【猫】キャットタイピング【少し不思議な200文字】

東雲飛鶴

本文

 いつものように二階の書斎に行くと、兄がいない。

 小説の原稿の追い込み時期は、午後二時にコーヒーを運ぶのが私の習いになっている。

 ふとパソコンのモニタに目をやると、途中から大量に数字の羅列が。

 222222…

 呆れた私はパソコン机の椅子に腰掛け、自分で淹れたコーヒーを飲み始めた。


「うん、おいしい」


 当然だ。今日は奮発して煎りたての挽き立てを買ってきたんだから。

 ……ところで、この猫、どこから入ってきたんだろう?




※初出 てきすとぽい 第2回200文字小説コンテスト

http://text-poi.net/vote/149/19/

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