が集結していて、長井ただ一人を、今か今かと待ち構えていた。やがて現れるなり、まずは陸上部の新部長が、話しを切り出して来た。部長会議と称した、この青空会議場とでも表現すべき場所で、何を開かれるのかは大体、予想できていた。

「この間の件、ここにいるみんなに、分かる様に説明してくれない?」

大方、自分達だけでは太刀打ちできないと思った陸上部員達が、各部の部長を仲間に付けて、対抗しようとしているのは分かっていた。敵が何人に増え様が、後ろに十二人の後輩達がいる限りは、自分の意思は崩されないという自信があった。窮地に追い込まれた時には、きっと彼等が守ってくれる。ここに来る迄に『みんなを信じている』と言ったのは、この事だった。

「何か大きな誤解を受けている様だから、話してやるよ。前に言った通り、あの十二人は同じ中学の卒業生で、また自分とラグビーがやりたいから、この学校に入って来た。だから誰も、勧誘して入った部員なんかいないんだ。そのメンバーで、新しい部を作って何が悪いんだ?」

「ルールに違反しているのよ!さっきから言っているじゃない!」

陸上部の部長が言ったが、強気な姿勢のまま、うっぷんを晴らす様に喋り続けた。

「じゃあ去年の、あの扱い方は何々だ!もっとハッキリ言うと、この学校に俺が入らなかったら、あの後輩達も来てはいなかったんだ。どう本人達が言っているのか疑うなら直接、聞いたらいい。わざわざ俺を追い駆けて入学して来たんだから、今年の男子の入学者が増えたのは、こっちのお陰みたいなものじゃないか。」

それは感謝されたっていいぐらいの、紛れもない事実だった。これ以上は、さすがに誰も責める理由が見つからなかった。後輩達は陰から、やり取りをこっそりと見守っていたが、どうも長井が発言していた中で、腑に落ちないセリフが一つだけ含まれていた。

『本当に先輩を追い駆ける為だけに、この学校に入って来たのだろうか?』

すると早坂が、思い返した様に言った。

「確か、ラーメンで釣られて来た様な…。」

この時、木下は『信じている』と言われた意味を今になって、やっと理解できた。

「みんな、つまらない想像はしない様に!」

仲里が言った。きっかけは何であっても、孤立状態にいた先輩に、手を貸したかったという思いが全員にあったのは、確かだった。間違っても、ラーメン屋での出来事を暴露してはならないし、それを今ここで叫びでもしたら、最悪の事態になりかねなかった。何かあったら、適当につじつまを合わせればいいというのが、信じてくれている先輩に応える、最善の手段だと思った。

「元々十五人揃わないといけないから、正直言うと、まだまだ部員は足りないんだ。でも他の部の事を考えて、必要な人数にならない内に締め切った。勿論、これからも勧誘活動は一切しないつもりだから。」

但し、自分から入りたいと言う一年生がいれば話しは別だが『暗黙のルール』であれば、既に言われる前から守っていた。長井の話しは続いたが、部長達は黙ったままだった。

「じゃあ、もう行ってもいいかな?」

それにすら答える部長はいなかったので、その場を勝手に去ったが、別の陰からは藍子と千秋も、この一部始終を覗いていた。彼女達も、後輩達と同様に心配で仕方が無かった、長井を慕う一員だった。そして更には、別の陰から覗いていた生徒が、まだいたのだった。

「かっ、カッコいい…。」

佳織だった。そう小声で呟くと、ある決心を浮かべていた。偶然にも藍子と千秋も、彼女と全く同じ行動を、これから起こそうとしていたのである。やがて部活動が始まる時間になると佳織は、長井が一番乗りで来るであろう部室の前で、待ち伏せしていた…。

「オッス!長井!」

「どうしたんだ、こんな所に?帰宅部じゃなかったのか?」

「今日からは違うのよ。」

何か、とてつもなく嫌な予感がした…。

「私をマネージャーで使ってくれない?何でもするからさ。」

「何でもって言われても、別に募集はしていないし…。」

帰宅部の上、中学時代は大した話しを交わした訳でもない間柄の彼女が、突然マネージャーをやりたいだなんて、何か裏がありそうな気がしてならなかった。ひょっとして、さっきの部長連中の、回し者なのかも知れない。この部に潜り込んで、ある事無い事をタレ流すのが目的だというのが、十分に考えられた。

「さっきね、あの現場を見ちゃったの。カッコ良かったわ!本当に後輩想いなのね。」

「あぁーあー、なる程ね…。」

さっきの体育館の裏での出来事に感動でもして、世話係りをやりたいと思ったに違いない。なんとなく意図が分かり、どうやら本当に裏は無さそうだった。

「それじゃマネージャー、部室の掃除から早速、頼むよ。」

試しに言うと素直にやり始めたので、その振る舞いから、誰かに頼まれて信頼感を装ったりする態度は、決して取らないと思った。仮にあったとしても、こうやって色々と雑用をして貰うのはタダであるし、どうせ所詮は帰宅部の彼女が、長続きするとも思えない。むしろ自分と同じで悪意を持っての行動は、好まない様だという安易な理由から、すんなり認める事にした。

やがて部員達がやって来たが、何故か藍子と千秋も一緒だった。もしかしたら、さっきの部長オールスターズが、まだ話しは終わっていないと、何か二人に言付けを頼んだのかも知れない。『とにかく警戒』で嫌な予感が再び走ったが、取り越し苦労で終わった。

「今ね、退部届けを出して来たの。」

唐突の藍子の言葉に『!?』となるしかない中、部員の前田が説明した。

「この先輩達が、マネージャーやりたいんだってさ。良かったな先輩!」

「おい、バカ言ってんじゃないよ!そんな理由だけで本当に、大事な陸上部を捨てて来たっていうのか?」

二人は揃ってうなずくと、スパイではないのは、よく分かった。何の得があって一体、こんな取り返しの付かない事をしたのかと、頭を抱えずにはいられなかった。佳織と違って帰宅部ではない彼女達は、そう簡単には自由な行動は起こせない。自ら培って来たものを放棄しない限りは、この場には来られない筈だった。

一旦、投げ出してしまったポジションには、戻る事ができない。陸上部の先輩達は当然、それを許さないだろうし、黙っているとも思えなかった。勝手に抜け出したという理由から、何か報復をされでもしたら、自分の手には負い切れないのである。

「その時は、この一年生達が守ってくれるって言ってたわ!結構強いんでしょう?あなたの後輩達って。」

千秋は明るく言ったが、ここに来る迄に二人は、後輩達と話しを付けていた様だった。

「馬鹿だな二人共、あんなに練習、頑張っていたのに…。全部、無駄になっちゃったじゃないか。」

「もうそっちは…、どうでもよくなったのよ。いつ迄も、そこにいたって自分の為にはならないって思ったから。あなたのやり方に、ついて行こうかなって思ったの。ただ、それだけ。」

そう藍子が言うと、千秋も続けて言った。

「無駄じゃないわ!この学校で一年間、陸上部でやって来た事は、決して無駄で終わってはいないのよ。あなただって去年、この後輩達と試合をした時、そう感じた筈よ。また同じ道を歩きましょう?その為に私達は、ここに来たのよ。」

長井は、溢れ出る涙が止まらなくなっていた。去年、ここにいる後輩達との試合で、土壇場に自分が得点を決めた時の事を、思い返してみた。当時、第一線から離れていた自分には到底、スタンドプレーができる程の体力は無かった。それができたのは千秋が言った通り、陸上の練習の甲斐あってのものだった。

同好会との中途半端な両立ながらも、こうして新しい部を作るという状況に、最終的には繋がったのかも知れない。今迄の自分の道のりは、やっぱり間違いではなかったと今、証明できた気がした。かなり周りの反感は買っては来たものの、自分と同じ気持ちでいてくれる仲間に囲まれている事に、何ら変わりはなかった。

長い様で実際は短い、感動的な気分に浸ってはいたが、ある肝心な事を言わなければならなかった。その為に、いい場面で流していた涙を、今から拭わなければならない。

「悪い、二人共…。マネージャーは、もう決まってしまっているんだ。」

一番、最初に申し出て来た本人が、こんな横入りを許す筈が無いと思ったが…。

「人数は多い方がいいんじゃないの?この薄汚い一年生達の世話をまさか私一人に、させようって言うんじゃないでしょうね?」

「えっ?佳織、何でアンタがここに?!」

千秋が言うと、こう長井も言った。

「お前、さっきと言っている事が違うじゃないか!それに、これだけ外でみんなが騒いでいたんだから、もっと早く出て来いっていうんだよ!」

やっと部室から出て来たと思ったら、その言葉に火が付いて、部員達も怒り出した。

「薄汚ねーって、どういう事だよ!」

その内の村田が言うと、みんなで揃って責め立て始めた。長井には、佳織の口の悪さは、本人なりの優しさの表現だと分かっていた。

その一部始終を根本が、陰から誰にも気付かれない様に眺めていた。突然、一方的に退部届けを出して来た二人を心配に思い、後を追っていたのだった。これからも長井達の様子を見守って行こうと決意し、必要があれば、手を差し伸べ様とも思っていた。

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