第2話
しかしその後、俺に新しい女が出来て、俺は真知子を手酷くふった。
それから真知子はおかしくなり、ついには自殺してしまったのだ。
真知子が死んだ翌日に、俺は人形をばらばらにして捨てた。
その人形の右腕と左足なのだ。
なぜいままで忘れていたのか。
それに今日、六月四日は三年前に真知子が自殺した日だ。
そんな日に、なんでこの人形の腕と足が今になって俺の目の前に現れたのか。
間違いなく捨てたはずなのに。
考えられないほどの不可解さに呆然としていると、突然右腕の付け根に激痛が走った。
見れば俺の右腕がなくなり、血が噴出しているではないか。
――! !
あまりのことに声も出なかった。
すると今度は左足の付け根に激痛が走った。
おれはその場にどたりと倒れこんだ。
激しい痛みの中見てみると、俺の左足がなくなり血が大量に流れている。
俺はパニックにおちいり、わけもなく暴れた。
その時、目の隅になにかが映った。
それは床に落ちている人形の首だった。
腕や足と同様に、首が転がっていたのだ。
そしてその首は、俺を見て笑っていた。
終
帰ってきた人形 ツヨシ @kunkunkonkon
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