第2話

「いってきます!」


歯を磨いて着替え、折り畳み傘を鞄に突っ込む。

充電しておいたカメラを首から下げれば、すぐに出かける準備は整う。


小走りで、目的の場所へ向かう。

5分もすれば、山が見えてくる。



ここの山の中腹あたりに、広場のような場所がある。

木に囲まれた静かなところで、倒木がベンチ代わりになる場所。


SNSに投稿された写真がここの写真で、あまりにも綺麗だから投稿者に場所を尋ねたのだ。

そしたら意外と近かったため、ここの常連になってしまった。



獣道を掻き分け、倒れた木をいくつか乗り越えれば…


着いた。



そして、倒木に座る華奢な彼女。



「ゆう、来たよ」



僕が声をかけると、嬉しそうに笑って僕を見るのだ。


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優しい雨に透かされて 桜井 かおる @sakura_Kaoru

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