沿線ライター小清水くんシリーズも、第8回目をもって一つの区切りを迎えたようだ。
今回は、これまで狂言回しに徹していた小清水くんが、なぜ沿線ライターとして「人間観察に明け暮れていたのか」という理由が明かされる。
まさかこんな過去が現在の小清水くんを形成していたとは、誰も思わなかっただろう。
こんな秘密を主人公に隠し持たせているのだから、相変わらず作者さまの仕込みは侮れない。
ところで私はこの「小清水くんシリーズ」を、深夜に読むことをお勧めする。
あなただけの時間になった時に、ゆっくりと読んでほしい。
そうすれば、全てが寝静まった時間に、あなたの頭の中に、あなただけが観られる素敵な短編映像ドラマが再現されるはずだ。