夢幻闘士オリジン
仮面佑我@立派になったらこちらにも続きを
プロローグ 『真実:全ての世界へ』
「そ……そんな……!」
戦士は立ちすくみ、その瞳が映す数々の情景を前に驚愕と困惑の声を漏らした。
「これは君本来の目的! 今までのことはすべて……このための前座、そしてこれから創り上げる世界への礎となり私の元へ還るのだ……!」
戦士同様、上空に浮かぶ映像の光に照らされた白衣の男。その顔には深い笑みが刻まれていた。
「君の正義は結局……私の正義の助長に過ぎなかったというわけさ!」
高らかな笑い声が響く。戦士は俯き歯を食い縛り、拳を震わせていた。
「さあ……運命を受け入れたまえ……」
自身が今までやってきたことはすべて……すべて無駄だったというのか。それどころか、自分自身がこうもおぞましい計画の中核を担っていたとは……!
戦士は悔恨と失意の念に駆られた。
男の言葉がすり抜けていく。
「……」
戦士は力なく見上げる。
その先に映るのは傷付き腕を庇い立ち上がれなくなった者、自らの血溜まりに漬される者、廃墟のごとく崩れた壁に剣で刺され無気力に首や四肢を垂れている者……。
もはや戦士の目には絶望しか映っていなかった。
そして悼むように、縋るように、無残にもその命を散らし敗北に屈した者達の物語を、戦士は再び追憶した。
――深く広い、世界の物語達を。
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