中編
一週間以上経っただろうか。涼しげに風が僕を呼ぶ。けさ彼女が目を覚ましたと聞いた。病院の面会が始まる正午に向かって、僕は風下へ自転車で走る。
あと少し、もう少し。
「生きているあの子」に会えるんだ。
はるか彼方へ 26 @Fu__te__ne_26
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