04 ジャーナリストの本分~申報館記者日誌~/崩紫サロメさま
今回はいきなり海外旅行の話になります。
私が今まで行ったことのある国はいくつかありますが、アジアで行ったことのあるのは香港、台湾、インドネシアのバリ島です。
ヨーロッパのいくつかの国にも行ったことがありますが、アジアの街って一種独特のエネルギーが渦巻いているような気がするんですよね。
良くも悪くも、人々がバイタリティに溢れてますね。
香港でぼったくりタクシーの運ちゃんに文句を言ったり、バリの空港でチップ(というには請求額が高額なんだけど)目当てにトランクを運ぼうとする兄ちゃんをはねのけたりという経験も今となってはいい思い出です(*´▽`*)✨
(日本人だからって舐めたらあかんで!!)
今回の作品は、そんなアジアの中でもパワフルな都市のひとつ、上海が舞台です。
しかも時代は19世紀から20世紀に移ろうという、アヘン戦争後の激動の時。
時代背景などは詳しくわからないのですが、私の中のイメージではエネルギッシュで退廃的な、蜷川実花さんの表現する色彩世界に通じる妖しげな美しさがあるような気がしています。
そんな舞台設定で登場するのはユダヤ人記者の主人公と、祖国を追われた美青年の二人です。
『04 ジャーナリストの本分~申報館記者日誌~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885086886
イケメン度:★★★☆☆
イケメン属性:陰のある系イケメン、過酷な運命を背負う系イケメン
*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆
舞台が舞台だけに、イケメン小説と言ってしまうにはあまりに硬質な内容です。
激動の時代、激動の街で出会った二人の背景に触れつつ、彼らの心の交流を静かに描いた作品であり、ジャンルとしては歴史小説になると思います。
なので、彼らのイケメンな容貌についてはほとんど触れられておりません。
が、このストーリーを最後まで読んだ上で作者様におそるおそる確認したところ、ソフトBLと解釈してOKとのコメントをいただきました!\(^o^)/✨
というわけで、BLカップルはイケメンが鉄板という法則に基づき、今回も私の方で勝手に脳内イメージを構築させていただきます!
まずは主人公の
この名前はペンネームであり、彼の出自はユダヤ系イギリス人です。
彼の一家は阿片貿易で財を成したのですが、そんな家系に反発した彼はイギリス人アーネスト・メイジャーが上海で創立させた新聞社「申報館」に記者として入社しました。
初めて書いた記事は、朝鮮の革命家で暗殺された金玉均を擁護し清国と朝鮮政府を弾劾するもので、「異国の革命家のために命を張れる義士」という名分を立てたのです。
そういった背景をもつ彼ですからね。イメージするのはウエーブがかかった柔らかな栗毛の髪に濃く太い眉、くっきりとした二重と高い鼻筋が印象的な濃い顔のイケメンといったところです。(興味の沸いた方はティモシー・シャラメさんという俳優さんを画像検索してみてください。私のイメージしたユダヤ系美青年です)
そんな正義感を内に秘めた彼の元を訪れたのは、直感で「追われているもの特有の所在なさ」を感じさせる「今日の船で上海にやってきたというような潮の香りのする青年」でした。
申叔は、彼の容貌について「黒い外套に几帳面に切りそろえられた黒髪」と説明しています。
その後、彼が朝鮮の高官の息子であったことが判明するのですが、そんな彼が申叔の元を訪ねてきたのは、彼が書いた金玉均の記事がきっかけだったのです。
祖国を追われた彼の容貌をイメージするならば、艶のある長いストレートの黒髪に細い眉、切れ長の目には漆黒の瞳が翳りを帯び、陶器のような滑らかで白い肌が薄幸の人生を窺わせるような、影のあるイケメンです。
(韓流にはあまり詳しくないのですが、画像検索したらキム・ボムさんという俳優さんがイメージと近い感じでした)
さて、イケメンの容貌をイメージしたところでストーリーを追っていきましょう。
祖国を追われた朝鮮人青年から話を聞いた申叔の心に、かつて熱く滾っていた義士としての血がよみがえります。
治外法権が働くとはいえ、彼を匿えば自分の身にも危険が及ぶかもしれない。
けれども彼は決意するのです。青年を救おうと。
ここで何をしたいかを問う申叔に、青年は答えます。
「人を、探したいです」
「あらゆる人を」
彼の言葉の真意がわからないまま、申叔は青年をこう誘うのです。
「20世紀を見に行こう」
不思議な会話のやり取りから、彼らの心がやわらかに通じ合っていきます。
「最も上海らしい場所」である
そこで申叔は青年に新しい人生を送るべく、新しい名前を贈ります。
その名前を受け取った青年は「満開の牡丹のような艶やかな笑み」を彼に向けます。
その表情に「そうだ、そうやって笑っていてくれ」と望む申叔。
これにキュンと萌える私はもはや立派な腐女子なのでしょうか……?(;'∀')
その後、再び申報館に戻った二人はさらに心の繋がりを深めていきます。
最後には青年の笑みは「はじけるように明る」くなり、この先も申叔が彼に笑顔を咲かせるために共に歩んでいくのだろうと感じさせます。(もはや完全なるBL脳)
硬質ですが、決して難解ではありません。
この時代のこの街ならではの空気感を楽しみながら、
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