三十路の魔法使い
ここ一週間ほど、書評をあげることができずご迷惑とご心配をおかけしますが。軽い熱中症でダウンしておりまして、創作活動ができない状態でした。また少しずつではありますが完走までやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ということで、四十八冊目。高柳神羅さま著「三十路の魔法使い」を書評させて頂きます。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885670927
【あらすじ】
「ごめんなさい、お付き合いしている人がいるの」六道春の育んできた思いは、たった一言で砕け散った。平凡なサラリーマンとして現代社会と戦っていたなか、平凡な恋心さえ成就しない。その帰りはやけ酒を煽ってぐっすりと眠ろう……そうやってまた平凡な日常が来るはずだったのだが。どういう因果か異世界の女神に最強の魔法を授けられ、異世界に召喚されることになった。
【魅力】
最強の魔法を授けられたおっさんが異世界探訪するお話。よくある異世界転生、異世界転移モノはチートであるがゆえの俺無双状態が続きますが、今作のおっさんは最強の魔法を使えるけど「いきなり魔王討伐とか無理なんで世界練り歩きさせてください」って進言するような人なんですね。こういうの身の程を知ってるというか、普通の人間らしい言葉だよなあと思います。チートバトルよりも毎日の食事が美味しそうだったり、異文化交流をメインに楽しめる小説だと思います。天ぷら食べたい。
【改善点】
難しい語彙がなく、想像しやすい文章でしたので読みやすさがあり、とっつきやすさもあるお話だと感じました。世界観もまったくわからないおっさんと同じ状態で学んでいくので無理のない展開速度です。
内容として気になったところを挙げる形となり恐縮ですが、いくつか。知識の押し付け、という意味では魔導書のところが他に比べると機械的に感じました。炎魔法、風魔法……と羅列してしまうのは読みやすさと相殺できなくはないのですが、読み飛ばしそうだな、とは思いました。主人公の感想などを入れたり、主人公の興味に応じて魔法に関する説明の文量を変えるとまた変わるかもしれません。
これは改善点とかではないのですが、お料理番組のような美味しい食べ物が出てきますが、こんなに春がお料理できる方と思ってませんでした。フラれてコンビニ直行してやけ酒あおってるおじさん、というイメージしか現代でなかったので、自炊できると思わなかったんです。本人は当たり前にやってますけど、彼の自炊レベルについて序盤で触れているとギャップに違和感を覚えないかなと感じました。
【その他】
異世界探訪、好きです。バトルものもいいんですけど、まるで気分は海外旅行みたいに、見たことない世界を旅するのっていいですよね。今作ですとラミア食べるのか!と驚いたり、貨幣の感覚が違ったり。もっとそういう話読みたいなあ、平和に異世界楽しみたいなって思いました。
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