第7話 溜息と共に、沈黙を破ったのは
溜息と共に、沈黙を破ったのは罵倒された機械仕掛けの
「フ~ッ。 姫様……、皇女殿下でしょうか?
擁護して頂き、感謝に絶えませんが。
これは自身が決めた事……。
先ほども言いましたが、私も部下達も後悔は無いのですよ 」
「それに…… 化物…… と言われるのには慣れて
この力を得ても、どんなに強大な力を得ようとも……
残念な事ですが、指先をすり抜ける命は在るのですよ。
辛い事ですが、全てを救う事等出来はしないのです。
あと少しで助けられた命、手が届かずに助け得ぬ命……
そして、残された家族からの怨嗟の眼差しや罵倒に比べたら、そちらの騎士殿の罵倒など微風の如くです。
お気になさら…… ず…… に…… 」
姫の啜り泣く姿に、
(この姫様は、心根の優しい御方なのですね )
(おっ!おぉ!!……やっぱり、あの姫様、良いねぇ! お友達確定! )
「も、もう、この位にしませんかねぇ? 相棒も切れそうですし……
コイツが切れると本当に不味いんですよぉ!! 」
(……お前! 相変わらず、器用な奴だな? ドッチが本音だ? )
(両方に決まってるでしょ? 何言ってんのよぉ )
「姫様のお蔭で落ち着きましたよ。 言葉を荒げ、申訳無いです 」
と、
「陛下。 では、改めて自己紹介からはじめませんか? 」
と穏やかに答えた。
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