♯2 これから...
10分ぐらいたった時────
村か〜、どんな所だろこれからどうしようかと考えていたらいきなりリアさんは
「ふむ、来るね 君たち私のそばから離れないないでね」と
彼女は腰につけてあるポーチから試験管らしきもの3本取り出した。
中は液体が入っており
コルクの栓みたいなものを抜くと、自分達がいる所に円を描くようにばらまいた。
中身は最初、無色透明だったが、ばらまいた時に青や赤、黄色と言った感じで色が変わった。
俺たちは呆気にとられ、少し見とれてしまっていたが、
その3色の液体が自分達を囲うように回り始め、あっという間に自分達の周りに薄い円が完成された。
「とりあえず、敵が来てるから防御用の魔法を張ったけど、少しまずそうねまさかクイックウルフが来るなんて」
少しすると、狼のような見た目のモンスターが木を高速移動しながら、来ている。
何匹かのクイックウルフはこの膜に向かって一斉に攻撃を仕掛けてくる。
このままじゃジリ貧になる...どうしようと思っていると
いきなり攻撃を辞め、膜を中心に囲い、まるで膜がなくなるのを待っているかのように────
ふと、リアさんの顔を見ると少し、いやかなり魔力を消耗している感じがある。
「まずいわね、クイックウルフは魔力を乱すモンスターでね、風の加護がついていて、そいつらのせいで空気中の魔力が淀んでいることは分かっていたのだけど...くっ」と
言って膜が少しずつだが、穴が空いてるのが分かった。
「こんな時に限ってエルがいないんだから...二人とも聞いて、そろそろ膜を維持するのが限界になってきたから、一度私が魔法を出して前方に道を作るそこから、一気に走ってくれない?
あなた達なら出来るでしょ?私、あまり体力ないからきつくて...」
「えっ、でもそんなことしたらリアさんは...」
「私のことはいいから、ほらさっさとやるよ、私が合図した時に行ってね
...行くわよ 3 2 1 ゼ────
バリバリィと辺り一面に雷を起こし、クイックウルフの群れをいとも簡単に焼き尽くしてしまった。
周りの木々も焼き尽くされており、
この異世界でようやく、まともに陽の光を浴びた気がした。
リアさんは何かに気づいた様子で上を見て手を振っている
「リアー!あんた何やってんのー!」と上から女の人の声がして、上から人が降りてきた。
格好は赤を中心に要所要所を鎧等で、分厚く守っている装備だった。肌は少し黒く長い髪をポニーテールにしている。
武器はナイフを太ももに、少し刃の部分が赤い刀を背中に背負っている。
リアさんはその人に近づき
「エルー助かったよ〜、あっそうだ、エルも手伝ってくれない?あの二人がこの森で迷子になってたらしくて」
「この森で!?はあ...わかったよとりあえず、あいつも待ってるしさっさと行こう。」と言っていた。
エルさんはこっちに近づいてきて
「あと少ししたら、村に出るからそれまで我慢してついてきな。」と言ってくれた。
だが俺はそんなことより、ここからどうするかが、問題だった。
後、1度も言葉を発しなかったハルはというと、狼の群れから攻撃をくらっていた時に気絶しており、俺がリアさんを置いていき走り去る時こいつは気絶しているから、どちらかというと、リアさんを置いて走れないのではなく
こいつのせいで、走れないの方が正解だったのは黙っておこう。
幼馴染と一緒に異世界行ったはいいが... 水無月未奈 @Teriyaki765
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