第8話 では改めて、自己紹介をさせて頂きます 

は王へと向き直り、姿勢を正すと

「では改めて、自己紹介をさせて頂きます 」


は一礼をすると、ゆったりとした口調で語り出した。

「私達は、地球と言う星の人種ひとしゅになります。


この部屋で意識をが覚醒してすぐに宇宙そらを確認しましたが、在るべき物・・・・・が確認できませんでした。

この星の周りには衛星と呼ばれる、私達の作り出した人工の星・・・・が無かったのです。

そのため、他の星へと迷い込んだのかも知れないと判断しました。


私達の所属は、その星の地球統合政府下の統合軍になります。

幾つかのクラスターに別れているのですが、私達はクラスターⅣ極東地区殲滅打撃群と言う組織に所属しています。


私は十三使徒第一席次と言う…… まあ、序列の様なものですが、極東地区に十三人居る使徒の序列一位と言う事です。

使徒とは、通常の戦力で対応不可能な敵に対して、有効な攻撃力を有した特殊戦闘員の事を指しています。


名は神薙かんなぎ騎士のりと

歳は今年で二十二歳になります。


統合軍での階級は大佐ですが、私は全クラスター・・・・・・・殲滅打撃群の総隊長を拝命しております。

ただ、基本的にはクラスターⅣ極東地区・殲滅打撃群の隊長が主任務となります。

ノリトと呼んで下さい 」


澪! とノリト・・・が促すと、が軍人らしく佇まいを正し、敬礼とともに告げる、

「イエス、サー!

地球統合軍、クラスターⅣ極東地区殲滅打撃群、十三使徒第二席次

みお・シュナイダー・レーベンハート・神剣みつるぎ

二十歳 階級は大佐

ミオと呼んで下さい 」


ノリトが言うクラスターとは、軍事戦略的に地域を分割管理するため、地球統合政府によって制定されたものだ。

クラスターⅠ・ 北米および中南米

クラスターⅡ・ ヨーロッパおよび中央アジア

クラスターⅢ・ ロシア及び中華圏

クラスターⅣ・ 南アジア、東アジア、オセアニア

クラスターⅤ・ 中近東・アフリカ

の5クラスターに分割管理されていた。


ノリトの説明を聞き、王は驚きを口にしなかった。

人工の星・・・・と言う言葉に驚愕したのだが。

それを知る者は神官長のみであった。

神官長も表情には出ておらず、気付かれなかった事を褒めてやりたいと思うのだった。


だが、ノリトには、ばれていた様だが……。

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