巡る想い

第1話はじめまして

私は生まれたときから人と違っていた。

いや、生まれたときから、では語弊があるかもしれない。

気がついたら、だ。

私にはこの世のものでは無いものが見えたり聞こえていた。

『…はぁ、厄介な体質だよなぁ』

神社の片隅に座り込んで呟く。

神社は好きだ。

なんだか、神聖な雰囲気がするから。

「おーい、そこのお姉さん！髪に葉っぱが…って聞こえねぇか…」

すると突然聞こえた聞きなれない声。

辺りを見回すと１人の男の人が。

「…あれ、もしかして聞こえてる？」

そう言った男の人は困ったような笑みを浮かべた。