俳句?

折に触れ犬の卵を割る仕事

綺麗な眼綺麗な背中につきまとう

足下のどこにも抒情は落ちている

地図を編む冷たい翼の血の管で

灯台の根元より海へ出でる裸身

botが云う「殺風景は人を殺す」

みだれ髪ただれた腕が持ち上げる

昔日の濁りを古酒呼び覚ます

母の手は次から次へと病気になる

夕暮れに窓をひらいて走狗狩る

胃の痛み胸の痛みと取り違え

星のない宇宙の下では繁華街

いつ死んで回路が途絶えた日曜日

咎受ける者ではないもの物くわば

地の国は墓が聳えるための墓

寂しくて秋の端から血を垂らす

道順をたがえるための犬だから

叢雲の裂け目に離別を知る夕景

帽子岩海の濁りに血を流す

表示する人は犬より先に死ぬ

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