第5話 2017/07/07?

 何か夢を見ていた気がする…?


 今日何度目かの目覚ましを止め、母親の足音の前に起き上がり、準備を始める。

 いつものルーティンのようになった行動を繰り返す。

「あら、早いじゃない。珍しいわね」

 なんて声をかけられたが、「昨日も早かったじゃん」なんて不満を漏らしても意味が無いことはわかっているので、無視して準備をし、いつもより少しばかり早い時間に家を出た。


 外はいつものようにこの時期特有の少しジメジメとした暑さで、ため息を付きそうになるが、吐きかけた息を寸前で飲み込む。

 いつもと同じような景色の中、そこには黒髪の君…三原さんが立っていた。

 私の驚く顔をよそに、彼女はその反応が楽しいのだと言わんばかりにニッコリと笑うと、いつものように挨拶をするのだ。

「神崎さん、おはようございます」

 そして私もその容貌に気圧され、未だに緊張が抜けないように返すのだ。

「お、おはようございます」


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Repetition Syndrome 朝川 林檎 @ECHIRU

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