「千年王国978年目、崩壊の前兆と愛について」みりあむ様 (辛口)

 八作目の感想になります。

 みりあむ様の「千年王国978年目、崩壊の前兆と愛について」。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884599545


 三十万文字近くの大作、たった今読み終わって余韻に浸っています。

 この大作にどんな感想を書けばいいのか……。

 迷いますね。


 さて、とりあえず心向くまま書いて行きます。


 最初読み始めて、「やばい。これって千年王国とか聖書の知識がないとわからないんじゃ?」と思って、千年王国をぐぐって、WIKIを読みました。

 ……わからない。

 かといって、聖書?聖書なんて読みたくない。


 まずは読んでみようか、そう決めて続きを読み始めました。

 この物語は、あらすじに書かれているように二人の女性の視点から始まります。二人の視点で、展開する物語。同じ名前の人物が登場してきて、進むにつれて、どんどん近づいてくる時間軸。重なった瞬間は、感動してしまいました。

 聖書をかなり研究され、独自に解釈そして、現在社会に当てて、この物語の構成をしたのだろなと思います。

 最後まで、しっかり練られていて「これって、完璧な話だね」と読み終わった後は恐れ入りました。

 登場人物も深く掘り下げて作られていて、どの人物に対しても違和感を感じませんでした。作られている感がなく、まさに血の通った人間、天使や悪魔に関して魂のある人物像でしょうか。蓋をしたくなる感情についても書かれおり、本当、生身の人間、生きているものを書いている感じでした。

 けれども「普通」ではない人が多く、感情移入はできませんでした。

 神、天使、悪魔、人間のそれぞれの愛の形。同調はできない部分もありましたが、「愛」について考えさせられました。

 ネタバレしたらおしまいなので、細かい感想は書けませんが、読み終わったら色々な意味で感動します。


 さーて、こんな「完璧」な大作に、私のような底辺ものが、ちょっと辛口に書いてみますね。


 人称バカの私がまず人称について。

 一人称なのに、一話ごとに視点が入れ替わります。しかしタイトルに記号が付いているので、分かりやすかったです。また、カヤとカエラの性格がはっきりと書き分けられていたため、戸惑うことなく読み進めることができました。

 しかし、三章から、三人称も入ってきます。これはコバの視点とパイモン視点なのですが、なぜ?ここで三人称と疑問が浮かんできました。

 タイトルに記号が付いており、読む前に誰からの視点なんだろうなと心の準備ができますが、これなら三人称ですべて書けないのかな、と思ってしまいました。

 休憩なく続けて読む方、または更新を追っていた方々はすんなり読めるかもしれませんが、休憩しながら読んだ場合、あれ?どこまで読んだっけと続きを見つけるのに苦労しました。三章からは視点が三つあり、出来事も重なっているため、ここまで読んだことあるけど、誰視点だっけという迷いが出てきます。

 カクヨムにしおり機能は自動的についてますが、私は、スマホとPCを交互に使っていたため、しおり機能があまり役に立たなかったからです。どれか一本で読んでる方は、しおり機能で迷うことなく読み続けれると思います。

 こんな大作にそんな突っ込みしてしまい、すみません。

 あと、「お前だけだよ。そんな風に思うのは」というブーメランを投げたい方、簡便してください。


 さて、次に思ったこと。

 最初に書いたように、この物語は素晴らしいものでした。

 文章力、構成力、もう頭が下がりっぱなしです。

 けれども、最初の一章がまるで、身近に思える聖書みたいに思えてなかなか続けて読むのが大変でした。一章の終りからは、登場人物も馴染んできているし、展開がスリリングなので、がんがん続きが読みたくなります。


 最後に、SFタグはちょっと違う気がします。


 以上、本当、身の程を弁えずに感想のような、評価のようなものを書いてしまいました。

 感想って難しいですね。

 本当。



色々考える機会にもなります。企画にご参加いただきありがとうございます。


 頑張って最後まで行きますよー。

 次はK・Sメッセ 様の「動物カウンセラー」 です。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885562160

                                

 風邪を引いてしまったので、読書が遅れるかもしれません。

 気長にお待ちください。

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