第29話 シャルルを脱衣所へと案内する。

 ミオは、シャルルを脱衣所へと案内する。

当然だが、侍女も一緒だ。 


ミオは、侍女を何と呼べば良いのか、名前を聞いてみた。

「はい、シャルル様付きの侍女で エスト・F・ライオット と申します。

エストとお呼び下さい 」

ふむ? 普通の侍女じゃないのかな?


「では、一通り説明するね。

今居る場所が、女性専用の更衣室……えっと、衣服を着替る場所よ。

その先に浴場よくじょう、湯船があるのですが……

もうぉ、面倒臭いので、三人で入っちゃいましょう! 

 エストさんも一緒に入って、使い方を覚えて下さい 」


「姫様と一緒になど、恐れ多く…… 」


『今は三人だけです。 いつもの様に・・・・・、一緒に入って下さいね 』

やっぱり? 普通の侍女ではないのかなぁ?


「そうよぉ! 一度これを使ったら、絶っ対に、元には戻れないから。

姫様の為にも、使い方を覚えてね。

何時でも使って良いからさぁ 」

ミオがニコッと笑顔で告げる


「ですが…… 」

エストが困惑する


「それに、私の国じゃ裸の付き合いと言ってねぇ、お風呂で仲を深め合うって文化もあるのよぉ! 」


『そうなのですか? そ、それでしたらぁ…… ノリト様とも ごにょごにょぉ 』


「そうね えぇ、ええっ!? 

まぁ、まあ…… 男女混浴は…… 確かにあるけどねぇ。

ノリトはあの身体じゃ・・・・・・、入浴出来ないのよ。 そのうちに……ねぇ 」

いひゃぁ! 姫様マジだ!


「では、さっさと脱いで行きましょう 」


それにしても、姫様はマジでノリトに?

何で? あの鎧の様な顔に身体…… そっち系? では無いのわよね、多分。


覚悟を決めたシャルルとエストは、衣擦れの音を響かせながら、その若々しく、美しい肢体を徐々に露わにしてゆく。

それをミオは眺めて、

「あらぁ! エストさんは、素敵な身体つきねぇ! 

ふむふむっ!? もしかして剣士さんかな? そんな鍛え方してるでしょ 」


彼女も顔立ちは凛とし、美しかった。

肌も艶があり、とても剣士とは見えないのだが。

美しく鍛えられた裸体は眩しさすらある。

シャルルに負けず劣らず、ピンっと張りがある美麗な胸が主張していた。


鍛えられた肢体は美しい。

ミオは、「ほぉ~! 」と 感嘆を漏らす。


「お、お判りになりますか? 」

タオルで身体を隠しながら呟いた


「そりゃぁ、判るわよぉ。

姫様は着痩せするタイプかしらね? でもぉ! しっかりと女の身体してるじゃない! 」

ミオは、まじまじとシャルルを見詰める。

その若々しく美しい肢体は、胸の膨らみから腰への括れへと美しい曲線を描き。

ツンと上向いた、美しい双丘は薄っすらと薄紅色に染まっていた。

シャルルの顔立ちは、少女から女性へと移り行く途上とは言え、仄かな色香も垣間見える。

首筋から、爪先へと続く美しいカーブは、十人の男がいたら、十人が目を奪われる事だろう。

「姫様は、脱いだら凄いのよ! って感じだよねぇ 」


『ひゃいぃ!? 女の身体……脱いだら ですかぁ。 はっ、恥ずかしいですよぉ

ミッ、ミオさんは、戦いをされる方なのに、筋肉質でないのですねぇ? 

ポチャッとしていて、女性らしいと言うか……

ちょっと、エッチな感じが…… しますぅ 』


「ああぁ! この身体? 今はね普通にしているのよ。

私も女だからねぇ! 

見てみる? ちょっとだけよぉ 」

そう言い、ミオが力を込めると!

適度に脂肪が付いていた、女性らしい身体が変化した!


『ひゃ!! なぁっ! 何ですか!? 身体が…… 』

シャルルは唖然として言葉が出ない


「なぁっ! どうして…… 」

エストは驚愕した! 

肉感的で妖艶だった身体が、一瞬で鋼の如き肉体へと変貌したのだから


「驚いた? これでも3割程度よ、8割だと身体が一回り大きくなるからねぇ、

気を付けないと、洋服がバリバリ~っと引き裂かれて、後が大変なのよぉ 」

と事も無げに、笑いながらのたまう。

唖然とする二人を置き去りにし、浴室の説明へと進むミオだった。


「と、お話の続きは湯船に浸かってしましょうか。

その前に、身体を洗わなきゃね! じゃぁ、二人とも、こっちに来て 」

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