史上最長の逆イールド…(恐怖
423営業日連続で逆イールド。これは1978~1980年時の記録を塗り替え、史上最長の逆イールドだそうです。
逆イールドとは長短金利の差が逆転していることで、通常、「短期国債金利 < 長期国債金利」なのですが、これが逆転して短期金利の方が高い状況の事を意味しています。通常は米国債2年ものと10年ものとの比較です。
長期金利はより長い期間の「借金」なのでインフレや国内外情勢の変化などに対してのリスクがより大きくなるため、その補填分となる金利は高め。逆に短期金利はそのリスクが少ないので低くなるということです。なので、もし仮に直近で非常に危機的な状況が発生する(大抵は経済恐慌)ような場合には、長期的なリスクよりも目の前の危機の方がはるかにヤバイため短期金利が上がる…という感じのメカニズムです。
実際には多額の借金経営をしている民間企業が、直近の危機に備えてカネを貸し惜しんだり、資金融通のアテが失くなったりなどで資金繰りに困って短期国債…銀行間の取引における債券の金利が急上昇するの感じです。
こんだけ長いと世界大恐慌になってもおかしくないほどです。ちなみに1980年の時には米国FF金利は20%にも引き上げられ、強引にインフレ退治を行ったボルカーの時代でした。米国が復活するのは1983年くらいからです。
なお、普通は逆イールド発生後18ヶ月後くらいには大恐慌が発生するとされているのですが、今日のところは発生していません。ワイの聞いた話だと、米国FRBは逆イールドに関して新しい理論をもちいているようで、従来の2年もの国債と10年もの国債の比較ではなく、6ヶ月もの短期国債の現在の金利と18ヶ月先の金利とのイールドの差を見て判断しているとのことです。これだと確かに逆イールドは発生していないのです。
ということはこのまま米国が「軟着陸」できれば、新しい理論の方がより正しいということになりますね。どうなるか非常に興味深いのですが、世界経済をべットするのにふさわしい勝負かどうかは疑問です。命がけの大博打になってしまいましたが、失敗すれば100年前と同じ世界大恐慌かもしれませんね…
※ ※ ※
こちらに図表と補足を加えました。ご参照ください…m(_ _)m
https://kakuyomu.jp/users/magmag_folder/news/16818093073649294303
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