鎌倉を旅した

 二泊三日の旅行記はこれでおしまい。

 あっという間に終わった旅行だった。

 あと何か書き残したことはあるかと考えても、特に思いつかなかった。何しろ自腹の費用でした旅行ではないし、僕は自分探しにきた訳でもない。奥さんの両親と食事をする際の会話などは書いてはいけない気がする。裁判の資料にされるかも知れない。裁判って。いやいや、良好ですよ、家族とは。本当に。


 もし自分探しの旅行をしたくなっても、鎌倉はあまりオススメしない。コンビニもあるし、海はサーファーがいっぱいいるし、上空には腹を空かせたトンビが大勢徘徊している。


 夜の海にも一人で行った。夜の10時くらいで、どうしても、死ぬ程コーヒーが飲みたくなって、セブンイレブンに行くついでに立ち寄った。この間書き終わった「空気の中に変なものを」っていう自分の小説の中で、浜辺から遠いところで打ち上がる花火を観るというシーンがあって、本当のところどうなのよ?って思うところもあった。完璧に想像で書いたやつだから。


 実際にはしばらく歩いても砂は靴に入ってこなかった。タカハシはつっかけを手に持って裸足で砂浜を歩いたと書いたけど、夜の浜辺を裸足で歩くのは結構怖いかも知れない。何が落ちてるかわからないから。そもそも、夜の浜辺を歩こうと誘って一緒に付いてくる女の子は極めて少ない筈だ。夜の海には底知れぬ恐ろしさがある。黒々としているし、じっと眺めていると高いところから地面を眺めるような不安定な痛痒い気持ちが込み上げてくる。鎌倉でさえそうなのだから、日立の海などどれ程のものか。タカハシは浴衣を着てたのについてきてくれて良い子だったのだなぁ、とシミジミと思った。余程「僕」の事が好きだったのだろう…と前向きに解釈できなくもない。それと、小説の中の「僕」はいままさにこれを書いている僕自身と全く関係ないです。経験談でももちろんない。赤の他人です(冷たい)。一応これははっきりお伝えしておかないといけない気がする。


 それから江ノ島を眺めた。ライトアップされた江ノ島タワーは遠くで光っていた。夜の江ノ島にも一度行ってみたいけど、何時までやっているのか分からないし、調べる気にもならなかった。サーファーがパナソニックのラジカセを担いでドンツクドンツクしながら腰を振っているのではなかろうか(イメージが古すぎる)。積極的に近寄るつもりはない。


 遠くに見える江ノ島の周辺で、花火が上がるところを想像した。小さい花火が次々に上がって、海に反射するところを。


 ありがたいことに、小説は公開してから累計100PVを超えました。

 でも最後まで読み通してくれた人は恐らく10人にも満たない。5万8千文字もあるから仕方のない事だとは言え、もう少し露出させたい気持ちでいっぱいでございます。


 空気の中に変なものを↓

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885018536


 よろしくお願い申し上げます、という宣伝みたいにして終わります。

 あ、朝食バイキングの話忘れてた。

 スクランブルエッグって


(終わり)




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