第10話曲ったものは、まっすぐにすることができない、欠けたものは数えることができない。

(原文:第1章15)

曲ったものは、まっすぐにすることができない、欠けたものは数えることができない。


様々な解釈があるけれど、敢えて単純な解釈を試みたい。


例えば松の木が曲がっていて、それを真っ直ぐにすることなど、人間ではできない。

松の木から飛び散ってしまったものについても、今さら数えることができない。


松の木一本にしても、人間が何かを完全に支配し、理解することは困難。

この世は自然界を含めて、一人の人間では修正もできず、理解できない多くの不思議なことが存在する。


それを忘れて、「私は全てがわかる、全てをできる」などと言う人は、無知にして傲慢の極みと思う。

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