クローン部隊暗殺指令

スワスチカ

指令

第5話

大佐は、明日キャンプを出て“聖域”に向かう様指示を出した。

本部を出て充てがわられた専用のテントに入り込むと、ジョウに呼び出された日の事を思い出した。


シン

「味方の兵を殺せと?」


ジョウ

「田中コウは命令に無い殺りくを行なっている。

最初は平成36年8月27日。 V国国立公園奪還作戦に参加した田中隊は、本部の帰還命令の通信に応答せず。本部は帰還困難に陥ったと判断し捜索隊に足取りを追わせるも通信が途絶え、後日死体で発見される。遺体に残った弾は友軍の使用する小銃の物と一致。本部は大国兵と見間違えた誤射との見方を示した。」

「二度目は9月4日、大国民間人捕虜収容施設での虐殺。被害は1000人と言われている。その際、 収容所警備のV国兵士100名も死んでいる。その中に田中隊の3名も含まれていた。」

「三度目はその三日後、虐殺を知った本部は田中隊に帰投を命ずるが命令は無視され、本部から小隊が追跡に当てられたが連絡が途絶え、後日全員死体が発見された。」

ジョウ

「田中分隊は8名の内、3名が死亡。現在残ってるのは5名。田中コウ、田中ツウ、田中スリイ、田中フォウ、田中ファイブ...」

シン

「オリジナルとクローンだけの部隊」



セイバーヘイゲン大佐から1班同行が許された。田中コウが潜伏しているといわれる地点までの道案内と護衛との事だ。

田中コウからの反撃の予想とは別に、大国の潜入舞台が至る所に潜んでいていつ奇襲を受けるかもしれん。

今 V国は大国からの侵攻を受け、国連に編制された混合軍が支援している。俺の国の軍兵士もそこに多数加えられ、田中コウもその一人だ。


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