主人公が異世界に飛ばされる、よくある話だろ。
神様達から依頼された真実の愛を10人分集める?チートあるなら簡単じゃないのか?どうせヒロインはすぐ惚れるんだろ?
きっと同じような作品を大量に読んだ読者は多いと思う。
だからまずは1章の最後まで読んでほしい。
主人公はすぐポロリ(物理)するし、ダサイ事も言うしかっこ悪い所も沢山見せてくる。だけどそんな主人公がサイッコーにカッコイイ、ヒロイン達もとにかく可愛いすぎる。
ヒロインの数は多いのに全員の名前や性格、どんな事を喋ってどんな風に笑うのかサラっと言えるハーレム物は少ないと思わないだろうか?
でもこの作品のキャラは言える。ヒロインどころかむっさい男達も覚えていられる。
キャラが生きているというのを感じてもらえるそんな作品だと思う。
泣きながら笑って、笑いながら泣く、かっこ悪くてカッコイイ男の話
不死者に愛の手を!
ノスフェラトウが巻き起こすアトモス・フェスタスの開演だ!
神からの指令はハーレム達成なはずが、まー男が多い。しかも各キャラクターの背景描写の丁寧さや芯の通った性格、何処か脱力する会話により自分も仲間になりたくなる。
キャラクターの背景設定が細かいので、主人公が話を進めてる時も、あのキャラクターなら今頃こんな事してるのかな?と想像が進む。
シリアス回は生と死、戦争、食、人の尊厳、人間など毎回複数のテーマを軸がヒロイン達が主人公に惹かれるまでのストーリーを彩っており物語厚みを持たしている。
主人公の下っ端感や無力感もあれども、いじられ度は特級。
俺TUEEEE好きは合わないかも知れないけど、私の好きな作品。テンポも良いので是非、一読下さい。
主人公は不死である。力なき不死である。
自分が死なないだけで周囲を守れる最強でも万能でもない。
ただ、彼は足掻き続ける。死なぬからこそ他人の『命』に必死となり、みっともなくとも悲劇と絶望に戦い続ける。
悲惨な世界なのに、どこか滑稽な日常。血と臓物と肌色と死に溢れているのに、コメディに見えるシュールさがある。格好悪いのに誰よりもヒーローに見える。彼が明るくてふざけていて、苦悩しながらも、いつも前向きだからなのだろう。綺麗で取り繕った格好よさではなく、みっともなくとも大事なものを守ろうとする芯のある人だからだろう。彼の悲劇と喜劇に満ちた活躍にいつしか心奪われ、目を離せなくなる。
「真実の愛」を求める不死の英雄はどんな愛を得るのか。
悲劇と喜劇、生と死、コメディとシリアス、攻めと受け、色々な面をくるくると見せる物語。
人の色々な顔を見せてくれる物語。貴方は何処に心惹かれるだろうか。