『モラル』という土台とその補強の為の『法治』について

中田祐三

第1話

モラルというものが世の中にはあります。


大概は大昔からある法令や不幸なぶつかりあいによる社会全体の不利益を鑑みて形成されたものです。


今ならいわゆるコンプライアンスとかもそれに当てはまるかな?


基本的に世の中はこれを基準にして動いてるわけなんですが、このモラルが崩壊した社会を望む人間はほとんどいないと思います。


モヒカン頭でヒャッハーな人は喜ぶかもしれませんけどね。


このモラルというものは例えるなら自宅の床下にある土台みたいなもので、あまり重視しすぎても部屋の改装も出来ない、改築も出来なくて窮屈なものになります。


かといって 普段は見ないし、意識しないものですから軽視すると耐用年数の減少、家の崩壊にもなってしまいます。


また土台を過信しすぎて、このくらいなら大丈夫だろうと下手に弄っていくと加減がわからなくなってやはり家は潰れます。


モラルは土台といいましたが法治はなんでしょうか?


法治というものは土台の外側を構成し、土台自体の腐食をある程度防ぎ、補強しているものです。


その補強がなければ土台はすぐに腐り果てるのです。


当然ですよね、だって補強するものが無いのだから土台は当たり前に劣化していくのですから。


ですから法治という補強をよく考えずに弄れば、自ずと歪が生じてそれによる不利益は思わぬ形で住人に降りかかるでしょう。


また一度腐ってしまうと立て直しにはとんでもなく長い時間がかかってしまいます。 腐食によって崩れた部分を支えるために他の部分がその分の荷重を引き受けざるを得ないのですから。


土台自体を新しく作り直すことになってしまうと、その家に住む住人は悲惨です。 住む家が無くなってしまうので大層不便になるし、また元通りになるのかはわからないのですから。


これが私が法治という面倒くさいものをある程度重視している理由です。


まあ、無知で愚かな男の勝手な意見でございますが……。




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