第2話 お前が呼んだの・・・?
~前回のあらすじ~
朝女の子に起こされしかもその子と同棲してるうらやま主人公が、パン屋で仕事を手伝い家に帰ってカレーを食ったら一人で異世界に飛ばされたってところじゃな。
ん?儂が誰かじゃって?
それは、この後わかるよ~?♡
~1月2日? 昼~
「世界が…違うのか…?」
「ようやく気付きおったか。遅かったのぉ?ケイ」
勢いよく振り返った先に立っていたのは…
____幼女だった。
「おい。誰が幼女じゃ。ぶっ飛ばすぞ?}
{え、口に出てた?}
「目が言っておったわい。ってか認めおったなこの若造。歯を食いしばれ…」
「ちょっ!ちょっと待ってくれ!!それより世界が!世界が違うってのはどうゆうことなんだよ…!!」
「それ以上でも、それ以下でもない。ケイの居た世界とこの世界は別の世界じゃよ。」
幼女はにやりと笑った。
「わかっておる。そう怖い顔をするでない。もっといじめたくなってしまう♡」
「うぬが聞きたいのはそうだのう…2つくらいかの。ああ、3つかの」
「一つ、なんでこの世界に来てしまったのか。
二つ、元の世界に帰れるのか。
三つ、あの娘…ユリは今大丈夫なのか。じゃろ?」
「わかってるならさっさと答えてくれ…。こっちもそういっぱいいっぱいなんだ…」
幼女の顔が険しくなったのが分かった。
「それじゃあ、真面目に答えるかの。まず一つ目、なぜこの世界に来てしまったのかだが。簡単じゃ。儂が呼んだ。」
「は?」
「だから、儂が、うぬを呼んだのじゃ。わからんか?標準語で話してやろうか?私が、あなたを、呼びました。おーけー?」
「いや、言葉の意味は理解できてる…けど、なんで俺なんだ…?」
「それはの。うぬが勇者だからじゃな。」
「勇者?勇者ってあれか。魔王を倒して世界を平和にするあの勇者?」
「わかっとるではないか。そう。うぬは勇者。元の世界で勇者になるはずの男じゃ。
本来、勇者は一つの世界に一人。そして、その勇者が死ねば、その世界に新たな勇者が生まれる。そのはずだったのじゃ。」
「今回もそのはずだった。だが話が変わってしまった。今儂とうぬがいるこの世界。この世界の勇者は死んだ。魔王との戦いに敗れたのじゃ。そして新たな勇者が生まれるはずだった。しかし、生まれなかった。神はこの世界を見放したのじゃ。」
「まって、まってくれ!神が…世界を見放したって…神はお前じゃないのか…?」
「儂はただの魔女…まぁ正確には吸血鬼なのじゃが、ん~…吸血魔女ってのはどうじゃ?かっこよくない?」
「どうじゃ?って言われても…それじゃあ神じゃないんだな?」
「そうじゃな。儂は吸血鬼。そして、吸血鬼の身でありながら魔女になり、何百年もの間魔法を学び、その途中でなぜかこの世界に現界していた神と仲良くなり、神の加護がついた無敵の吸血魔女なのじゃ。」
そんなに設定追加して大丈夫か…?途中でめんどくさくならないか…?
「うぬ、なんでかわからんが今考えていることをやめろ。だめだ。それは儂らが考えてはならんことだ。」
「お、おう…」
お前なんで俺の考えてることがわかんだよ…
「ってかさ?そんなに強いならお前が勇者になればいいんじゃないのか?」
「やだよそんな世界を救うとか。悪い魔法使いになりたいのになんで人間なんぞ助けにゃならんのだ。」
「いやいやいや、俺を呼んだんだからもう世界を救う流れだろ?」
「神の加護の礼としてうぬをこの世界に呼んだだけで世界がどうなろうと儂はしらん。」
「まて、まってくれ。俺は剣すら持ったことがない。お前がいないと犬死して終わりなんだ。それに、魔王が支配する世界なんかにお前は居たいのか?」
「あー…まぁ。自分で違う世界に飛べるし、別に儂には関係ないけど…呼んだ相手が死ぬっていうのは儂としても後味が悪いのう…。」
「そうだろうそうだろう。後味が悪いだろう。ならしばらく一緒にいてくれ。ってか一回元の世界に返してくれ。」
「それはできん。」
「なんで!!」
「世界を飛ぶには期間が設けられていてな。一年間はその世界で暮らさんといけないのじゃ。」
「そ、そんな…」
「これで二つ目にも答えたことになるな。一年間経たないとと帰れん。そして三つ目。」
「あの女、東雲ユリじゃが、無事じゃ。安心せい。ただ、二日ほど寝ずに泣いておるがな。うぬがいなくなったから。」
「なにその俺が悪いみたいな言い方!お前だろ悪いのは!どうにかして連絡はとれないのか!」
わかっていた。なんとなく連絡がとれないってことは___
「とれるよ?」
「え?」
「だから連絡。とれるよ?」
「まじかぁ…」
世界を何回も飛び回る奴どう思います? 風鈴ラムネ @lamune_000
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