第4話超戦場!? 戦国時代だけに!
黒い霧と化した元・
「言い忘れたが、本物の
いきなり後ろから声がしたかと思うと、また拡散していく黒い霧。
消えたんじゃなかったのか?
それよりも、とりあえず
――まあ、無事と考えよう。
少なくとも、元に戻す方法があるだけ無事といってもいいだろう。
布団なのか、フリーザーなのかわからないが、とにかく寝ていても大丈夫なことを信じたい……。
そしてそれを信じるなら、最悪の事態でも
元に戻す方法。
『分身をすべて見つける』
簡単に見えて、難しい。
あの時、
「言い忘れたことが、もう一つあった。心して聞け。心優しい私は、新しい管理人のお祝いをしてないことに気が付いた。そうだな……。これを、見破る事が出来れば、この先一年、この国の時代は手を出さないでおこう。この国の関係のある国にも手出ししないから、結果的にこの世界の歴史に介入しないということになるがな。どうだ、こう見えても私は偉いんだ。フフ。せいぜい頑張ることだ。だが、浮かれて油断しないことだ。この中に絶対に見つからない分身を一つだけ作ってある」
消えたかに思えた黒い霧は、再び反対側で実体化していた。どれだけ言い忘れるのかわからないが、意外とタイム魔神は律儀なのはわかった。
さらに、実体化するたびに
でも、せっかくの髪型を変えているのに、その違いが分かりにくい……。
しかも、髪が乱れるのが嫌なのだろう。垂れ下がっている部分以外、必死に手で押さえている。
天井に逆さになって現れなければ、その他の部位を手で押さえる必要なんてないだろうに……。
――まあ、その事を考えても仕方がないか。
とにかく今は、偽物の
そして、ようやく事態を飲み込めたのだろう。仲良く話していた
――最初から、怪しもうよ……。
できれば、和気あいあいとしていた
しかし、あらためてこうして眺めると、確かにわかりやすい分身から、難しい分身まで様々だ。
そして、こうして違いを見つけるために見渡しして、確実にわかったことがある。
それは――。
これならいけるかもしれない。
幸い、わかりやすいのはとことんわかりやすい。あれと、あれと、あれ……。
あれ? あれー!?
おいおい……。あれをどうやって見分けろって……。
「そういえば、言い忘れていた――」
「言い忘れ過ぎだろ! 一回で言え! ていうか、ヒント! 特に最難関のあれのヒントくれ!」
再び姿を現した
今度は三つ編みになっていた。
――本当は髪型を変えたいだけじゃないかと思ってしまう。
でも、確かに垂れ下がっているのは違っている。でも、それ以外を抑えているから違いが分かりにくい。
「仕方がないだろ、本当はもっと違う形で……。まあ、それはもういい。心配するな。これで最後だ。ちなみに間違えると、私の分身は本物と共に異世界に転移する。二度と戻らん。覚悟するんだな! それと、ヒントだな。よし、とびっきりのをくれてやろう! この
笑い声が遠のく中、黒い霧はもうこの場のどこを探しても、見つけることはできなかった。
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