小学生の頃から、純粋な愛と同時に死を受け入れなければならない状況で成長して大人になっていく主人公達。ある側面では、極端に偏った方向へ考えが至っているのではと考えてしまった。死後に約束した愛が成就されると言う事を信じ、他人との関わりを閉ざしてしまう生き方を選んだ物語の人物は、社会に対して迷惑をかけている訳ではないのですが、以前に見たアニメの中で孔子様いわく、『未だ生を知らず、焉くんぞ死を知らん』。まだ生についてよくわかっていないのに、どうして死のことがわかるのかと言っていた事を思い出しました。死の先に希望的観測を抱いた為に起きた事柄でした。これが実在と仮定して見ると悲劇だと思う一方で、当人にすれば本当に望んだ幸福であったんだと考えることも出来ると思いました。そこまで複雑に考えなくても物語を楽しむで、ええやんって思うのですが、少し考察してみました。上手く表現できない自分の国語力が残念であります…。本当に加登 伶さんの作品は読みごたえがあって面白いです。