第13話
ディアスはソロハンターとして活動していた。
敵を追い込むことができず、多数を相手にすることもできない。
倒したミュータントはその体の一部を切り取り、
ライフルによる
倒した
武器をもった集団が少数を取り囲んだとき、人は
世の
犬蜘蛛の情報をハンターオフィスに報告して情報料をもらおうともしたが、これは
その後、ベテランのハンターチームにあっさりと狩られ酒代として消えたと風の
あの子犬蜘蛛たちはどうなったかと少しだけ気になったが、頭を振って忘れることにした。
数十匹の子犬蜘蛛たちが全て成虫となり、街を
愛を利用し、その目を潰した罪を
子の生首を投げつけられ、
それだけは、納得できない。
朝からミュータントを狩りに出かけて、夕方には病院に見舞いに行くというサイクルを
カーディルの精神状態はひどく不安定で、その対応は日によってまちまちである。ディアスを優しく
ディアスはそれら全てを黙って受け止めた。過程はともかく、彼女を守り切れなかったという結果は事実だ。
カーディルに必要とされている、それだけがディアスの胸に残った希望であり
いつか良くなるということであれば今の苦しみに耐えることもできる。だが、苦しんだ挙げ句に
カーディルにも同じことがいえる。手足を失いハンターとしての活動はおろか、日常生活すら一人では送れない。
今日生きて、明日生き延びて、それからどうなる。
ディアスがいない間、彼女はただ独り不安に押し潰されそうになりながら天井を見上げて待っているのだ。
ディアスは一日のなかで、じっとライフルを見つめて過ごす時間が増えた。
どこへ向かって撃てばいい、物言わぬ人殺しの道具が答えるはずもないが、問いかけずにはいられなかった。
ある日の夕方、病院に見舞いに行くと、
あの事件が起こるまで仲間だった女だと、ようやく思い出した頃にはその背は視界から消えていた。
ディアスが特別、記憶力が悪いというわけではない。今は目の前の問題を片付けることに追われ、他の全ては過去のことだ。
かつての仲間など、ブラウン管に映る人間に等しい。姿が見え、声が聞こえようと、どうしようもないほど
女はカーディルの病室がある方向から歩いてきた。これは
あのとき、何もしなかった奴が知った風な顔をして毒にも薬にもならぬ
カーディルと自分だけの世界に、土足で踏み込んだ奴がいる。感情が磨耗し、無表情が習慣になっていたディアスの顔に、久々に怒りが浮き上がる。
しかし、そんな顔のまま見舞いに行くわけにもいかず、病室の前で気を落ち着ける必要があった。
「何をやっているんだ俺は……」
薄暗い廊下に、その
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