登場人物紹介

ネタバレあり、未読の方はご注意ください。

なお年齢は満年齢です。













池免武蔵いけめんたけぞう

本編の主人公。


普段はたけぞう表記。

河童の時の名は「武蔵むさし

後に諱を「巌玄よしはる」とする。


人間年齢二十四歳(初期)→  二十九歳(終盤)

河童年齢約四百歳

身長 170cm 体重 60kg

家族 妻当然のお鈴 息子松之助 養女で弟子の詩織

   父母は既に他界


技 二天甲流、清き水の力、超新星

特技 絵画


元は安芸の山奥にある川に住んでいた河童。

ある日突然人間になりたいと思い立ち、夢のお告げを聞いて旅に出た。

目的地で出会った法師(蘆屋道満)の力で人間となり、河童の力を翡翠の人形に封じてもらった。

それは負担がかかるからここぞという時だけ使っていたが、後に自在に使いこなす。


「池免武蔵」の名付け親は毛利元就。

剣の師匠は鬼一法眼。


「二天甲流」を完成させ、五輪書を真似した書物をどっかの洞窟に置いたらしい。


旅の途中で出会った佐々木小次郎ことお鈴と(ズキューン!)したが、彼女の力でその記憶が飛んでいたが、お鈴の祖父の力でその記憶が蘇った。


その後、年に数度はお鈴と松之助の元に帰り、共に過ごす事となった。

後に旅先で出会った詩織を一番弟子にして、更に後に養女にした。


老年期にエロジジイと化したが、それはお鈴が求め過ぎたのと、誤って遊女を抱いたせいで歯止めが効かなくなった為かもしれない。


いつの頃か、河童一族の若者を弟子にした。

その弟子の子孫が何処かにひょっこり現れるかもしれない。


何故に現代、その先までも生きていたというと、大いなる意思がたけぞうを「時の大河の守り人」としていたからである。


宮本武蔵みやもとむさしと一戦交えたという逸話もあるが、時代が合わないので創作とされている。

だが実際にあの世から来た武蔵と異界で戦っていた。

その事は一部の者しか知らない。




りん

本編のメインヒロイン


身長 168cm 

十八歳(初登場時) → 二十三歳(終盤)


家族 息子松之助 夫当然のたけぞう

   母、母方祖父。

   父は既に病死している。

 

技 剣術、妖術、心力


巌流・佐々木小次郎ささきこじろうの孫娘。

(小次郎の息子である父親の雪次郎と妖狐一族の末裔である母親、琴の子)

祖父の名を名乗って諸国を旅をしていた。


普段は男言葉だが、相手によっては女言葉に戻す。


たけぞうと出会い勝負するが、相打ちとなる。

その後、たけぞうに抱かれというか襲った。

そして松之助を身籠っていた頃、異界へ行ってそこで出会った友からたけぞう宛の手紙を預かった。

彼女自身は中を読まなかったが、後に内容を聞かされた。

また、別の友からは房事の妙技を習ったとか……。

ちなみにお胸が大きい。


松之助が生まれそうになった頃、長州毛利家に世話になる。

それは時の当主が毛利元就から「彼女とその子の面倒を見よ」と夢枕で告げられたからだそうだ。


異界で会った剣聖女をお姉様と呼び、慕っている。

それはまるで今で言う所の、中高生くらいの女子が格好いい女子の先輩を見てキャーキャー言ってるようなものだが、たけぞうはすごく不安になっている。


百歳まで生きて、死後あの世で修行していたそうだ。

そして現代から少し先の未来で現世に戻り、たけぞうと共に時の大河を見守り続ける。




石見彦右衛門いわみひこえもん

前作「とある浪人の不思議道中記」の主人公で本編の主要人物


諱は昭武あきたけ(主君から拝領した名)

二十五歳(初期) → 三十歳(終盤) 

身長 165cm


家族

妻 香菜 息子 藤次郎 後に娘お初。

姉(父彦九郎、母は他界)


技 鳳凰一文字斬 聖光滅魔剣 光竜剣 神力



奥州の小藩の生まれ。

幼い頃主家が取り潰しにあい主君は切腹、父彦九郎は殉死した。

彦右衛門は母や姉と共に母の実家に身を寄せたが、程なくして母は心労から来る病で死亡した。


長じてからは仕官先を求めて長い旅に出ていた。

その途中で幼き日の香菜と出会っていた。


旅の最後で大妖魔を倒して宇和島藩に仕官し、本編では後に家老となっている。


旅の途中で巴という剣の達人でもある老女に会い、鳳凰一文字斬を教わる。

異界で巴の師匠と出会い、いくつかの技を伝授された。


鈍いと言われるが、男女の関係についてのみで他は鋭い。

あと纏め役には不向きで、主君がつけてくれた部下が他の者達を纏めているそうだ。

その部下の息子が、後にお初と夫婦となる。




香菜かな

十八歳(初期) → 二十三歳(終盤)

身長 155cm


家族

夫彦右衛門 息子藤次郎 後に娘お初

技 忍術、剣術、体術、心力、秘伝奥義・退魔雷轟電撃


前作「とある浪人の不思議道中記」の実質ヒロインで、本編終盤の主要人物。

伊賀忍者系統の忍び。

とある御方の護衛をしていたが、彦右衛門のお供をする事になる。

八幡大菩薩の手によって妖魔に対抗できる力を身につけた。


元は百姓の娘であったが、夜逃げの途中で野盗に両親を殺され、自身もあわやと言う時、通りかかった若き日の彦右衛門に救われた(彦右衛門は言われるまで香菜があの時の幼子だと気付かなかった)

その後は忍びの隠れ里に預けられ、そこの頭領に育てられた。


いつか彦右衛門と再会したいと思うようになった。

あの時からずっと恋焦がれ、出来れば嫁にしてほしい。

でも何処にいるか分からないから、日ノ本中を探すならと忍びになった。

後に念願叶って彦右衛門と再会して夫婦となり、息子藤次郎、娘お初を授かる。


忍びとして鍛えられたからか、地獄耳である。

やたら鋭くもはや千里眼。

悠から傷薬の調合法を習って、後にそれを子や孫達、友人にも伝え、更に子孫へと伝わっていった。

それがとある異界で伝説の薬として伝わっていたとも。


あと年齢より若く見られる。終盤でも十代前半だと言われたら信じてしまうほど。

そのせいで彦右衛門は一時童女趣味だと言われていたそうだ。




岡崎三郎おかざきさぶろう

諱は康広やすひろ

二十五歳(初登場時) → 三十歳(終盤)

身長 166cm


技 剣術、退魔の力=神力、光竜剣、光心剣


幕臣で対妖魔隠密の長。本編の主要人物。

所領が三河のとある場所にあるので、そこに屋敷を構えている。

全国を周り妖魔退治を続けていたが、終盤では三河か江戸にいる事が多くなっていた。


実は徳川信康の子孫で、信康が持っていた退魔の力を受け継いでいる。

その一族は陰ながら以後数百年、時の権力者からの要請で妖魔退治を続けた。

(史実の信康は松平性のままだったが、この物語では本来なら信康こそ家康の後継者であったからと徳川性で呼ぶ者もいる、あと代々の頭領は「三河守」か「武蔵守」の武家官位を内密に授かっている)


後に五代目出雲阿国ことおまきと夫婦になり、息子源三郎を授かる。

彦右衛門から異界の剣術を教わり、神力、光竜剣、光心剣が使えるようになった。


剣の腕だけ見ると日ノ本五指に入る。

真面目な性格で、普段は誰に対しても丁寧に接する。




本多龍之介ほんだりゅうのすけ

二十五歳(初登場時) → 二十七歳(終盤)

身長180cm


異界から来た槍の名手。

真田十勇士・穴山小助と槍で互角の勝負を繰り広げた。


気功術の使い手でもある。

本名はリンドブルム・ウイン・トランシルヴァ。

こちらに合わせて本多龍之介と名乗った。

(苗字は書物で読んで知った戦国の猛将・本多忠勝ほんだただかつにあやかり、名はリンドブルムが龍という意味だから)

国では大公爵で筆頭重臣。


ジャンヌに惹かれ、国に帰った後で求婚して夫婦となった。

その前に失恋していたそうだが、もうとっくに吹っ切れていた。

終盤で再びここを訪れ、皆と共に戦った。


落ち着いた雰囲気があるが、たまにキレて変になる事もある。




ジャンヌ・ダルク

十九歳(初登場時)→ 二十一歳(終盤)

身長158cm


15世紀のフランス王国の軍人で、「オルレアンの乙女」とも呼ばれる聖女。

実在の人物で、詳細は省略。


鬼一法眼に保護された時は記憶を失っていて、自分の名前と母国の言葉以外は何も覚えていなかった。

その法眼曰く、軍事指揮能力と武力は彼のかつての愛弟子、源義経みなもとのよしつねに勝るとも劣らない程だとか。

後に異界の王から譲り受けた剣を使い、全体回復術までも使えるようになった。


記憶を失っていたのは、遠い未来から来た少女沙貴が処刑されそうになったジャンヌを救った際に、精神的苦痛を無くす為に術を施したからだと後に分かる。


第六天魔王との戦いの後、心惹かれた龍之介に着いていき、異界へ移り住んだ。

後に龍之介と夫婦となり、終盤では子を身籠っていた。

後に男女の双子を産む。


普段は清楚な感じだが、お鈴と同じく異界の剣聖女をお姉様と呼び慕っていて、時々壊れるそうだ。

そのお鈴と義姉妹の契を結んだので、百合の咲く世界へ行かないかと龍之介も悩んでいる。


なお、龍之介とジャンヌがいる異界はここから見て約三百年後の世界でもあるので、再び訪れた際の年月に誤差が出ている。




明石志賀之助あかししがのすけ

年齢不詳

身長251cm 体重185kg(他にも説がありますが、ここではこの設定)


実在の人物と思う。

細かい経歴は省略。


日下開山の力士で、凄まじいまでの怪力。

川に現れた大岩に難儀している村人達の為にそれをどかそうとやって来た所でたけぞう達と出会った。


真田十勇士三好清海入道、伊佐入道兄弟に鼠之助と共に立ち向かう。


後に果心居士から気を一点に集中させて爆発させる術を教わった。

この術は体力があるものなら使えるらしい。




鼠之助ねずみのすけ

人間年齢十三歳(本編登場時) → 十六歳(終盤)

身長 150cmくらい


拳法使いの鼠妖怪


かつて妖魔に憑かれたところを彦右衛門に救われた。

その後喧嘩友達の猫又が嫁いでつまらなくなったので、武術を極めようと修行の旅に出た。

その際に何故か異界から来た者達とよく出会い、技や術を教わった。

その中で变化術を学び、人間の姿にもなれる。


志賀之助と組んで清海入道、伊佐入道と戦った。


後にかすみと出会い、武術体術使い同士で意気投合し、恋仲になった。

更に後では、夫婦となっている。


果心居士から爆発術を習っていて使用した際には心臓が止まったが、妖怪熊が命を賭して救ってくれたおかげで助かった。


子孫が現代にもいるらしく、彼等は陰ながら人間や動物達を守っているとか。




清水一学しみずいちがく

年齢 二十歳前後


実在の人物。

実際の経歴は省略。


二刀流で、たけぞうに劣らぬ程の腕前。

真田十勇士の由利鎌之助と一騎打ちして勝った。

終盤で仲睦まじい恋人同士や夫婦を見ると「爆発しろ」と呟くようになった。

美男子でモテない訳ではないのだが、何があったのだろうか。


史実では赤穂浪士討ち入りの際、堀部安兵衛と一騎打ちして死亡したと言われている。




稲富傳右衛門いなとみでんえもん

十七歳(初登場時) → 二十歳(終盤)


稲富流砲術開祖・稲富祐直いなとみすけなおの子孫

(史実の祐直には子がおらず弟が家督を継いだが、ここではいたという設定)


彼もまた対妖魔隠密である。

鉄砲の腕は当代随一、開祖以上である。

以前はあがり症で実力を発揮出来なかったらしいが、たけぞう達と出会った時はそうでもなかった。

ただ、女性に囲まれると固まる。

口数が多くないので、たまに存在を忘れられる事もあった。


真田十勇士・筧十蔵と鉄砲三番勝負をして引き分けた。


一反木綿のおキヌに一目惚れし、彼女のおかげで霊力を弾丸に変えた霊光弾が撃てるようになり、羽衣と化したおキヌのおかげで自由自在に空も飛べるようになった。


防具变化術も使えるようになったが、おキヌの胸に顔が当たるのであまり使えん。


後におキヌと夫婦となるが、子がいたかどうかは分からない。




出雲阿国いずものおくに(五代目)

十九歳(初登場時) → 二十二歳(終盤)


本名は「まき」(曾祖母の本名と同じ)

二代目出雲阿国と海野六郎の曾孫。


退魔の舞を舞って妖魔を祓う事が出来、遠見の術が使える。

実は出会った当初に三郎に一目惚れしていた。

後に三郎の妻となり、息子源三郎を産む。

結構面倒見が良く、第六天魔王戦時ではジャンヌと女同士仲良くしていた。




果心居士かしんこじ

年齢不詳(二百歳くらいとも)


戦国時代の人物で、経歴は省略

幻術士というか、妖術使い。

後に仙人となって、不老長寿を得ていた。


かつて徳川信康と共に第六天魔王と戦い、その後も修行を重ねていた。

いつか信康の子孫と共に再び現れるであろう巨悪と戦う為に。


終盤では体に負担がかかっていて、山奥で養生していたので呼ばれなかった。


志賀之助と鼠之助に爆発術を教えていたが、そんな危ないもん教えるな。


現代でも生きているらしいが、姿を見せない。

一説では異界で出会った友と将棋を指しながらのんびり暮らしているとか。

それと何故か若返っているらしい。




おキヌ

二十歳

身長 150cm(人間の姿の時)  


一反木綿の女。

人の姿の見た目は白髪のおかっぱ頭で顔つきも子供っぽい十三、四歳くらいの少女。

薩摩出身で、訛りのある口調。

柔術使いでもある。

秘伝奥義で羽衣となり、傳右衛門に巻き付いてその力を何倍にもあげた。


一反木綿の姿で体を大きくして、皆を乗せて何処までも行ける。

本気出せば薩摩から陸奥まで四半刻で飛べるとか。

夢の世界にも飛んでいけるという、最強の運び屋かもしれない。


傳右衛門と後に夫婦となる。

一反木綿族は薩摩島津家に陰ながら手を貸しているそうで、時の島津家当主が二人の祝言の際にお忍びで祝いの品を持って駆けつけたとか。




求愛きゅあ

十五歳

身長 160cm


竜神族の娘で、竜神王の孫でもある。

雷を操り、拳法も使え、他心通や妖術も使える。

知識も豊富で、普段は悠の助手をしていて医術の心得もある。


語尾に「きゅ」とつける。

本人曰く喋れるようになってからずっとらしい。

悠限定で甘えん坊でべったりくっついている。

最初は悠の長兄に惚れたが、嫁がいたからすぐに諦めたらしい。


求愛と悠は約三百年後の未来から来た者でもある。

未来で求愛はエロジジイたけぞうに何度も尻を触られているらしい。




ゆう

十五歳

身長 173cm


医者で妖術、柔術使い。

様々な薬を調合し、病も怪我もあっという間に治せる。

柔術の腕も一流で、相手の体を見ればおおよその動きを予測出来るとかいうデタラメな能力もある。

幼い頃に養父母の養子となり、長兄、次兄や長兄の妻、次兄の妻、求愛と共に暮らしていた。

求愛とは相思相愛だが、兄に惚れていたと聞いた時に接吻しまくったとか。


語尾に「にゃ」とつけるのは幼い頃の口癖で、今でもたまに出てしまうそうだ。

あとキレると性格が荒くなる。

以前それを見た義姉が泣き叫んだとか。


彼は幼くして死んだ猫が人間に転生したものであり、その体は養父母の遺伝子を元に創られた。

そして養父が彦右衛門と香菜の子孫なので、悠も肉体的には子孫と同じようなものである。




黒羽くれは

十八歳

身長 168cm


烏天狗の女で、棒術の達人。

医術も少々嗜んでいる。

彦右衛門に一目惚れして妾にしてもらおうと香菜にお願いするが、当然断られている。

それでもめげずにいたが後に源右衛門に惚れた。

どうやら渋めの男が好みらしい。


兄が六人いて、男兄弟の中で育ったので口調が男っぽい。

顔つきが凛々しく胸もぺたんこなのでよく男に間違えられる。


彼女と源右衛門の子孫も現代にいるが、さて何処にいるのやら。




かすみ

十三歳

身長 145cm


妖狸で普段はたぬ耳と南蛮眼鏡をかけた十歳くらいの少女の姿でいる。

武術、体術を使い、神の力「神力」で他心通や妖魔を払う事も出来る。

妙な掛け声と共に踊るが、これは妖狸族開祖から伝わっているものらしい。


語尾に「ポコ」とつける。

あとたまに肝心な事を言いそびれてしまう。


家族は妖狸の父と、アライグマ妖怪の母。


後に鼠之助と結ばれて、晩年はたけぞうが作った村で共に暮らした。




琉香るか

十三歳

身長 155cm

遠い国から来た少女。

弓の達人で、光の矢で妖魔を祓える。

心力も使える。


栗色の髪と可愛らしい顔つきだが、気が強そうな口調で話す。

人が見ている夢を見せたり、夢世界への道も示せる。


元は彼女の父親が八幡大菩薩に呼ばれたが、彼が行けなくなったので代わりに来た。

その父親はたけぞう達の異界での友で元はトナカイであるが、たけぞうとお鈴の子孫の術で人間になったとか。


髪の色以外は母親そっくりらしく、母も気が強いらしい。


琉香もまた三百年以上先の未来から来た者である。

両親が悠の長兄の友人で、悠と求愛も両親と面識がある。

あと、一歳上の兄がいる。



文車妖妃ふるぐまようひ

年齢不詳

身長 157cm


可愛らしい顔つきで南蛮の眼鏡をかけていて、被衣を被っていて紫色の着物を着ていて、かなりの巨乳。

激しく動くとぶるんぶるん揺れる程。


本来は「恋文に宿った情念」だが、天照大御神の命を受け、世界の事柄の管理者をしている為、ある程度の事を見通せる。


言霊の力を操って敵を討ったり封じたり、時の大河への道を創ったりできる。


彼女は転生者でもあり、元は西暦1990年代生まれの普通の人間。

妖魔のせいで高校卒業前に命を落としたが、天照大御神が彼女を転生させた。


彼女は前世で一歳下の男性を好きになったらしい。

それは誰かなのか語られる日が来るかどうか。

というより、他作品で出してるが。




松之助まつのすけ

本編登場時三歳 青年期は三十歳前後


たけぞうとお鈴の息子。

幼いながらも利発な子だが、やはり幼いので無鉄砲な事もする。


両親の炎と水の力を両方受け継いでおり、その気になれば火水波を撃てるので、出鱈目過ぎる。


長じて母方の佐々木家を再興し「佐々木松之助武彦ささきまつのすけたけひこ」と名乗る。

(武は武蔵から、彦は彦右衛門から)


父の二天甲流は習わず、母の剣技を身に着けた。

どうも彼には二天甲流は合わなかったらしい。

幼馴染で同い年の瀬奈せなと結ばれ、一男一女を授かる。


本来の歴史での彼は父たけぞうに生涯会う事はなかったが、妖狐の血を引いているのもあって妖怪とも仲良くし、荒れ地を拓いて村を作って行き場のない妖怪を住まわせるという、奇しくも父親と同じ事をしていた。

改変された歴史でも同じ事をして、両親を感激させた。




藤次郎とうじろう

初登場時は生まれたばかりで、終盤では五歳 青年期は三十歳前後


彦右衛門と香菜の息子。

長じて「昭彦あきひこ」という諱を主君より授かる。

これ以降石見家の通字が「彦」となる。


幼いながらもしっかりした子供。

二歳下の松之助の面倒をよく見ていた。


両親譲りの力を持ち、彼もまた長じてからは宇和島藩士として働く一方、幕府より合力を頼まれては妖魔退治を続けた。

なお、異界の娘を妻にしたとも言われている。


十五歳から二年間、異界に修行の旅に出ていた。

彼はそこで出会った仲間達と共にその世界を救った。




はつ

彦右衛門と香菜の娘。

藤次郎とは歳が十四歳も離れている。

二人が娘も欲しいと頑張り続けて、やっと授かったとか。


母親そっくりで、気が強い。

たけぞうに尻を触られた時に一撃を食らわせて沈めた。

母から退魔雷轟電撃を教わり、それを嫁ぎ先で代々伝えていった。

夫は彦右衛門の腹心の息子。




源三郎げんざぶろう

岡崎三郎と阿国の息子。

本編では生まれたばかり。


長じて藤次郎や松之助と生涯の友となり、父から対妖魔隠密頭領の座を継ぎ、龍之介とジャンヌの娘と結ばれた。




詩織しおり

たけぞうの養女で弟子。


たけぞうが旅の途中で拾って育てた。

お鈴や松之助に預けなかったのは、時の流れに悪影響を及ぼすかもしれないと文車妖妃に忠告されたから。


二天甲流を継ぎし者の一人。

長じて鬼の王に嫁ぐ。

その子孫が松之助の子孫と知らずに出会い、結ばれた。


終盤、龍神族長老の召喚術で少し先の未来から呼ばれた。




鮫蔵さめぞう

人間年齢三十歳位


大きな斧が得物である鮫の化け物。


かつて妖魔に憑かれて川の魚を根こそぎ食べていたが、たけぞうと彦右衛門に救われた。

後に川の守り人となってたけぞうと共に暮らしていたが、ある時異界に迷い込み、そこで出会った水の精と結ばれ、婿に行った。


終盤で八幡大菩薩に呼ばれて戻ってきて、魔物達と戦った。

修行して心身共にかなり強くなったそうだ。




源右衛門げんえもん

三十歳(初登場時) → 三十五歳(終盤)


はぐれ忍び一党の頭領

三郎を日ノ本の頂点に立たせたい、いや三郎やその子孫達に平穏に生きてほしいという思いで行動していた。


三郎との一騎打ちに敗れて去っていったが、一党と共にひっそりと三郎が住む里を守っていた。

(里の者達は気づいていたが知らぬふりをして、たまに大声でわざとらしく源右衛門達に伝えたい事を話していた)


大妖魔との戦いで一党を率いて参戦。

心力に目覚め、生まれ故郷である忍びの里(香菜が保護された里)に伝わっていた風の奥義、退魔殲滅烈風たいませんめつれっぷうを完全習得して攻め手の妖魔軍大将で大妖魔の影である烏天狗を倒した。


黒羽に惚れられというか、源右衛門も一目惚れしてしまった。

後に夫婦となる。


あと裏設定では彼は三代目服部半蔵こと服部正就はっとりまさなりの曾孫である。

 

 


琵琶湖龍神族長老

二千歳以上


普段は何故か壺の姿。

普通の人間にはその姿が見えない。

ドスケベジジイだが実力は影とはいえ大妖魔を封じる事が出来、時空召喚術すら使える。

龍神なので妖怪達より格上。

八幡大菩薩も自分より年上なのとその実力と知識もあって敬意を払っている。


 


八幡大菩薩

実際の八幡大菩薩については省略。


世界の守護神であるが、本人は誕生した時から神であったのを気にして、そう呼ばれたくないそうだ。

出来れば人間に転生して修行したいそうだが、後継者がなかなか現れない。


この物語では武将の姿をしていて、何人かの神霊(応神天皇や聖武天皇、仏陀など)の力が合わさって産まれた者である。

 

一応、凡牟都ほむつという名もある。

同じように生み出された弟、勝満と互いの世界を守りながら暮らしていたが……。




他脇役、敵等


蘆屋道満あしやどうまん

歴史上の人物で、詳細は省略

陰陽師

死後数百年現世に留まり続けていた。

たけぞうを人間にした後、友の待つ天へ還った。



毛利元就もうりもとなり

戦国武将で、詳細は省略

既に故人だが、時折霊体のまま現世見物に来ていた。

偶然会ったたけぞうの名付け親となる。

後にあの世から手を回し、お鈴の生活を手助けする。



鬼一法眼きいちほうげん

伝説上の人物で、詳細は省略。


この物語では大天狗で、たけぞうや黒羽の師でもある。

後にジャンヌ・ダルクを保護する。


現代にもいるが、隠居している為姿を見せない。



美華みか

登場時は十五歳

道着袴姿で妖術?を使う少女。

主の命でたけぞうに二刀流を身に着けさせようと図った。

実は異界から来た者。

衆道物語が大好物の腐ったおなごでもある。



廻日路摺ねびろす

降霊術や魔術の達人である妖魔。

主君である亜州多露斗あすたろとを蘇らせようとしていた。



与七

三郎の従者の老人。

主の代わりに里の者達の纏め役となっている。



親吉

三郎の従者の一人。



御影駄法師

何か分からんインチキ法師。

変なもんを詐欺師まがいの手で人に売りつけては逃げ回っている。

実は弘法大師空海の仮の姿である。



ご家老様

たけぞうとお鈴の勝負の立会人を務めた。

実は宮本武蔵の養子、宮本伊織みやもといおり



真田信繁さなだのぶしげ幸村ゆきむら

戦国武将で日の本一の兵

この物語では信繁で通した。

他の経歴は省略

槍使い

たけぞうと戦った後、共に第六天魔王との戦いに挑む。

最後は十勇士と共に世界滅亡を防ぎ、霊界へと還っていった。



真田十勇士

真田信繁に仕える勇士達。

全員全盛期の姿になっている。

設定はあちこちで見たのを参考にしていますが、アレンジも入ってます。


猿飛佐助さるとびさすけ

真田十勇士最強と言われる忍び。

信繁に一番長く仕えている。

忍術というか妖術使い。

火遁の術や雷、かまいたちをも放つ。

彦右衛門と戦った。


彦右衛門の父、彦九郎に会った事があるらしい……?



霧隠才蔵きりがくれさいぞう

猿飛佐助と互角の忍び。

名前の通り霧を操るのが得意。

水流も操る。

三郎と戦った。



由利鎌之介ゆりかまのすけ

鎖鎌の達人だが、それをネビュラチェーンの如く操る。

容姿は女性と見紛うような美青年。

カマ野郎と呼ばれると怒る。

清水一学と戦った。



三好清海入道みよしせいかいにゅうどう

怪力無双で僧体の大男。


三好伊三入道みよしいさにゅうどう

兄清海入道と同じく怪力無双。

兄弟で志賀之助・鼠之助と戦った。



筧十蔵かけいじゅうぞう

鉄砲使い。

その腕は神がかり的。

傳右衛門と勝負したが、引き分けた。



穴山小助あなやまこすけ

主君信繁に匹敵する槍使い。

龍之介と一戦交えたが、引き分けた。

その後阿国のお色気に惑わされて気を失う。



海野六郎うんのろくろう

凄腕の剣士。

生前二代目出雲阿国と結ばれていた。

五代目の踊りに目を奪われ、気絶させられた。

最後はその五代目、自分のひ孫を庇って消えた。



望月六郎もちづきろくろう

火薬・爆弾使い。

あの世で超爆弾を作り、この世を脅かすものを吹き飛ばそうとしていた。

超爆弾はとある異界の大魔王から製造方法を習ったとも言われていて、研究を重ねて完成させたとか。



根津甚八ねづじんぱち

本来なら海戦や作戦指揮が得意だが、剣の腕も一流。

強いのだがどうも目立たない。

来世では役者になろうかな、と思っているらしい。



豊臣秀頼とよとみひでより

実在の人物で、詳細は省略。

大坂の陣の折に死亡したと伝わっていたが、徳川家康の密命を受けた服部正就によって母である淀の方、息子国松らと共に人里離れた場所に匿われ、裕福とは言えないが平穏な人生を送った。

死後は時々現世を見物していたが、ある時第六天魔王に憑かれてしまった。



第六天魔王

世界を破滅に導こうとする大妖魔。

一度は本能寺の変の後、徳川信康に倒された。

だが再び蘇り豊臣秀頼に取り憑いた。

たけぞう達に倒された後、最後の力で世界の核を突いて息絶えた。


後にまた蘇ったが、香菜とその子孫達の手で倒され、完全に消えた。



オカマ人魚

記すことすら憚れるくらいの見た目。

だが心優しい。

妹がいて、そっちは絶世の美女。

先祖が異界の海の王女だったという話もある。



たけし・きよし

異界から迷い込んできた旅人。

たけしは気が強く、きよしは気が弱そう。

元の世界では軍の将軍と副官だったそうだ。

沙貴の力で元の世界へと帰っていった。


後に未開地域に町を作り、町長と副町長になったそうだ。

その町には異界から来た者もいるとか。




沙貴さき

未来から来た少女。

彦右衛門と香菜の子孫。

処刑寸前のジャンヌ・ダルクを救ったのは彼女である。

伝記を読んでその境遇を嘆いて、なんとしてもと思ったそうだ。

沙貴本人もかなり後まで知らなかったが、ジャンヌもまた彼女の先祖である。



たけぞうが夢で見た少年

実は彦右衛門と香菜の子孫で、沙貴の双子の弟、一彦。

遠き未来で妖魔を、悪しき縁を完全に消し去る者。

そして二人はたけぞうとお鈴の子孫でもあり、三郎と阿国の子孫でもある。


その事を知った三郎は子孫達に感謝し、涙した。




おあさ

座敷わらし。

若くして命を落とした女性の魂が座敷わらしとなったもの。

人間であった時の記憶はあまり無い。

欲深い老人に利用されそうになったが拒否したため、祠に封印されてしまった。

だがたけぞうにその封印を解いてもらい、たけしときよしに幸運を授ける。

その後、たけぞうが作った村に住む事になる。


人間であった時、彦右衛門やたけぞうとも会っていた。



マサ

河童の青年。

幼い頃に出会ったお欄を身請けしたくて、金を貯めようとしていた。

後に対妖魔隠密となる。

たけぞうすら使えない技を使える実力を持っている。



お欄

遊郭に売られた女性。

彼女もまた幼い頃出会ったマサとのひと時を胸に生きていた。

後にマサと結ばれた。



遊女

お欄を死んだ妹と重ね合わせ、面倒を見ていた。

後に三郎の計らいで商家で働く。



アサミ

21世紀から来た少女。

ガングロコギャルで巨乳。

アサミの時代ではとっくに廃れていたが、母親が若い頃やっていたのを見て、真似していた。

時を駆ける汽車というか、異世界鉄道に乗って元の時代に帰っていった。

後にたけぞうや彦右衛門の子孫と出会い、友となった。




ヤマちゃん

若い山姥。

アサミを保護した。

彼女の真似をしてヤマンバギャルの格好してる。

年老いて病もあって寿命が残り少なくなった頃、異世界鉄道で21世紀に行きアサミと再会した。

そして、同じ日に仲良く旅立っていった。




汽車に乗って来た少女

異世界鉄道の運転手。

実は美華の娘で、名前は千華ちか

父親は鬼族と人間の間に生まれた者。

あとやはり、腐ったおなごである。



鬼子母神

実際の経歴は省略。

子供達を攫う大妖魔の影を倒すため、そしてくらを救うべくやって来た。

もしかすると自分がくらのように、いやもっと酷い事になっていたかもしれないと思い……。


(くらさんを救えるのは鬼子母神様しか居ない、と何故か思ってしまった)



くら

昔話「くらっこ鳥」のくらさん。

妖魔に魅入られ魔鳥と化していたが、鬼子母神のおかげで元に戻った。

息子とも再会し、孫達の面倒を見て幸せに一生を終えた。


(子供の頃まんが日本昔ばなしで見たのをおぼろげだが覚えていて、ずっと子供と会えたらいいのにと思っていて、彼女が子供と再び会える話を自分で書いてやれと思った)



庄屋

くらの息子

大妖魔の影に攫われたが、対妖魔隠密であった和尚に救われた。

そして先代庄屋に引き取られ、養子として育てられた。

たけぞう曰く、ある意味すごく運のいい人。



琵琶湖龍神族の女

卵の我が子を探していた。

名前は「やよ」

たけぞうに惚れたというか、今で言うと格好いい芸能人のファンになったって感じ。



こと

お鈴の母。

旅の途中で村に立ち寄った雪次郎ゆきじろうと恋に落ち、結ばれた。

夫の里でお鈴を生み、しばらくは平穏に暮らしていたが、狐である事がばれて追い出された。

(村人達は夫婦に世話になっていたので殺さずにと思ったそうだ)

父亡き後次期村長の後見人となっていたが、後に松之助が拓いた村に移り住み、そこで一生を終えた。



蔵之助くらのすけ

お鈴の母方祖父。

妖狐達が住む村の村長。

たけぞうをしばき倒せるくらい強い。

彼の祖父が徳川信康と共に第六天魔王と戦った為、その縁が今も続いている。




助五郎すけごろう

異界の堺の大店主。

商人達の纏め役で、実質町長。

原因不明の病になった妻を治そうとあらゆる手を尽くしていた所にたけぞう達が来た。


えい

助五郎の妻。

四十路前にやっと授かった息子吉之助を僅か二歳で亡くしてしまい、その悲しみのあまり夢世界に魂が引きこもってしまった。

若い頃、鬼から光の玉を貰っていた。


吉之助きちのすけ

助五郎と永の息子。

極楽から母を案じてやって来た。


番頭

助五郎の店で働く壮年の男性。


番頭の娘

転生者の青年に術で操られ、攫われた。


任侠の親分

天涯孤独のやさぐれ者だったが、町で優しく微笑んでくれた幼子達に心を洗われ、以降は荒くれ者達をまとめ、町を守る為に生きている。

その幼子は番頭の娘や友人達であった。


大妖怪

大妖魔勝満と戦い深手を負わせたものの、自身も深手を負い逃げ帰った。

任侠の親分達に手当されたが、結局息絶えた。

たけぞうと祖先を同じくする河童で、勝満を除けば異界最強だった。


転生者の青年

西暦二千年代から転生した男

元は天照大御神が大妖魔を倒させる為に送り込んだが、勝手に死なせてふざけんなとグレてしまい、モテモテハーレムを築こうとした。

それでも一応は大妖魔を倒そうとしていたが、たぶん勝てなかったであろう。

最後は文車妖妃に倒され、元の時代に転生していった。



天一てんいち

小天狗

異界の妖怪軍総大将

まだ十歳だが、その妖力、武芸の腕、統率力はずば抜けている。

人の本性を見抜く事も出来る。

だがやはり子供らしい一面もある。


後に異界を統一し、王となる。



道鬼どうき

老天狗

妖怪軍軍師で天一の母方の祖父。

異界統一後、静かに世を去った。




春菜はるな

異界の人間軍総大将

天一と同じくまだ十歳だが、やはり法力と将器がずば抜けている。

普段はおしとやかなお姫様。

統一後、天一と夫婦になって共に世界を復興させた。




長三郎ちょうざぶろう

先代総大将の弟で春菜の叔父で後見役。

人間軍参謀でもある。

後に妖怪の妻を娶った。




黒大鷲・黒鷹

大妖魔の影。

何体もいる。


影の烏天狗

大妖魔の影で、本体に一番近い分身。

他の影や妖魔達の指揮官でもある。

一旦は龍神族長老に封じられたが、ひと月で蘇った。

最後は源右衛門の秘伝奥義で倒された。


黒魔物

これも何体もいる。

一体が頭壊れてて、命令無視して松之助と藤次郎を殺そうとした。



黒猿

変態エロザル。

だが体術使いで強い。

腰巻き盗んで捕まって殺されそうになった所を勝満に救われ、忠誠を誓っていた。


黒羽・琉香をひん剥いたが、最後は倒された。



黒虎

剣術使いの虎。

元は虎妖怪武将で、戦乱で家族を失って嘆いていた所を勝満が誘った。


基本正々堂々と戦うのだが、それでは勝てないと踏んで不本意ながら不意打ちで求愛を斬った。

だがそれで悠の怒りを買ってしまい、反撃出来ないままズタボロにされて最後は胸を貫かれた。



黒熊

妖怪熊。

人間達に山奥に追いやられ、食べ物が無いので話し合いに行ったものの、やはり追い払われた。

勝満が彼やその仲間達に食べ物を渡したので、彼は勝満の為に働こうと思った。

だが妖魔が勝手に彼に取り憑いた。

その妖魔をかすみが追い払ったので元に戻ったが、心臓が止まった鼠之助を救うために命を賭して術をかけ、息絶えた。



黒亀

元は人間。

勝満に愛する女性の病を治してもらう代わりに妖魔となった。

そして手柄を立てた褒美代わりに不幸になりそうな夫婦や想い合う者達を救ってもらっていた。

傳右衛門とおキヌと戦い、寿命を縮めてしまったのもあって息絶えた。

後に彼は愛する女性の隣に葬られた。



マンモスの魔物

遥か昔に氷漬けになったが、勝満が蘇らせて魔物にした。

自分達の一族、他の動物達を滅ぼしかねない人間を絶滅させようとしていた。

三郎と戦い、彼の手によって心の闇が祓われた。

最後は文車妖妃の術で元々生きていた時代へと帰っていった。

異界ではその後、絶滅したはずのマンモスが僅かな数だが北の大地で発見され、保護された。



吾作ごさく

牛鬼で、元人間

彦右衛門の父彦九郎に拾われ奉公人として働いていたが、藩が謂れなき罪で取り潰され藩主は切腹、彦九郎も殉死した。

それで幕府を恨んでいた所を勝満に誘われ、妖魔牛鬼となった。


彦右衛門と香菜の合体技でのされた後、彦右衛門が自分の主の息子であると知った。

勝満の手で人間に戻され、元の世界へと帰っていった。

その後彼は彦右衛門の元を訪れ、家人として働き一生を終えた。



黒獅子

元は守護神勝満の補佐役の神。

転生した勝満に従い、自ら妖魔となった。

光の玉でなければ破れない程の結界を張れる力を持っていたが、蛇女と化した明香には敵わず、最後は焼かれて死んだ。



勝満しょうまん

元は人間と妖怪の間に生まれた者、というより前世が異界の守護神。

守護神は人々を救えず嘆いていて、自ら命を絶った。

八幡大菩薩の弟でもある。

今世での両親を殺された際に前世の力に目覚め、その後大妖魔となった。


大妖魔として世界を乱したのは、そんな中でも決して理性を失わず弱い者を労り、助け合い、力を合わせて元凶の自分を討ち、良い世の中を作ってくれる者が現れるのを待っていたからである。



明香あすか

勝満と夢の中で出会ってから、ずっと彼を愛していた。

心力に目覚めたが、嫉妬の心が混ざって蛇女と化す。

その力は大妖魔に匹敵する程。

勝満に力を奪われて死んだが、最後は勝満と共に成仏した。

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二天甲記 仁志隆生 @ryuseienbu

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