猫について

凍った鍋敷き

猫について

私は猫が好きだ。


会社の机の上に小さな黒猫の人形が、ちょこんと座ってるくらいには。




猫。

それは愛嬌のある顔をもつ、言う事を聞かない小悪魔的な愛玩動物である。

何故可愛いかと言うと、その顔の比率にある。黄金比と言われる縦と横が1:1・6なのである。だから猫の顔は可愛いのだ。


顔と言えば、私は顎のふさふさした猫が好みである。あのモフモフ感がたまらない。涎が出そうだ。

逆にすっきりとした顔はダメだ。猫に言わせれば「ニャー(精悍な顔)」というのだろうが、私は好きではない。モフモフが無いのは可愛くないのだ!

あの、ふっさーな顎を指でゴロゴロ言わせるまでくりくりするのだ。これで御飯は3杯はいける。

そして尻尾だ。


尻尾はやはり長いほうが良い! にょろっと伸びた細く長い尻尾を立てて徘徊する様は、私の脳髄の何かを直撃するのだ。

思わず掴んでみたくなる衝動に負けてしまえば、研ぎ澄まされた爪の餌食となってしまう。命懸けの行為だ。


尻尾は立てているのが良いのだ。何故ならご機嫌な気分だからだ。

だらんと下がっている時はしょんぼりとしている時なのだ。可哀想ではないか。

断っておくが、私は変態ではない。ちょっと猫が好きな、変なおじさんだ。

おっと石は投げないで欲しい。





猫(イエネコ)の起源と言うのはネズミを捕獲させる目的で飼われ始めたヤマネコの家畜化と言われている。犬が狩猟の為に狼を家畜化したのと比較すると目的と時期的な成り立ちが違うと言える。


これは農耕が定着するにしたがって作られた貯蔵施設にネズミの害が増えたことから始まるからだ。

狩猟に必要だった犬とは違い、猫が家畜化された時期は遅いのだ。

だから何だ、可愛いは正義だ!



……落ち着こう。



それとは逆に、農耕を始めた人間の集落の周りにヤマネコは住み着く様にもなって行ったのだ。これは餌となるネズミが人間の集落に集まって来た、という事もある。

獲物が集まるならそりゃあ狩に行くさ。


穀物には手を出さず害獣(ネズミ)だけを狩るネコは人間とはWIN-WINの関係なのだ。

仲良くなれば当然同棲が始まる、訳でもないが、集落の周りにネコが住み着くようになる。

この2通りで猫が家畜化された、と言われている。

というかWIKIに書いてあった。





日本にはいつごろ「猫」と認知されたかというと、平安時代には認知されていたようだ。

『枕草子』『源氏物語』『更級日記』『今昔物語』には猫の記載がある。

800年代の光孝天皇が黒猫を飼っていたというのが『宇多天皇御記』に残っている。飼っていた黒猫を息子の宇多天皇が譲り受けたらしい。

このころの宮中のには猫が結構いたらしいのだ。

猫万歳!


室町時代では猫は貴重だったらしく、首輪をつけられて大事に育てられていたのだか、本来のネズミを狩る、と言う役目が果たせなかった為にネズミの害が増えたとか。

で、時は経ちサルこと豊臣秀吉が「猫に首輪なんかつけてんじゃねーよ」と言ったかどうかは定かではないが、この禁令でネズミの害が激減した、なんて逸話も。

ビバ猫!





猫と言えば招き猫だ。

元は養蚕農家(蚕を飼育して絹を取る農家)の縁起物だった。

養蚕農家にとって、蚕を食い荒らすネズミは養蚕農家の天敵だ。猫は一種の守り神扱いされていた、らしい。

すごいな、猫! 

でも干支にはいない……まぁ虎はいるが。


気を取り直して。


で、この招き猫。どういう経緯かははっきりしないが、商売繁盛の縁起物になった。

猫、偉い!





過去に家で飼っていた猫は真っ白な猫(1代目)と虎猫(2代目)だった。

当時は今の様に家の中に入れっぱなしの飼い猫が一般的ではなく、ご飯時と寒い時に窓に来て「にゃー(入れろ!)」と訴えてくるフリーダムな飼い方だった。今はこんな飼い方は出来ない。

社会の目は厳しいのだ。

栄養も良いからボス猫の様ではあった。去勢もしていなかったので、周囲には子孫と思われる猫がいた。当時は野良猫が沢山いたが、最近はほとんど見なくなった。時代なのか。


子供も「猫を飼いたい」とは言うのだが、【猫の毛アレルギー】と言うのもあるのだ。

子供にとってもだが、特にアレルギー満載の私にとっては未知の領域だ。残念ながら「猫を飼う」という事が出来ていないのでこんなことを書いている訳だ。


最後にこれだけは断言しておく。


モフモフは正義だ!

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