あなたは気付かない
春風月葉
あなたは気付かない
あなたと私はこんなにも近くにいるのに、あなたは私を見てくれない。
私とあなたの肩は触れ合っていて、こんなにも確かにあなたの体温を感じられるのに、あなたの心はこちらの気持ちに気付いてもくれない。
髪型やメイクにはすぐに気付いてくれるのに、困っていたら誰よりも早く気付いてくれるのに、どうしてこの気持ちにだけは気付いてくれないのだろう。
それでも、そんな鈍感なあなたが私は好きだ。
あなたはとても鈍感で、僕の気持ちに気付かない。
僕の心が暗い時にはあなたの鈍さに救われて、僕の心が悲しい時にはあなたの明るさに救われた。
あなたの笑顔は眩しいのに、どうして私を見る顔が、そんなに辛く、苦しそうなのだろう。
こんなに愛しているのに。
こんなに心配しているのに。
あなたは気持ちに気付かない。
あなたは気付かない 春風月葉 @HarukazeTsukiha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます