サバクトオヒトリ

安良巻祐介

 

 幻のサバクトオヒトリの噂を追って、果てのない砂丘國の領土に足を踏み入れた探検家は、地平に並ぶ砂の稜線の上に特定の星夜のみポツリと現れるというその背の高いヒトに似た幻獣種の姿を幾夜も幾夜も求め続け、ついに水と食糧の尽きた百月目、異様なほど澄み切った星空の下、砂丘の一つの上に立ち尽くし、何かを悟ったような顔で死んだ。

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サバクトオヒトリ 安良巻祐介 @aramaki88

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