百葉箱は生きている

瀬海(せうみ)

百葉箱は生きている


 ひらひらと舞い落ちる桜の花片が、新入生たちを歓迎している。

 希望と不安を小さな胸の奥に抱え込んだような、初々しい表情で歩いて行く彼らの姿を見て、わたしは「あぁ、春だな」と、しみじみとした感慨にふけった。毎年同じ感想を抱いているような気もするが、実際にそう思っているのだから仕方がない。「あぁ、冬だな」と思ってみたところで雪は降らない。

 春。

 始まりの季節。旅立ちの季節。

 やって来た新入生たちに喜びながら、去って行った卒業生たちを懐かしみながら、わたしは今もこの場所に立っている。学校という人が循環する容れ物の傍らに身を潜めるように、わたしはひっそりとここにいる。

 誰にも求められることもなく、でも、そこに当たり前のように。

 わたしは、百葉箱である。


 そもそも、自分の名前が「ひゃくようばこ」なのか「ひゃくようそう」なのか、自分でもよく分かっていない節がある。

 なんで自分のことなのに分からないんだと言われても、そんなこと言ったって仕方ないじゃないか、と答えることしかできない。わたしの名前を付けたやつに文句を言うがいい。わたしに責任はない。

 ……え? 責任者は誰だ? 知るか、そんなこと。箱に頼るな人に頼れ。もっと言うならば自分で探せ。若い内の苦労はご勝手にどうぞと言うじゃないか。……え? 違う? 知るか、そんなこと。とにかく探せ。

 そういうわけで、自身を表記する名称さえも曖昧なわたしは、基本的に役割も曖昧だ。

 建前としては、正確な気温や湿度を測るために設置されているということなのだが、この時代にもなって百葉箱を活用する輩など、ほとんどいないに等しい。昔、重要な役割を果たしてきたこともあったが、今となっては後輩である自動観測機器にお株を奪われ、わたしはただの飾り物だ。

 ぽつねんとそこに立っているだけの妙な箱。

 わたしが使われなくなってからも、この中学校の職員の方々がボランティアで世話を焼いてくださっていたが、今となってはほったらかし状態だ。近頃はわたしの名前さえ知らない職員もいるらしい。仕方がないことだろう。何しろ、わたしは旧世界の遺物なのだ。今から光ある未来へ漕ぎ出そうという若者には至って不要な存在である。

 だから、わたしは彼らを恨みはしない。わたしはただここにいるだけで……痛っ。ちょっと、おい、ガキども。わたしにボールを投げつけるな。痛っ! ちょ、的にするな! 中学生にもなってこの野郎、ただで済むと思うなよクソガキ! あっ……ほら! 先生が来たぞ! あっはっはっは、逃げろ逃げろ、そして捕まって説教を喰らうがいい! チビどもが、わたしとお前らじゃあ年季が違うんだよ!

 ……そんなこんなで、度々ちょっかいを出されながらもわたしはここにいる。わたしはただここにいるだけで、撤去されていないだけで充分だ、と言い聞かせてみる。


 夏。緑が萌え、太陽光線が地面を、特にアスファルトをホットプレートに変える季節。

 わたしは基本、ホットプレートからは一メートルちょい離れた高さに設置されているため、そこまで熱されることはない。また、色白でもあるため、半端なく光を反射する。材質も熱を伝えにくい木材。その上いつも北を向いているということもあって、暑さ対策は万全だ。

 これは、正確な温度を測るためにわたしに施された処置だそうだ。もっとも、今、わたしの中に入っている温度計や湿度計を参考にする者など誰もいないので、あんまり意味のない話ではあるが。

 ちなみに、鍵も掛けられていない。いや、表向きは鍵が掛かっているように見えるのだが、壊れているのである。開けようと思えば簡単に開けられるだろう。わたしの心の扉は常にオープンなのである。万人に広く開放されているのである。フリーオープン! ……ただし、開けるものなどほとんどいないので、やっぱり意味などどこにもない。

 と、意味がない、という言葉で、嫌が応にも思い出してしまう。

 わたしがここにいる意味。

 傍らに立つ校舎は、厳然とした意味をもってそこにある。教室の机に、毎年違う生徒たちを座らせ、受け入れては排出し、まるで循環装置のようにそこにある。彼は一種の永遠だ。青春という循環活動の一部を担いながら、自身は何も変わることはない。

 わたしはどうだろうか。

 旧世界の遺物。滅び行くだけの一方通行。

 とうの昔に役割を失い、ただ生きるためだけに生きているような存在。何の役にも立たず、ある人々にとってはノスタルジーの対象ですらある木製の箱。生徒たちを受け入れる校舎も、容れ物としての箱だろう。同じ箱であるのに、わたしたちはこんなにも違う。

 わたしがここにいる意味とは何なのだろう。

 じりじりとした日差しや蝉の声を感じながら、たまにそんなことを考える。


 秋。センチメンタルと紅葉の季節。

 ……などと言えば聞こえはいいかもしれないが、実際は落ちた葉っぱの掃除が面倒臭い季節である。わたしの周りに溜まった落ち葉を取り払ってくれる用務員さんには感謝をするばかりだ。ありがとうございます。どうせなら、わたし自身も綺麗にしてくれたら嬉しいです。そんな風に高望みをしてみる。

 だが、そんなことを言ってみてもやっぱり紅葉は美しい。

 ひらひらと舞い落ちる炎のような木の葉。命の終わりを体現したその燃えるような黄色や赤色が、わたしの立っている校庭の一角にカーペットみたいに敷き詰められる。夕焼けに照らされて、あたりが霊妙なグラデーションの入ったオレンジ色に染まる。

 秋だな、と思う。桜のカーペットもそれはそれは綺麗だったが、紅葉の道はそれとはまた異なった風情がある。情緒万歳。四季万歳。四季のある日本という国、万歳!

 ……と、わたしがそんな風に心の中で似非愛国心を発露していたところ、遠くから落ち葉を踏みしめる音が近づいてきた。またか、と思う。今は夕方だ。用務員さんが来るのならば不思議はないのだが、やってきたのは一人の女子生徒だった。

 彼女は夏の終わりあたりから、夕方になるとわたしのところに来るようになった。最初は偶然見つけたという感じでわたしをじっと眺めているだけだったのだが、そのうちに自分の悩みを打ち明けたりするようになったのだ。夕暮れ時にこんなところを訪れる人はいないからだろう。その内容は様々で、ある時は友達との関係のことだったり、ある時は家庭内の不和のことだったりした。

 わたしはただそこにいるだけの百葉箱らしく、その度に彼女の話を黙って聞く。王様の耳はロバの耳、みたいなものだ。わたしでなくてもいいに違いない。彼女はただ、自分の胸の内を吐き出したいだけなのだ。

「……今日もみんなに合わせて、他の子の悪口言ったりしちゃったんだ。駄目だよね、あたし。嫌なら嫌って言えばいいのに、それがどうしても言えないんだ。仲間外れにされるのが怖くて」

 彼女は今日も、わたしに悩みを囁くように打ち明けると、そのままいつものように背中を向けて去って行こうとしたが、予想していなかったことに思いとどまったような様子で振り返り、わたしの扉を開けた。前に一度開こうとして、わたしに鍵が掛かっていないことに彼女は気づいていたのである。おぉ、心の扉、久しぶりにオープン。わたしが妙な感慨に浸っている内に、彼女は学生鞄から一枚の紙を取り出し、それをわたしの中に入れた。今度こそ去って行く。

 悪いが、わたしは自分の中にあるもののことは手に取るように分かる。だから、彼女がその手紙に書き連ねた思いの丈も、読み取ることができてしまった。誰かに読まれることなど想像もしていなかったに違いない。しかもそれが百葉箱ともなれば、なおさらだ。

 いや、

 もしくは、想像していたのだろうか。

 彼女は誰かに、自分の悩みを知ってもらいたかったのだろうか。

「はい、今日の手紙」

 それからと言うものの、彼女はわたしのところに来る度に、古い手紙を取り出して新しい手紙を入れるようになって行った。手紙はおよそ一週間くらいで交換される。だからわたしにところにある彼女の想いはタイムリーなもので、今の彼女の心境そのものだったと言っていい。

 そんなある日、落ち葉を踏みしめて、彼女のものとは違う足音が聞こえてきた。

 やってきたのは、一人の男子生徒だった。心もとない足取りでふらふらと歩いていたが、やがてわたしの姿を見つけると、物珍しそうにしげしげと眺め出す。この頃は百葉箱を知っている生徒の方が少ない。彼の反応は正常の範囲内でしかない。でも、注目されたことがちょっと嬉しかったわたしは、少し上機嫌だった。

 彼はわたしにそっと触れる。鍵を触ったところで、壊れていることに気づいたのだろう、彼は驚いた様子だったが、それでも好奇心にしたがって、わたしの心をオープンした。そして、中に手紙が入っていることに気づく。


 彼女は驚いているようだった。

 それはそうだろう。誰にも見せるまいと思っていた自分の手紙に、返事がきていたのだから。びっくりしたに違いない。もちろんそれはあの男子生徒からの返事だった。

 彼女の思いの丈を意図せずに知った彼は、彼なりに真摯な返事をわたしの中に投函したのだ。読んだわたしが言うのだから、間違いはない。

 彼女は嬉しがっているようにも、不安がっているようにも思えた。それでも彼女は、その差出人不明の手紙を恐る恐る読み、その手紙に返事を書いた。胸の奥に溜まった自分の気持ちとともに。

 それから、その奇妙な文通は始まった。

 なんと不思議なやり取りだろう。互いに相手の顔も知らないまま、数日に一度更新される手紙を心待ちにして、自分の心境や思いを書き綴っているのである。そしてこれまた不思議なことに、彼ら二人がばったりとわたしの前で出くわすことは、一度としてなかったのだ。

 最初はぎこちなかった手紙の内容も、次第に打ち解けてゆき、彼らの心の拠り所になっているようだった。

 そして、それに一役買っているのが、役割をとうの昔に失った、このわたしなのだ。

 もちろん本来の役割とは違う。でも、わたしにはここにいる意味を再び得たのだった。彼と彼女の仲介地点として、奇妙な繋がりのか細い結び目として。なんと不思議なことだろう。わたしは嬉しかった。自分が誰かの役に立つことが、嬉しくてたまらなかった。


 冬が、来た。

 木は枯れ、太陽は弱り、地面は凍てつく。殺風景な光景があたりを支配して、色味のない風景がわたしを包み込む。

 北を向いて立っているわたしに、空っ風が容赦なく吹きつけてくる。

 悴むような寒さの中、今日も彼女はわたしのところへやって来た。顔も知らぬ文通相手に仄かな恋心を抱きながら、足元で霜柱が鳴らすざくざくという音を聞きながら、白い息を吐きながら。

 来ない方がいい。わたしは彼女に語りかけた。でも、わたしの声が届くはずもない。

 あの男子生徒は、ここ数週間、手紙を出していなかった。

 いや、正確には「出せなかった」の方が正しいのだろう。彼はもともと体が弱いようで、わたしが最初に見かけた時でさえも覚束ない足取りをしていたのだから。ここ最近は顔色もよくなかった。季節の移り目ということもあり、体調を崩してしまったのかもしれない。

 わたしは風の噂で聞いた。彼は病状を悪化させ、入院してしまったのだと。わたしは百葉箱だから、風には敏感なのである。しかし、そんなことを彼女は知る由もない。

 毎回差し出されていた返事が最初に入っていなかった日、彼女は「こんなこともあるよね」と笑ってわたしに話しかけた。しかし、それが四回、五回と続いてゆくにつれ、彼女は落胆と失望の表情を隠そうともしなくなった。

 今日も、わたしの中に手紙が入っていないのを確認して、今日こそは、と胸を弾ませていた彼女の期待が萎んでゆくのが分かった。そして、その表情に悲しみにも似た色が浮かぶのも。寒さで赤くなった彼女の頬に、一筋の涙が伝うのも。

「面白がって、返事を書いてただけなのかなぁ……」

 俯いてそんなことを呟く彼女に、わたしは「違う」と心の中で叫んだ。彼は真剣に彼女の悩みに向き合っていた。真摯に返事を書いていた。そのことは彼女自身が一番よく分かっているはずなのに、なんで信じてやらないんだ、と思った。でも、わたしの声は届かない。わたしはここにいるけれど、ここにはいない。

 わたしは、百葉箱だ。

 役割を喪失し、意味を喪失し、ただここに立っているだけなのだ。

 返事の来ない日が六回続いたある日、彼女はわたしに言った。

「……次も返事が来てなかったら、ここに来るのは最後にするね」

 その言葉で、わたしはどれだけ悲しんだことだろう。結局、わたしの果たした役割など、何の意味もなかったのかと。やはりわたしの存在する理由なんてないんじゃないかと。

 そして、その次に彼女が来た時も、返事は、届いていなかった。


 凍てついた大地が溶け、温かな風が吹くようになってきて、旅立ちの日がやって来た。

 学校という装置を離れ、新たな巣立ちを迎える生徒たち。体育館から流れてくるのは、『蛍の光』や『仰げば尊し』ではなく、ここ最近歌われるようになってきた曲である。こんな些細なことからも、わたしは時間の流れを感じずにはいられない。

 卒業式。

 わたしがここに取り付けられて以来、幾度となく目にしてきた、卒業式。

 あれから、彼女はわたしのところに来てはいなかった。

 再び役割を失ってしまったわたしは、ただただ季節の流れに身を任せるように、過ぎ去って行った時間を懐かしむように、ひっそりとこの場所にいるだけだ。なんてことはない。元に戻っただけの話である。わたしに役割が与えられること自体、高望みだったのだ。

 流れてくる旋律を聴いていると、全てが儚く思えてくる。

 結局、全ては循環するだけなのだ。学校という箱の中で、数えきれないほど幾度となく繰り返されてきた循環の一部に過ぎない。青春でさえも、その一部だ。

 全ては儚い。意味などどこにもない。それでもわたしは、願わずにはいられなかった。

 あの女子生徒に、今一度だけ、ここに来てくれと。

 強く、強く、心の中で念じた。彼女はわたしを頼りにしてくれた。わたしの中の手紙を、彼からの返事を。誰かの役に立ちたかったわたしに、彼女たちは今一度だけチャンスを与えてくれた。

 だからこそわたしは応えたいのだ。与えられた役割が失効していたとしても、最後までやり遂げたい。だからわたしは叫んだ。二回目のチャンスをわたしに与えてくれ、もう一度だけでいいからここに来てくれ!

 

 ――そしてわたしは、風に乗ってくる足音を聞いた。

 何度も聞いたことのある、あの足音。わたしの胸が波打つ。期待や緊張にも似た感情で息を詰まらせる。聞き間違いではないかと何度も何度も考えたが、確かにその足音はわたしの耳に届いてくる。わたしの願いを聞き届けてくれたのか。誰が? いや、そんなことはどうでもいいのだ。とにかく、とにかく――来てくれた。

 彼女は歩いてきた。いつもの制服に、小さなブローチを付けて。顔にも足取りにも迷いを滲ませながら。

 卒業式を終え、新たな世界に旅立つ、ほんのわずかな猶予の狭間。

 わたしの目の前で、彼女は立ち止まる。

「最後にしようと、思ってたんだけどなぁ……」

 やっぱり来ちゃった、と彼女は呟いた。最後の最後に、彼女は彼のことを信じたのだ。ずっと真剣に自分に向き合ってくれていた、彼のことを。

 彼女は恐る恐る、といった様子で、わたしの扉に手を伸ばす。もう少しで触れるというところまで来て、手を引っ込める。深呼吸をすると、彼女は「これで、本当に最後」と自分に言い聞かせるように口にして、わたしの扉に触れた。そして、思い切って引き開ける。

 そこには、一通の手紙が入っている。

 書かれていたのは、たった一文。

『卒業式に、この場所で』

 彼女はまるでワレモノを扱うような手つきでゆっくりその手紙を取り出し、しばらくの間呆然としていた。卒業式に、この場所で。彼女が来なくなってからしばらくしたある日、彼がわたしの中に入れて行った最後の手紙。わたしが預かった最後の役割。それが今、この場所で完遂されたことを、彼女の目尻に伝う涙を見て、わたしは理解した。

 その日になってようやく開かれた手紙。

 その日になってようやく結ばれ、そして果たされるであろう約束。

 卒業式に、この場所で。

 彼女も足音を聞いたようだった。わたしは幾度となく耳にした、そして彼女にとっては初めての足音を。

 手紙を手にしたまま、彼女は振り返る。

 そこには、手紙越しでしか会ったことのない、しかし、手紙越しでは幾度となく会話を交わした、彼が立っていた。それはまるで幻のような対面。彼は彼女を見ていて、彼女は彼を見ていて、それで今この時この場面は完結しているようだった。そしてその場面の中には、わたしも、いる。

 別れの風が二人を隔てる前に、どちらからともなく、二人は口にした。遠くて近い、初めての言葉を。


 ――はじめまして。



 ひらひらと舞い落ちる桜の花片が、新入生たちを歓迎している。

 希望と不安を小さな胸の奥に抱え込んだような、初々しい表情で歩いて行く彼らの姿を見て、わたしは「あぁ、春だな」と、しみじみとした感慨にふけった。毎年同じ感想を抱いているような気もするが、実際にそう思っているのだから仕方がない。「あぁ、冬だな」と思ってみたところで雪は降らない。

 春。

 始まりの季節。旅立ちの季節。

 やって来た新入生たちに喜びながら、去って行った卒業生たちを懐かしみながら、わたしは今もこの場所に立っている。学校という人が循環する容れ物の傍らに身を潜めるように、わたしはひっそりとここにいる。

 誰にも求められることもなく、でも、そこに当たり前のように。

 幾度となく繰り返されてきた、彼の、彼女らの思いを見つめながら。

 わたしの本来の役割は、とうの昔に果てている。でも、今、わたしにはここにいる目的があった。これからも繰り返されてゆくであろう、彼を、彼女らを見守ってゆくという目的が。

 だからわたしはここにいる。

 だからわたしは生きている。

 新たな物語に胸を膨らませて、わたしはひっそりと息をしている。今、ここにしかない青春を見届けている。過ぎ去って行く年月を懐かしみながら、過ぎ去って行く思いを見つめながら、季節を幾度も繰り返す。

 そうしてわたしは生きている。

 百葉箱は、生きている。

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